Netflixで配信された『サウスパーク』の全エピソードをレビューしていく【前編】

 

どーも、スルメ(@movie_surume)です。

 

ついに日本でも『サウスパーク』が観られるようになりました!

もともと字幕がなければ配信されていたんですがね。スラングになってくると英語聞き取れないんで、観てなかったんです。

それが最近Netflixで配信されまして。残念ながらシーズン15~21までと一部なんですが、それだけでも嬉しい!

という嬉しさも相まって配信されている全エピソードをレビューしていくことに決めました!映画ブログなのに映画とはイマイチ関係のないジャンルになりますね。

本当は一気に観てシーズンごとに感想書こうと思ったんですけど、さすがに辛いから少しずつ記事を更新していこうかと。

 

とは言っても俺のサウスパーク歴は映画版の『サウスパーク 無修正映画版』と、昔試しに観た数エピソードのみ。なんとなくキャラ設定とかは掴んでいるんですが、何分ニワカなもんで。

あまり力を入れず、気が向いた時にササっと更新していきますね。

 

↓後半シーズンのレビュー記事はコチラ↓

⇒⇒「サウスパーク」シーズン19~21編の感想記事

 

※作品の内容を知りたくない方はご注意ください!!

シーズン15

1.ムカデ人間パッド

★★★☆☆

タイトル通りホラー映画の『ムカデ人間』をモチーフとしたエピソード。人間三人を用意して肛門と口を接続するってやつね。

映画版では先頭の人間が日本人なんで、このエピソードでもそのまま流用されています。カタコトの日本語とジャパニーズイングリッシュが笑いどころだったりするのかな。

下品さだけで言えば実写で同じことをやった『ムカデ人間』の方が断然上。しかし、契約書を読まずに何にでも同意するという現状を風刺している点がサウスパークらしさか。

確かに俺も文章なんて読まずに何でも同意しがちだよね。大したこと書いてないと思い込んでるけど、実は重要なことが書いてあったり……?

2.オモロボット

★★☆☆☆

面白くないとバカにされたドイツ人が、最強のコメディロボ「オモロボット」を開発するというトンデモ展開。2話目にしてサウスパークの洗礼を受けた気分ですw

そしてオモロボットがアメリカのコメディアンたちの仕事を奪ってしまう。AI映画のようなストーリーになるよね。コメディアンが衰退していくのは初めてだけど。

面白くないで賞にはドイツ人と並んで日本人もノミネートされていました。もし日本人が受賞した場合はどんなロボットを開発したのでしょう。

3.ロイヤル・プディング

★★☆☆☆

カナダの女王が謎のキューブに誘拐され、カナダ中がパニックなる。サウスパークでは何故かカナダ人が登場すると、口が裂けて目が点で描かれます。なんじゃその偏見w

カナダ系移民であるカイルの弟がメインとなり、女王を救うため虫歯菌との戦いに。

そもそもカナダは一応イギリスの女王が国家元首になるんですが。プディングとか、腕をちぎるだとか謎の伝統があるのは何かの風刺何でしょうか。俺はわからん。

4.TMI

★★★☆☆

突然学校の壁に男子のアレの長さランキングが掲示され、カートマンらが正式な長さを測り始める。そしてストーリーはアレの長さの正しい測り方TMIの話になっていき、カートマンは精神科で怒りのコントロールを学ぶ。

男子はこういうネタ好きだよね。たぶん世界共通。アレは長さだけでなく、角度や太さも関係あって……。くだらない話をさも科学的根拠があるように語る先生たち。そして怒りっぽい人は共通してアレが小さいらしい。

カートマンが短小なのはそう言うことか。

5.クラックベイビー選手協会

★★★☆☆

妊娠中に薬物を使用した母親から生まれたクラックベイビー。可哀想な赤ちゃんたちを使って、カートマンたちが一儲けしようとする超ブラックな内容ですが、意外にもエミー賞にノミネートしているエピソードです。

クラックベイビーという単語自体日本では聞きなれないと思うんだけど、アメリカなCMで流すくらい一般的なんかな。

ブラックすぎてどこら辺が評価されているのかイマイチ理解できませんが、妙に記憶に残るエピソードでしたね。クラックベイビーのことを少しでも知る機会になりました。

6.金峰寿司開店

★★★★☆

中国料理店のとなりに開店した日本式寿司店。それを機にアジア系同士の戦いが勃発していく。その時バターズはカウンセラーから何故か多重人格と診断されるという、2つのストーリーが同時に進行するエピソードです。

中国人によって南京大虐殺に触れられたり、コテコテなジャパニーズイングリッシュが使われたりと、日本人にはとってかなり楽しめるエピソードではないでしょうか。

そして多重人格の設定が後半にしっかり回収されて、なかなか完成度の高い話でございました!ただ、ラストの意味がちょっと分からん。

7.立派な大人

★☆☆☆☆

全ての物が文字通りクソに見える病気にかかったスタン。食事も映画も親友でさえも全部クソ。そう、物理的に汚いものが多く登場する回でしたw 2Ⅾアニメのくせにそこだけ妙にリアルだから、食事中には絶対に観たくないよね。

若者の音楽がクソに聴こえるって言うところまでは理解できるんだけどね。確かに子供の頃好きだったマンガとか読んでも面白くないと思うし。

ただ、この設定が次のエピソードにも引き継がれるので大事ではあるかも。

8.ケツバーガー

★★☆☆☆

「ケツバーガー」とはアスペルガーを聞き間違えたカートマンが作った病気。ケツからハンバーガーが生まれるらしい。そして前エピソードでスタンがかかった病気がこのアスペルガーだと判明します。

カートマンがケツに突っ込んだハンバーガーが格別に美味いらしく、ハンバーガーショップを始めて大繁盛。スタンは酒を飲んでマトリックスのような奴らと戦争をおっぱじめると、やりたい放題w

これだけやって炎上しないのは凄いと思いますね。

9.ラスト・オブ・メキシカン

★★★☆☆

国境警備隊ごっこという不謹慎すぎる遊びから始まり、アメリカに密入国してくるメキシコ人役だったバターズが行方不明に。その間にメキシコ人たちはアメリカにいるのが嫌になって、逆に国境を超え密出国を始めると。

トランプ大統領にこれを見せた時の反応が気になりますねw メキシコ人も重要な労働力として国に尽くしてるってことなのかな。むしろメキシコ人を受け入れ始める警備隊たち。現実ではどうなんだろうか。

神格化されていくバターズはモンティパイソンの『ライフ・オブ・ブライアン』のパロディか。タイトルは『ラスト・オブ・モヒカン』だしね。

10.暴露サイトを潰せ

★★☆☆☆

何者かが運営する暴露サイトを巡って学校中が大さわぎ!カートマンと先生はクソ漏らしを誘発し、スタン達は暴露サイトの運営者を追い詰める。

暴露サイトを笑っていたスタンが、自分の暴露記事を書かれた瞬間に手のひら返しw ゴシップを見て笑っているけど標的が自分になったら、半端ないストレスでしょう。

そしてカートマンのサイコパスっぷりがさく裂していたよね。自殺に追い込んだ経験があるとか、過去エピソードで描かれてたのかな。

11.ブロードウェイ タイマン勝負

★★☆☆☆

ブロードウェイミュージカルには”シャブリミナル効果”があって、それを観たカップルの絆は強くなるというもの。”シャブリミナル”とは、その言葉通りです。お察しください。

つまりはミュージカルが女性たちを操っているというストーリーだね。アメリカの人たちはデートでミュージカルに良く行くのだろうか。それで終わった後に……。

子どもたちがほとんど登場せず、スタンの両親がメインの回。救命胴衣を常に着用したヴィーガン親子の描写はなかなか強い偏見を感じます。

12.1パーセント

★★☆☆☆

カートマンのせいで運動能力テスト最下位を記録してしまい、残りの99%の生徒たちがデモを起こす。そしてカートマンが人形たちとお別れするエピソードです。

成長したのか、してないのかよく分からないカートマン。4年生になっても人形とお話しちゃう辺り、やっぱりヤバい奴だった。

このエピソード放送当時はオバマ政権だったんで、何かあると「オバマが悪い!」となるサウスパークw 今ならトランプ批判が多いのだろうか。

13.ヒストリーチャンネルの感謝祭

★☆☆☆☆

感謝祭が実はエイリアン発祥なんじゃないかと推理する番組を観たカイルたち。デマだと思ったら本当に空からエイリアンが降ってきて…。

全体的に『マイティ・ソー』1作目のパロディなのかな。ナタリー・ポートマンご本人が出てきて、ゲート(穴)を開け始める。それやっちゃって許されるのか?w

元ネタを知っていても面白さは理解できない回でしたね。感謝祭って言うのも日本じゃ馴染みないしなぁ。

14.貧乏人

★★☆☆☆

ケニーの両親がヤクを密造していて、家族はバラバラに。ケニーは新しい家族の元に引き取られるが、その家でまたひと悶着ある話。

ケニーの里親が「神様はいるかもしれないし、いないかもしれない」謎宗教にハマってまして。飲み物もコーラでもルートビアでもないドクターペッパーしか飲めないらしい。カートマンの嫌な奴っぷりが振り切っていて、ここまで来ると嫌いにすらなれないよねw

そんな宗教本当にあるのか知らんけど、シーズン15最終回にしてやっぱり「サウスパーク」は変なアニメだと再確認できた回でしたw

シーズン16

1.幽霊裁判

★★★☆☆

トイレの便座を下げ忘れたせいでクライドのママが死亡。事故を未然に防ぐべく、アメリカではトイレ監視協会的なものが発足する。スタンたちは便座の発明者(数百年前)を相手取った”幽霊裁判”を始めていく。

「幽霊でも訴えられない人はいない」と話す弁護士。訴訟が多いアメリカらしいストーリーですね。死者を降霊させ、訴えるという話なんですが、会話内容が本当にしょーもないw

トイレの監視が強まったことで、公衆トイレに空港並みのセキュリティが設置され、ケツの穴まで調べられる徹底ぶり。穴を調べて何になるんだw あと、そのシートベルト意味ないと思うよ。

2.ゴールド買い取り店

★★★★☆

老人を騙して金を儲けるテレビショッピングを描いたエピソード。老人が買った貴金属が巡り巡って……。

宝石店としてベトナム人が登場するのですが、ハノイだのホーチミンだの訳の分からないベトナム語を話させる。結局正解しているのは挨拶だけというw アメリカ人にとってベトナムの印象ってこんな感じなんですかね。

最終的にはインドまで飛んで行ったりとスケールもそこそこ大きく、老人が可愛そうになるお話でございました。

3.フェイス・ヒリング

★★★☆☆

ミーム(流行)とその危険性を描いてはいるが、やっぱり馬鹿らしいエピソード。フェイス・ヒリングとはフェイス・ヒルの真似をして洋服の胸の部分つまむ行為です。サウスパークではそれを写真で納めるのが流行りらしい。

危険な行為をした映像をネットにアップするのが流行っていた時期もあったよね。

今もあるかどうか知りませんが、結局それをやって注目を集めたって一時期だけの流行り。すぐに次のミームに移動して、過去のミームは忘れられてしまうと。

俺が老人になったとき「クッパ姫」とか覚えているだろうか。今ですら忘れていたのに、どんどん更新されていく流行のせいで記憶に残ってる可能性は限りなく低いな。

4.ユダカブラ

★★☆☆☆

ユダカブラはユダヤと未確認生物のチュパカブラを合わせたもの。カートマンがユダヤの祭りから作り上げた空想上の動物です。

ユダヤ人のカイルカートマンがメインで進む回。二人の関係が俺の観た中で初めてハートフルに描かれていました。なんだかんだ言って仲が良いのね。カートマンはユダヤ教に改宗するのかしら。

まぁここら辺の宗教間の関係とか、ユダヤについても深くは知らないのでネタが分からなかった場面もしばしば。様々な人種がいるアメリカならではのストーリーなんじゃなかろうか。

5.いじめ問題

★★★☆☆

おばあちゃんから壮絶ないじめを受けているバターズのために、スタン達は「いじめ対策映画」を撮影する。直球なタイトルだけに中身も分かりやすいかも。

カートマンの方が自殺に追い込んだりしてるし、いじめの素質あると思うけど、おばあちゃんもかなりエグイ。いじめの場所がトイレと言うのはアメリカでも共通なのか。

メンバーの中ではまともな方だと思っていたバターズでしたが、今回初めてヤバい面を見たような気がします。「サンディエゴで全裸~」は元ネタがあるんですかね?

サンディエゴがそんなに自由なところだとは思わなかったよ。

6.ジップラインの悪夢

★★☆☆☆

遊びに行くつもりだったジップラインツアーがめちゃくちゃつまらない。こんなところに行こうと言った奴は誰だ!ってストーリー。汚いシーンがあるのでご注意を。

よくテレビのバラエティーで絶景の中をジップで下るって場面をよく見ますね。芸人たちは絶景が云々とか言っちゃってても、まぁつまらないんだろうなとは思っていましたよw

それを露骨にやるからなぁ~。しかもこの手のツアーで良くある安全のビデオとか、同じツアー客への皮肉も妙に納得できる。

このエピソードで分かったのは帽子がないとスタンカイルの区別がつかないということですw

7.恋のキューピット

★★★☆☆

小学校にやってきた黒人の転校生ニコールカートマンは黒人同士という理由だけでトークンニコールをくっつけようとしますが……。

完全にカートマンの自己満足キューピッドなのに、本気で惹かれていく二人。自分の目的のためなら手段を選ばないカートマンのクズさ加減がたまらないw

肌の色が同じというだけで、付き合わせようとする人種差別なカートマンでした。

8.皮肉ットボール

★★☆☆☆

ブラジャーとアルミ箔の帽子をつけ、風船をボールにして戦う皮肉ットボール。スタンのパパが皮肉交じりに考案したのだが、アメリカ中で話題になっていく。

バターズから生み出される(発射される)白いトロトロの液体を、エナジードリンクとして販売するなどオエっとなるエピソード。カートマンなら白いトロトロの正体なんだか知ってるんじゃ……。

アメリカ中でトロトロが販売され、リッターで飲み干す選手が出てくるほど人気になったら、誰かしら気が付くやろw 優しさであっても息子にトロトロの正体はしっかりと話べきなんじゃないかな。

9.モラルの引き揚げ

★★★☆☆

ついにカートマンは自分が肥満体型であることを自覚する。ダイエットするのかと思いきや、デブであることを有効活用し始め、毎日が車いす生活に。

カイル「ただ太っているだけなのに、何故優先されなきゃいけないんだ」みたいなことを言い始めて、なるほどなと。太り過ぎた人たちがディズニーランドで並ばずにアトラクションに乗るとか不公平すぎる。

このエピソードはエミー賞を受賞しています。ノミネートじゃなくて受賞ね。デブがカートに乗っている辺りは本当に社会問題になっているのかな。

10.インセキュリティ

★☆☆☆☆

配達員との浮気を疑ったサウスパーク中の夫たちが復讐する話。実際は配達員のコスプレにハマったカイルの両親で、完全に勘違いなんだけどw

家の中に侵入されないようにセキュリティに頼むのですが、会社が不完全すぎて役に立たないと。もはや何をしたいのかよく分からないエピソードでございました。

11.バターズ故郷へ帰る

★★☆☆☆

バターズの故郷がハワイだと判明。成人の儀式的なヤツをするためケニーと共にカウアイ島に向かい、クセの強すぎる島の住人達と仲良くなっていく。

とにかくカクテルのチチが飲みたくなるストーリーでした!ハワイの人たちの原動力はチチらしいっすw 確かにハワイに行くと大体どのレストランにもチチあるしなぁ。

あと、ここにきて始めてケニーバターズが仲良いってことを知りましたw しっかりシーズン1から観ていたらもっと楽しめたかもしれない。

12.ハロウィーンの悪夢

★★★★★

スタンのパパが1万ドルでブロックバスター(レンタルビデオ店)を購入する。「1週間で資金を回収できる」と息巻いていたが、時代はインターネット時代。NetflixHuluの台頭でレンタルビデオ店は過去のものになっていた。

衰退状態にあるレンタルビデオ店経営を、『シャイニング』のストーリーに交えて展開させていく。これは名エピソードでした!

やっと日本にもNetflixが浸透してきて、TSUTAYAゲオはかなり危険な状態じゃないだろうか。今年は俺の家の近くのTSUTAYAが潰れ、隣の駅に2件あったゲオは両方消滅しましたw

もともとレンタルビデオ店が好きではないし、Netflixがあれば要らないと思っていたので、特に影響はありませんが。これが時代の流れか。レンタルが過去のものになる時代はそう遠くなさそうです。

13.大義名分リストバンド

★★☆☆☆

イエス様の奇跡が実はドーピングによるものだとスクープされる。世界中の人々が”イエス様リストバンド”を外す中、ただ一人外さないスタンが有名になっていく。

遠くの世界で起きている重大な問題よりも、有名人のスクープ。情報の洪水状態の今、世界で起きていることはすぐに忘れられてしまう。これは日本にも完全に当てはまりますね。

イエス様が実は・・・と言う展開に怒る信者たちはいないのでしょうか。改めてアメリカでの『サウスパーク』の位置づけが気になるエピソードでございました!

14.オバマ再選!

★★★★☆

大統領選挙の日。中国との共謀でアメリカ中の激戦区から票を奪ってきたカートマンは、選ばれたオバマに対して条件を突きつける。

ディズニースターウォーズモーガン・フリーマン!彼らにしっかりと許可を取っているのか、それとも無許可でやってしまっているのか。やり過ぎなところがまたサウスパークの面白さなんだよね。

正直これはアメリカで大統領選を体験していれば、もっと面白いエピソードであったと思う。

 

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