【ネタバレ】『ザ・スーサイド・スクワッド』評価と感想 センス爆発キャラクター映画!

ここ10年くらいで爆発的に増えているアメコミ映画ですが、皆さんはなにが好きですか?

『ダークナイト』や『アベンジャーズ』、『スパイダーマン』あたりが挙げられることが多いかな。

そのどれもが名作だと思いますが、僕が一番好きなアメコミ映画って『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』なんですよ。

映画冒頭、スター・ロードが踊りだして、タイトルがバーン!!と出てきた時の衝撃は今でも忘れません!!

もちろん2(リミックス)も好きですが、やっぱり1作目が好きなのよね。僕の中では『スターウォーズ』も超えてます。

 

ってことで、僕が大好き『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の監督を務めたジェームズ・ガン最新作、

『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』

の感想となります!

日本では『ジョーカー』に続いて、R指定になったDC映画なのかな。2021年ベスト3に入るくらい、楽しみにしていた映画でした!

 

※この記事は映画の一部ネタバレを含みます

ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結

監督:ジェームズ・ガン

僕がジェームズ・ガン作品と出会ったのは、『スーパー!』から。

当時高校生で『キックアス』が大好きだった僕は、何気なしに借りた映画の予告編でその存在を知りました。

それからゲームの『ロリポップチェーンソー』とか、『ドーン・オブ・ザ・デッド』のシナリオがガンだったことを知ったりして、監督との絆?を深めたのち、運命の2014年。

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』を鑑賞して、一気にガン監督のことが好きになって今日に至ります。

キャスト

前の『スーサイド・スクワッド』の続編ではないようなので、キャストも一部を除いて一新されています。

新規キャストとしては、『マイティ・ソー』シリーズのイドリス・エルバ、レスラー出身のジョン・シナ、『アントマン』シリーズのデヴィッド・ダストマルチャンなどなど。

続投キャストではハーレイ・クインのマーゴット・ロビー。この人が登場しないと、もう『スーサイド・スクワッド』な感じがしません。

続いて、アマンダ役のヴィオラ・デイヴィス。超演技派なだけに、なんならこの人が一番ヴィランっぽいぞ!

キャプテン・ブーメラン役のジェイ・コートニーや、リック・フラッグ役のジョエル・キナマンも出演しております。

評価

僭越ながら『ザ・スーサイド・スクワッド』の満足度を★10段階であらわすと…

 

★8

 

キャラクターの作りがうますぎる!

前回の『スーサイド・スクワッド』はハーレイ・クインやジョーカーを生み出し、サブカルチャーに多大な影響を与えたと思いますが……

正直、ほかのキャラクターの印象は弱かった……!

ビジュアルが強烈なキラー・クロックや、メインキャラのエンチャントレスですら、ハーレイの影に隠れてしまったような気がしたんですね。

ところが、今回の場合は特に主要6人のキャラクターがぶっ飛びすぎていて、もうポスターだけでお腹いっぱいw

それぞれの個性もしっかり出ていて、それでいて6人集合してもお互いの魅力を壊さない。

誰にスポットライトが当たろうが、基本6人みんなが主役といえる映画だったと思うんですよ。

「キャラゲー」って言葉がありますが、今作は「キャラ映画」。キャラクターが主役で、キャラクターを楽しむ映画です。

 

そして、まぁキャラが死ぬw

「スーサイド(自殺)」の名に恥じない展開ばかりでして、序盤から格の違いを見せつけられるという事態に。

特に終盤の展開なんかは、はじめて『七人の侍』を観たときを思い出しましたわ。

わずか映画1本、時間にして約120分ちょいなのに、『ワンピース』最新話の麦わらの一味を観ているような感覚に陥る映画でした!

 

ここから先は映画の一部ネタバレを含んでいます

まだご覧になっていない方はご注意ください!

感想

新生スーサイド・スクワッド誕生!

一応先に書いておきますと、ストーリー的にも2016年版『スーサイド・スクワッド』の続編ではありませんでした。

ハーレイとキャプテン・ブーメランが顔見知りだったり、すでにスーサイド・スクワッドが存在している世界観なんで、まったく関係がないともいえないのですが。まぁ、前作を観ていなくとも楽しめることは確かでしょう。

この記事では、わかりやすくするために2016年版『スーサイド・スクワッド』を「前作」と記載します。

 

で、「前作ともっとも大きな違いは何か?」といいますと、

R指定作品として作られたことです!

前作は公開前には「スーサイド・スクワッドはR指定に……」と言われていたような気もしますが、残念ながらかなり柔らかい作品に仕上がっていた印象でした。

ところが!今作は尖りに尖ってる!

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』よりも、『スーパー!』寄りな容赦のないヒーロー?映画であることは間違いありません!

そして前作はほとんどキャラクターが死ななかったんですよね。僕としてはもっとダークな作風を期待していたんで、優しすぎる悪人たちに落胆したことを覚えています。

 

今作においては映画序盤から死人が出ますw

もう開始10分で「この前とは違うんだぜ?」と言わんばかりのありさま。

ジェームズ・ガンらしいセンスありまくりのオープニングもあり、格の違いを見せつけてくれました。

ストーリーはかなりシンプル。それでいてカッコいい。『ガーディアンズ~』でも同じですが、見せ場となるシーンをかなり多く作っている印象。

後ほど書きますが、見せ場のシーンでこそガンのセンスが爆発しているんですよね。まさにやりたいことをやってるって感じで。

エンターテインメントとしてはアメコミ映画の中でも、トップクラスに君臨するんじゃないかな。

 

僕は「R指定至上主義」ではありませんし、今作よりも『ガーディアンズ~』の方が好きなんですが、やっぱR指定にはR指定の楽しみ方があるよね。

悪役なんだから、これくらい残酷で容赦ない奴らの方が観ていてすがすがしい。

ここに宇宙規模のダークサイドとか出てきたら興ざめだけど、基本一般ピーポーのヴィランだからこそ、映えるものがあったと思う。

今回のMVPは……

前作のMVPはハーレイ・クインでした。その後の影響を考えたら、異論を唱える人はまぁ少ないでしょう!

ジョーカーも好きですが、「スーサイド・スクワッド」に入ってはいませんでしたし。

そこで!今回の『ザ・スーサイド・スクワッド』の個人的MVPを発表いたします!

 

ピースメイカー!!

 

あの銀色の便器を被った、平和主義者のクソ野郎こそ今回のMVPだったと思います!

戦い方に関しては若干ブラッドスポートと被るような気がしたけど、最後にしっかりと回収してくれる当たり、さすが。

見た目の時点でツッコミどころ満載ですが、注目すべきはキャラの濃さ

この人ってヴィランなんだけど、平和を求めているんですね。ただ平和のために自らを犠牲にするタイプではなく、「平和のためなら殺しも手段のひとつだぜ!」と考える男です。

だから、女子供も容赦なく殺せるし、敵も味方も関係なく自身の中にある正義に反するものには銃を向けます。

ただのサイコ野郎ではなく、意志の強さがしっかりとあるのもポイント。間違った世界線のキャプテン・アメリカみたいなヤツなんすよね。

特に終盤のリック・フラッグとのバトルは、彼の意志の強さが現れた結果でした。

 

演じたジョン・シナは最近だと『ワイルド・スピード ジェットブレイク』で、ドミニクの弟のジェイコブを演じた俳優です。

レスラー出身の俳優らしいんですが、ドウェイン・ジョンソンとは異なる細マッチョタイプの俳優ですね。

便器型ヘルメットと、ブルース・キャンベル並みのアメコミフェイスがめっちゃ今作に合う!ワイスピでも今作でも表情が硬いのが残念ですが、もう顔だけで威圧感がハンパないのよ。

ちなみにピースメイカーは単独ドラマ化もされるそうで。事前に知っていたんで「コイツだけは死なないだろ~」とタカをくくってましたw

鳥肌が立つほどの名シーンたち

今作の中で僕が一番気に入ったシーンは、終盤のピースメイカーVSリック・フラッグのバトル。

ふたりはとある理由から戦うことになるのですが、ピースメイカーのヘルメットが地面に落ち、その反射を使ってバトルを映していくんですよ。

「一種の潜入任務なのになぜそんな目立つヘルメットを?」と思っていたのですが、まさかここで有効活用されるとは……。

 

あとは、ハーレイ・クインの脱獄シーンね。これは多くの人がベストシーンとして挙げると思う。

スゲェ既視感のあるアクションだったけど、どこで観たかは思い出せません。ジョン・ウーっぽいけど、それ以外でも観た気がする。

僕としてはアクションよりも、背景が華やかになっていく演出に痺れたかな。

前回の『スーサイド・スクワッド』、『ハーレイ・クインの華麗なる逆襲』を含め、ハーレイの中では断然ベストシーンでした。

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ほかにも好きなシーンは多くありましたが、スター・ロードが踊りだしたときのような衝撃はなく……。

やっぱ俺は『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』がめちゃくちゃ好きなんすよ。あの80年代っぽい緩さというか、音楽もそうだし、どこかノスタルジーを感じる映画なんですよね。

今度しっかり記事を作って、誰も望んでいなくとも、長々と好きなところを書きたいところ。

さいごに

キング・シャークは見た目ただのサメなのに、なんであんなかわいいんでしょう。

彼はおそらくグルート枠なんだな。で、ラットキャッチャー2が飼っていたセバスチャンは、ベイビーグルートかな。

途中セバスチャンが「ラタトゥイユ」と呼ばれていましたが、これは『レミーのおいしいレストラン』の原題「Ratatouille(RAT”ネズミ”が含まれる)」から来ているんでしょう。

「まさかのディズニーネタ!!」と内心驚いておりましたw

 

今後の展開としては、ジェームズ・ガンはDCでもまだまだ仕事をしていくようで。ピースメイカー単独ドラマも、ジェームズ・ガンが監督なんですかね。

超個人的な願望を書かせてもらうと、「犬溶接マン」とか言ういろんな意味で有名なヒーローの映画を作ってほしい。あとハーレイとジョーカーの映画を作ってほしい。

マーベルでの仕事は『ガーディアンズ』3作目と、Disney+で配信される『ホリデー・スペシャル』が確定済み。グルートの単独シリーズもあるようですが、ガンが製作に入るかは未定となっています。

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まぁ、アメコミ映画といわず、これからも作りたい映画を作っていってほしいなと切に願っております。

 

以上!!!


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