
今回はサンドラ・ブロック&チャニング・テイタム主演の映画『ザ・ロストシティ』の感想です。
最近は冒険映画の公開が減りましたよね。今年こそ『アンチャーテッド』があったけれど、ジャングルの中で神秘の秘宝を探したりする作品は、とんと見なくなりました。
『ザ・ロストシティ』はそんなちょっと寂しい時代にあらわれた、オールスターキャストによる冒険活劇!
なんと!みんな大好きダニエル・ラドクリフも出演している、決して無視することのできない映画なわけです。
予告編の時点で若干不安にも感じていましたが、鑑賞しなくちゃ始まらねぇ。
ってことで、以下感想です。
ザ・ロストシティ
あらすじ
ロマンス冒険小説を発表し続けている作家のロレッタは、新作発表会の帰り道に突如拉致されてしまいます。
犯人は大富豪のフェアファックスで、誰も見つけられなかった遺跡を発掘している最中でした。フェアファックスは何としてでも、遺跡に眠る秘宝を手に入れるため、ロレッタを謎の孤島に拉致し、謎解きを依頼します。
一方、ロレッタの小説のカバーモデルを務めていたアランが、ロレッタを追って孤島に到着。救出のスペシャリスト・ジャックを雇い、ロレッタの元へと向かいますが……
『ザ・ロストシティ』評価
ストーリー | ★☆☆☆☆ 1/5 |
キャスト | ★★★★☆ 4/5 |
演出 | ★★★☆☆ 3/5 |
映像 | ★★☆☆☆ 2/5 |
総合評価 ★ 4/10
「これはロマンティックコメディだな」
わずか10分ちょっとしか出演していませんが、僕の中ではブラッド・ピットにMVPをあげたい!
本作は冒険映画というよりも、ロマンティックコメディです。
絶対くっつきそうなふたりが、大冒険をして、敵と戦って、お宝を見つけて、「一番大切な宝。それは……愛よ!!」とトンデモないことを言いはじめる、ロマンスとしても謎すぎて顔が歪んでしまう映画でした。
冒険の部分もメインキャスト二人はずっと弱いままで、大したサバイバル知識もなし。
サンドラ・ブロック演じるロレッタが、インディ並みに古代の謎を解きまくるのかと思いきや、そういうわけでもない。
どこに興奮したらいいか、最後まで理解ができませんでした。
唯一僕が好きだったのは、ダニエル・ラドクリフがスクリーン内に存在していたこと。
正直、本作はラドクリフを見に行ったので、満足はしているのですが。
『グランド・イリュージョン』の時と似たようなキャラクターだけど、ちょうどラドクリフを見たい欲が高まってた時期だから、十分ですわ。
※以下、『ザ・ロストシティ』のネタバレを含みます。まだ鑑賞していない方はご注意ください
『ザ・ロストシティ』感想
未来のために
まずは賞賛すべき点についてですが、
豪華スターたちを集めて、金をかけた撮影を行って、それでおバカな冒険活劇を作ろう!という意気込みは、素直に称賛したい。ただでさえ正統派の冒険映画が出てこない時代で、よくこの企画が通ったなと。まぁ、主演のサンドラ・ブロックはプロデューサーも兼ねているし、ブラピを呼べたのも彼女の功績なのでしょう。
ただ、内容自体は退屈だし、ワクワク感もなければ冒険心もくすぐられず、魅力ある舞台でもなく、古代の神秘にフォーカスもされず、キャラクターたちもカッコよくないし、アクションも少ない。これで冒険映画といわれてもって感じなくらい、物足りなさで足取りも重くなる映画でした。
僕の中の冒険映画って『インディ・ジョーンズ』が代表するように、少しずつ古代の謎を解いていって、最後に大秘宝(黄金や宝石じゃなくとも)が発見されるってものなんですよ。当然、アクションもあれば謎解きもあるし、失われつつある少年の心を取り戻すような映画であるべきだと、勝手に思っています。
「冒険は永遠の憧れでもあるよね」
一方、本作は、まずメインキャラクターのふたりがマジでただの一般人。娯楽映画では一般人でも銃を持った大男より強いとか、平気でありますが、この映画は「なぜそこで?」ってくらい現実的。
コメディのためにやってるのかと思ったら、本当に最後までいいとこなし。そもそも、ロレッタがスパンコールのドレスを常時着ている時点で、違和感たっぷりでした(意味のある衣装だったけど)。
そして、ラストの秘宝のくだり。これに関しては“ひとつなぎの大秘宝”の正体が、「これまで冒険してきた仲間だ!(どんっ!)」くらい拍子抜け。そこまで期待を裏切ってくるとは思わなかったです。
と、いろいろ不満を書き連ねましたが、この映画って冒険よりもロマンス重視。むしろロマンティックコメディ映画として作られているんですよね。男女の仲のあれこれを冒険に起きかえ、最後は偏見すら持っていたアランを見直すという、超まわりくどい映画に思える。
そうだとしても、ヒルのシークエンスとかマジで笑えないし、サンドラ・ブロックほど美しい女優と、チャニング・テイタムほどのナイスガイが主演を務めていても全然ドキドキしない。『ソー』のクリス・ヘムズワースよりも前に、大スクリーンでチャニング・テイタムのボディが披露されるとは思いませんでしたが。
結局、制作者たちは現代の『ロマンシング・ストーン』をやりたかったんでしょう。冒険もロマンスもてんこ盛りで、キャストも豪華と考えると、娯楽映画としての役割は果たせているのか……?
我らがブラピとラドクリフ
ストーリーは受け付けませんでしたが、キャスト陣を観るだけでも楽しめる映画だったといえます。
特に我らがブラッド・ピット。『ブレット・トレイン』でもサンドラ・ブロックと共演していますし、彼の出演シーンは100%楽しさに満ちていたと断言できます。
映画が終わった後に、なぜブラピ出演シーンだけが強烈に印象に残ったのか考えてみたのですが、僕がこの映画に対して求めていたのって、ジャックのアクションシーンなんですよね。ブラピの存在感があってこそといえますが、彼のようなスペシャリストがいれば、冒険映画としてはさらに楽しいものになったのではないかと。この映画の主題であるロマンスの部分は薄れますが。
「ブラピはやっぱ最高だったね」
そして、ファンだけかもしれませんが、ダニエル・ラドクリフの活躍もね。
理解してくれる人もいると思うけど、年に数回くらいはラドクリフが観たくなるのよ。ハリーポッターじゃなくて、割と悲惨な目にあっているラドクリフが。そう考えると『ジャングル』とか『ガンズ・アキンボ』とか、『スイス・アーミー・マン』とか最高だったんだけどね。
本作のラドクリフで、最高の見どころは、
ジェットエンジンの大轟音&暴風の中、ドヤ顔でロレッタの前に立ち続けるシーン
でした!
終盤の銃を投げ捨ててからの、「助けてくれー」も大好き。船の上で正体がバレてからの、超チープな脱走劇も好き。
とにかくラドクリフが大好きなので、大作映画以外にも、今後もたくさんの映画に出演してほしいところ。
最後に
やっぱり最後に記憶に残るのは、ダニエル・ラドクリフでした。
出演してくれて本当にありがとうございました。
以上。
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