どーも、スルメ(@movie_surume)です。
もはやシリーズを復習する必要がないくらい私の中に根付いているターミネーター。
その中でも一番の名作と言われる『ターミネーター2』の正統続編、『ターミネーター:ニュー・フェイト』をさっそく観て参りました!
あれ?前作でも「T2の意思を継ぐ~」とかって言ってなかったっけ?まぁいいやw
今作はT2以降、頑なに出演してこなかったリンダ・ハミルトンも出演していますし、確かにT2に近いキャストにはなっているのですが……。
不安なのが「懐かしいだけ」の映画になっていること。新しさを取り入れず、T2以降のシリーズを観てこなかったファン向けなのではないのかと。
それはそれで楽しい映画にはなると思うんだけども、なんだかなぁといった感じで。
好きなシリーズであるだけに期待もそれなりに大きいので、裏切られるのが怖い……。
※この記事はネタバレを含みます!
ターミネーター ニュー・フェイト
あらすじ
人類滅亡の日である「審判の日」は回避されたが、まだ危機は去っていなかった。メキシコシティで父と弟とごく普通の生活を送っていた21歳の女性ダニーのもとに、未来から最新型ターミネーター「REV-9」が現れ、彼女の命を狙う。一方、同じく未来からやってきたという女性戦士グレースが、ダニーを守るためにREV-9と壮絶な戦いを繰り広げる。何度倒しても立ち上がってくるREV-9にダニーとグレースは追いつめられるが、そこへ、かつて人類を滅亡の未来から救ったサラ・コナーが現れる。
監督
メガホンを取ったのは『デッドプール』を監督したティム・ミラー。
スタイリッシュなアクションで人気となりましたが、その手腕がターミネーターでも活かされているのでしょう。
ちなみに前作である『ターミネーター2』の監督であるジェームズ・キャメロンは製作として本作に参加しています!
キャスト
T2以来、約30年ぶりにシリーズに復帰したリンダ・ハミルトンがサラ・コナーを演じています。
『ターミネーター ジェニシス』ではエミリア・クラークがサラを演じていましたね。嫌いではなかったのですが、やっぱりリンダ・ハミルトンが演じてこそだろうと。
それと共にジョン・コナーを演じていたエドワード・ファーロングもカムバックしていますし、T2要素強めの映画になっているのは間違いない!
そして『ターミネーター』には欠かせない存在であるシュワちゃんこと、アーノルド・シュワルツェネッガーも出演。彼は「ジェニシス」にも出演していましたが。
共演は『ブラック・ミラー』のマッケンジー・デイビス、『夏の島』のナタリア・レイエス、『エージェント・オブ・シールド』のガブリエル・ルナなどなど。
評価
僭越ながら『ターミネーター:ニュー・フェイト』の満足度を★10段階で表すと・・・・・・
★5
これがT2正統続編と言われても・・・
普通に面白い作品ではありました。普通にね。
ただそう言ってしまえば前作の「ジェニシス」も、不評だった「ターミネーター4」も私の中では”普通に”面白い映画だったんですよね。
正統続編だからといってT2の時に感じた勢いが戻ってきたかと言われれば、そうではないのかなと。
これまで続編には出演してこなかったリンダ・ハミルトンまで来ちゃって、余計に期待値が高かったのかもしれません。
確かに懐かしく感じるシーンもあって、数年前に俳優に復帰したシュワちゃんまでいる。
しかし、ストーリーとしては「ターミネーター」1作目やT2の焼き直し感が強くてですね。あまり新鮮さは得られなかったのかなと。
そう思うと「ジェダイの帰還」以来、約30年ぶりの続編を作った「フォースの覚醒」は本当に良くやったなと。
本国アメリカでも興行成績が振るっていないみたいですし、この映画の続編を作るのはなかなか難しいんじゃないでしょうか。
ここから先は『ターミネーター:ニュー・フェイト』のネタバレを含みます!
まだご覧になっていない方はご注意を!!
感想(ネタバレ)
3・4・5作目をぶっ壊す!
T2で使われたサラ・コナーの映像から始まる本作。公開当時生まれていなかった私でも「あ~、なんだか懐かしいな」と思わずにはいられません。
そして次のシーン。南米かどこかのビーチで襲ってくるターミネーターから逃げるサラとジョン。T2以降もターミネーターに襲われていたようです。
彼らにとってはこのビーチが束の間の休息だったのでしょう。しかし、そんな二人の前に突然T-800型ターミネーターが。
不意を突かれたサラはジョンの殺害を許してしまうのです。
そう、開始からわずか10分足らずでT2以降のシリーズを亡き者にしてしまいましたw ジョンが死ぬのと同時に、別に嫌いではなかった過去作が消えたような気がして少し悲しい…。
リンダ・ハミルトン自身も「過去のシリーズは忘れてもらって構わない」と発言していますし、過去作たちの立場がありません。
T2の”正統続編”を観られるのは嬉しいけど、本来続編として制作された3はどうなるんだと。そこが好きだったファンもいただろうに。かなり思い切った決断をしましたね~。
なぜT2で倒したはずのターミネーターがジョンを襲ったかと言いますと、スカイネット破壊前にT-1000以外の刺客を過去に送り込んでいたんです。
スカイネットはサラたちが未来を変えたことで生まれなくなりましたが、すでに過去に送った刺客たちは別。
もはや生まれたはずの未来がないターミネーターたちがT2以降もジョンを襲っていたのです。この時ジョンを殺したのもその中の一人でした。
で、ジョンを殺したT-800はどうなるかと言いますと、妻子を持って感情が芽生えつつあるという状況。まるで「ジェニシス」に登場した”おじさん”のようですね。
中盤以降はサラに拒まれながらも、しっかり仲間になって共闘する展開が待ち受けています。
ストーリー
続きまして、一番気になっていたストーリー展開について。
スカイネットは破壊されたものの、それに代わる新たなAIとして「リージョン」が未来で人間を殺した始めたという設定です。
そしてリージョンに対して戦いを行っている人間側のリーダーが、今回の主人公ダニーの息子というワケ。
彼女を殺すために未来からはRev-9というターミネーターと、守るために改造が施された兵士のグレースが送られてきます。
ここまでの流れですでに既視感。そう、ターミネーター第一作目とほとんど同じなんです。
違うところと言えば、一度同じ状況を経験しているサラ・コナーがいることと、本来であれば敵だったT-800が味方にいる点。まぁ、細かいところで違いはもちろんありますが、話の大まかな流れはいつものターミネーターといった感じなんですよ。
私としてはリンダ・ハミルトンが出演OKを出したくらいですから、もっと新しい物語が紡がれるんだと思っていたのです。
過去3作以上に懐かし要素がありましたが、納得できるかと言われてしまえば……。
現代的な点は『ターミネーター』ではカイル・リースという男性に、まだ一般人だったサラ・コナーが守ってもらうという構成でした。
しかし、今回ダニーを守るのはサラ・コナー自身と女性兵士のグレース。男性に守られる女性という図式が、ここ数十年で大きく変わったことを表しています。
T-800は一応男ですけど、ロボットだから性別関係なさそうだし。そう考えると、女性が多く活躍する映画になっていたのかなと。リンダ・ハミルトン演じるサラ・コナーなんて、強い女性の代表格ですしね。
あと、ターミネーター関連で言いますと、今回の敵だったRev-9がめちゃくちゃ強すぎる!
骨格の周りに液体金属が使われているT-Xに一番近いモデルなんですかね。強さだけで言ったらT-Xの比じゃないと思いますがw
一番の特徴はT-1000以上に巧みに液体金属を使いこなすところと、骨格と金属で分裂できるところですかね。
液体金属部分はT-1000そのものですし、骨格だけでもT-800と渡り合えるくらいには強い。こんなの勝ち目あるのかと思っていましたけどw
まぁ、シュワちゃんやサラが頑張っていたので、もちろん勝利していますが。
まとめ
期待値を上げすぎたんじゃないか?
もちろん、満足した人も多くいたんでしょうけど「ターミネーター」はもっと新しい物語を作ったほうが良かったと思いますね。
なんならリブートを企画したり、Netflixでドラマ化したりとかしても良いような。
ただシュワちゃん意外にターミネーター演じられる人がいないんだよね。「ターミネーター4」のようにCGで復活させるのも味気ないしな。
今の雰囲気ですと「ニュー・フェイト」の続編が作られる確率は低そうです。
以上!!!
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