どーも、スルメ(@movie_surume)です。
ジュブナイルですよ!ジュブナイル!
今回観てきた『サマー・オブ・84』は私が大好きなジュブナイルものでして、子供同士知恵を合わせて海賊の宝を手に入れるだとか、線路を遡って死体を見に行くとかそういうヤツ。
最近だとNetflixオリジナルの『ストレンジャーシングス』か。あれのシーズン3をこの前みたばかりなんで余計に「ジュブナイル熱」が燃えていたタイミングだったんですよね~。
来月はアメリカで『IT』続編が公開されるし。あれは大人に成長してるんでジュブナイルじゃなくなるのか?
やっぱ夏になるとこの手の映画観たくなるんですかね。泥に汚れた服で、子どもだけで探検とかしてみたかった…。あ、俺友達いねぇや。
サマー・オブ・84
あらすじ
1984年のオレゴン州郊外の街イプスウィッチ。ここでは子供の失踪事件が頻繁に起きていた。
その街で暮らす陰謀論好きの少年・デイビーは仲間たちと共に失踪事件の犯人捜しをはじめる。彼らの容疑者となったのは街の警察官マッキー。
周囲からは「警察がそんなことするわけ・・・」と言われながらも、彼らはマッキーの行動を監視しはじめ犯人である証拠をつかんでいく。
犯人探しに没頭するデイビーの前には頼もしい仲間たち、片想いの相手、そして殺人鬼が集まってきて彼の夏は想像もできない特別な時間になっていくのだが…。
監督
本作は一人の監督が作った映画ではなく「RKSS」というユニットが手掛けた作品です。
メンバーはフランソワ・シマール、アヌーク・ウィッセル、ヨアン=カール・ウィッセルの3人。過去にはこのメンバーでSFアクション『ターボキッド』を制作しています。
キャスト
主人公のデイビーを演じたのは主にテレビドラマで活躍しているグラハム・バーチャー。
デイビーと共に事件を追うことになる3人の友達としてジュダ・ルイス、カレブ・エメリー、コリー・グルーターアンドリューが出演。
みんな2000年代生まれなのに、何故かぽっちゃり系のウッディを演じたカレブ・エメリーだけ93年生まれとかなり歳上。
確かに一人だけ大人混じってんな~と思いながら観てましたw
評価
僭越ながら『サマー・オブ・84』の満足度を★10段階で表すと・・・
★6
うーん、こういう映画でしたかw
ジャンルとしてはジュブナイルであると同時にホラーやスリラー、ミステリーとも言えるのかもしれん。
『ストレンジャー・シングス』のようにSF要素が絡んでくるわけでも、ゾンビやオバケが出てくるわけでもない。非常にリアルな「ひと夏の思い出」を描いているんですね。
大してあらすじを読まずに「ジュブナイル」ってだけで観に行ってしまったのですが、スパイごっこの延長戦で犯人を追い詰めていくミステリー的側面との融合が非常に楽しく、最後まで目の離せない映画となっていました!
もう「スティーブン・キングが原作です!」って目の前に提出されても分からないね。この辺はキングっぽさを前面に出して、それを売りにした『ストレンジャー・シングス』も同じか。
と、こんな感じで非常に私好みであり、90年代生まれの私でもどこか懐かしさすら感じる作品だったのですが、ラストがちょっと引っかかる。
ダメってことではなく、単純にあそこだけ現代的なんですよね。音楽も終盤までのストーリーも確実に「80年代」なのに、ラストは現代的に仕上げていました。
ラストについてはまた、のちほど!
ここから先は『サマー・オブ・84』のネタバレを含みます!
まだご覧になっていない方はご注意を!!
感想(ネタバレ)
84年という時代
舞台となった84年は日本映画だったら『風の谷のナウシカ』や『麻雀放浪記』が公開された年。アメリカだったら『ゴーストバスターズ』とか『グレムリン』かな。
作中でも映画のタイトルが上がったりとかしてましたが、この年代はネットもスマホもちろんないし、映画やゲームセンターが娯楽の主流だったのでしょう。
私の中ではこの80年代中期が「タイムスリップしたら絶対行く時間」でして、昔からこの時期のハリウッド映画に触れてきた私にとっては懐かしさすら感じてしまう特別な時代なのです。
だから2000年代になって公開された『IT それが見えたら終わり』も『ストレンジャー・シングス』も大好き。90年代生まれだけど、80年代中期は私にとっても子供時代を過ごした場所のような、不思議な感覚に陥ります。
そしてネットのない時代は私にとって非常に閉鎖的に映るんですね。それこそエロ本とか、牛乳パックに書かれた行方不明のお知らせとか。狭いネットワークで生きているように見えてしまう。
エロ本なんて今の中学生たちは見るんですかね?スマホで調べればエロ本以上の「エロ」が簡単に見つけられるんじゃないか?
私の場合は物心ついた時にはすでにネットがありましたが、中学の時はギリギリスマホなかったんで道に落ちていたエロ本で興奮するって貴重な体験ができましたけどもw
まぁそれは置いておいても、この時代は一つの街ってコミュニティが大事にされていて、アメリカなら特に隣人がどんな人かよく知っているように見えますね。
『隣人は静かに笑う』って映画もあったけど一つのコミュニティで尊敬されている、親しまれている人がどんな裏の顔を持っているのかわからない。それをふと感じ取った時の恐怖がこの映画では描かれているのです。
青春映画として
連続殺人犯を追うというストーリーは『スタンドバイミー』に近い、1つの目的を皆で達成する映画なんですが、それらとは大きく違う点が一つ。
それは紅一点ニッキーがいること。この存在はめちゃくちゃ大きい!
『IT』だったらベバリー、『ストレンジャー・シングス』だったらエル。男だらけの空間に女性がいるってバランス取れるし、恋愛要素も付け加えられて青春映画的にもパワーアップすると思うのです。
男たちが下ネタを交えて女性の話をするシーンも好きだし、中学生や高校生なんてそんなもんや!と考えてはいるけど、一人女性がいると男特有の緊張感が生まれてくるのよね。
だからこそ、もう少し出番を与えてほしかったし二人のオチもしっかりつけて欲しかったんだけど…。
オチ関してはそれも含めて次の項目で!
ラスト
こんな感じで80年代のジュブナイル映画やスリラー映画にリスペクトをした映画だったわけですが、ラストだけはどうも違和感が残る。
80年代の映画、特にジュブナイルものはハッピーエンドにし、この手の話なら犯人を捕まえて終わりなんですよ。それで子供時代のひと夏の思い出として残ると。
『スタンドバイミー』も、『グーニーズ』も大人になった時に良い思い出として残るお話じゃないですか。例え辛い旅だとしても振り返れば楽しいものだった的な。
しかしながら、本作はそこには同調せずラストはまさかのバットエンド。こんな夏、思い出には残っても絶対楽しい思い出じゃないよ!
前述したニッキーとの関係もそう。ラストは何も会話を交わすことなくお別れ。せめてベバリーみたいに「また会おう!」と誓わせてあげて!
うーん、ジュブナイルから連想されるラスト以外を作り上げたことは評価したいんですけども、ここだけ00年代の映画に見えるんですよね~。
『ストレンジャー・シングス』はそこんとこ上手にやっていて、最新のVFXを使っているのにモンスターの造形とかストーリーは80年代を感じさせる。『サマー・オブ・84』とは逆だね。
リアリティはあるし、ほとんどの人は驚く展開なんでしょうけど、私はハッピーエンドなラストが見たかったのです。
まとめ
やっぱ80年代っていいなぁと。
一年先ですけど、私1985年という時代に特別な何かを感じていまして。
一番好きな映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の公開は85年。好きな女優さんである宮崎あおいさん、満島ひかりさんは共に85年生まれ。私の最も恐れている例の大事件も85年。
その他にも書ききれないほど85年という年は大事で、特別なんですよね~。気になった芸能人の誕生日を調べると85年生まれなことが本当に多いのです。
という関係ない話をしたところで締めさせていただきます。
以上!!!
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