『スペース・プレイヤーズ』は、かつてマイケル・ジョーダンが主演を務めた『スペース・ジャム』の続編です!
予告編だと前作の説明がほとんどなかったし、続編感を出さないプロモーションをしているのかなと。
まぁ、ストーリー的なつながりはほぼ0だから、前作観ていなくても楽しめると思いますがw
前作の『スペース・ジャム』は僕がタイで生活してた時に、なぜかテレビ放送してたんですよね~
映画の内容とか、ストーリーよりも、「タイで放送してた」ってことの印象が強い映画でした。
今作では主演がマイケル・ジョーダンから、レブロン・ジェームズに代わりまして、ルーニー・テューンズのキャラたちも一部のシーンではCGに。
さらにはワーナーが版権を持っている映画・ドラマのキャラが総出演するってことで、期待も高まります!
※この記事には『スペースプレイヤーズ』の一部ネタバレが含まれます
スペース・プレイヤーズ
あらすじ
バスケ界のキング、レブロン・ジェームズは、とある企画の話を聞くため息子と共にワーナーブラザースを訪れていました。
しかし、サーバールームに向かった息子を追いかけていると、突如としてネットワークの世界に。息子を人質にとられてしまい、取り戻すにはバスケの試合で勝つしかありません。
レブロンはワーナーのサーバー内を飛びまわり、メンバーを招集していくのですが……。
キャスト
主演はレブロン・ジェームズが本人役で出演。前作ではマイケル・ジョーダンでしたから、時代にあわせた変更なのでしょう。
NBAは中学の頃よく観ていて、アレン・アイバーソン、シャキール・オニール、コービー・ブライアントが好きだった記憶が。
今のNBAがどうなっているのかは知りませんが、当時は「スーパープレイ集」とか観て友達とワーワーしてたなぁ
敵側のチーム「グーンスクワッド」のメンバーにも、NBA選手がキャスティングされています。
今作のヴィランを演じたのは『アベンジャーズ』シリーズで、ウォーマシンを演じていたドン・チードル。
彼がヴィランを演じるって、なかなか珍しい感じがする。たいていは主役か、主人公側の仲間って感じだし。
評価
★4/10
ルール無用って面白いか?
まず「ルーニー・テューンズのノリについていけるか」ってことが重要。
僕は前作の時点で「なんでもアリでバスケって…」と思っていたので、今作も試合に関しては全然楽しめませんでした。
映画だってことは分かっていても、一定の線を超えちゃうと、もうバスケじゃなくてもいいじゃん?ってなる。
実際にはバスケというより、息子が開発した「バスケゲーム」なんだけど、それでもルール無用すぎて面白くない。
ルーニー・テューンズ相手にルールは通用しないよな~
宣伝されているコラボレーションですが、確かにDCや『ゲーム・オブ・スローンズ』などワーナー版権の映画やキャラが登場します。
しかしながら、その多くが観客止まりで有効活用されているようには思えないんですよね。
それならキャッチコピーに「あの映画の人気キャラを仲間に……」とか書かなくたってよくね?
だって仲間になるのはルーニー・テューンズで、多くの映画キャラは観客止まりだし……。
「あの映画」が『バック・イン・アクション』のことを指しているなら、間違ってはいないんだけどさ。
ここから先は映画の一部ネタバレが含まれます
まだ鑑賞していない方はご注意ください
感想
序盤はコラボレーションの面白さ重視
映画序盤からなぜかアニメキャラになるレブロンw
「ルーニー・テューンズ」のメンバーはバッグスバニー以外、ヴィランのアルG(アルゴリズム)によってワーナーサーバーのいろんなところに飛ばされていました。
レブロンとバッグスバニーは、ふたりでサーバーをめぐって仲間集めを始めるのですが……
ここがこの映画のピーク!
『マトリックス』にグラニーを送りこんだり、『ワンダーウーマン(実写ではない)』の世界にローラバニーがいたりと、コラボらしい展開が。
もちろん、僕が気がつかなかったネタも多くあるでしょうが、映画好きとしては『マッドマックス 怒りのデスロード』や『ハリーポッター』、『ゲーム・オブ・スローンズ』などなど、名作のネタが詰まっているのは素直に嬉しい。
あらためてワーナーの持っている版権の強さ、幅の広さを思い知らされる結果となりました!
ただ、コラボで残念なのは後半ですよ。
試合がスタートすると、サーバー中から観客がやってきます。そこにはアイアンジャイアント、キングコング、ペニーワイズ、ミスターフリーズ、ペンギンなどなど、そうそうたる面々が!
ただ、残念なことに彼らはただの観客。ゲームに混じることもない、背景です。
このシーンだけ観れば「豪華な背景」になるわけですが、映画を通して観ると彼らがキャーキャー言って試合を楽しんでいることに違和感。
普通にバスケに参加させてくれれば、もっと楽しめた。ルーニー・テューンズvsワーナーキャラの構図になり、ペニーワイズとかミスターフリーズなどのヴィランたちとバスケで戦うとか。
同じような……というか、思いっきり意識しているであろう作品が『レディ・プレイヤー1』です。
あの映画では膨大なカメオ出演が実現し、今作のような背景だけのキャラも多くいたけど、いくつかのキャラや道具はそれなりに役割がありました。
アイアンジャイアントやガンダム、メカゴジラは戦況を分けるキャラ?だったし、『シャイニング』だってストーリーの一部に。チャッキーは無差別攻撃するアイテムとなり、金田のバイクやデロリアン、聖なる手榴弾なども見せ場があって、ストーリーに関わってきます。
しかし、今作の後半におけるコラボキャラたちは役割がほぼない。観客として応援しているのみです。せっかく出演しているのに、ストーリーにもそこまで絡まず、ただいるだけ。
やっぱり今作は良くも悪くもルーニー・テューンズ×NBAスターで作る『スペース・ジャム』の続編なんすよね。
もちろん、ただの群衆よりは見知ったキャラがいた方が興奮するんですが、それなら「大集結」感を煽らなくても……。
やっぱり「あの映画の人気キャラを仲間にして」ってプロモーションは違和感を感じるし、この内容なら推すべきはルーニー・テューンズとレブロンでしょ。
最後の試合が面白くない
ルーニー・テューンズのノリと、ルールでガチガチに縛られたバスケ……。
前作から感じていましたが、このふたつは水と油。絶対合わない!!!
バスケって歩いて良い歩数だけじゃなく、その場所にとどまって良い時間までキッチリ決められています。
ゴール下に3秒いちゃいけないとか、24秒以内にシュート撃たなきゃとか、8秒以内にフロントコートに行かなきゃとか、秒数に関して厳しすぎる!
だからハイテンポで面白いんですけど、プレーしてるとかなり焦りますw
そんなガチガチルールかつ、コートの狭さがあって、はじめてバスケって面白いと思うんですよ。
なので、今作のようにルーニー・テューンズのノリで、何でもありなルールだとシラケる。
ドムが作った架空のバスケゲームだとしても、ルールがなきゃプレーしている方も観ている方も面白くないのよね。
グラニーがシュート決めた時に「老人だから+30点!」とかひどすぎる。そもそも老人がグラニーのみだし、レブロンチームが追いつくための謎ルールでしかない。
特殊能力者がいるのは、この手の映画だからまだ理解できますが、都合のいいようにルールを作るのは…。それがアリなら、「レブロンがカッコいいダンクを決めたから+120点!」とか、「バックスのナイスアシスト!+で20点!」とか何でもアリになっちゃうじゃん。
最後にレブロンが勝つのは子どもでもわかるけど、そこに行くまでの試行錯誤する過程を楽しみたいのです。グラニーによる30点の力業じゃなくて、観客もグーンスクワッドもアッと驚かす、レブロンのカッコいい2点が観たいのです。
やっぱりルーニー・テューンズ+バスケって合わないと思うんだよなぁ。
最後に
マイナス面ばかり書いてしまいましたが、序盤から中盤にかけてのコラボシーンは普通に楽しめました。
ストーリーではレブロンとドムの親子関係にフォーカスされていたり、望むことをやらせてもらえないドムの息苦しさが描かれていたりと、無難なところをついてきているなと。
僕はそういった経験したことがないけど、スポーツ選手の子どもってなると生まれた時点でいろいろ背負わされそうで。やっぱりやりたいことをやって、楽しく生きるのが一番ですね。難しいけど。
今作はファミリー映画としてはこれで正解なのかもしれませんが、僕の好みではないかな。
以上!!!
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