どーも、スルメ(@movie_surume)です。
「世界を救うために戦った男」とサブタイトルが付いていても、不勉強な私は彼の存在を知りませんでした。
セルジオといえばマカロニ・ウエスタンの巨匠セルジオ・レオーネだし、映画で言えば『セルジオ&セルゲイ』って作品があったよな~というくらいで。
本作で描かれているのはセルジオ・ヴィエイラ・デメロ。ブラジル出身の凄腕外交官です。日本での知名度はどれくらいなのか予想もつかないけれども、東ティモールの独立に尽力した方だとか。
そんな無知な男が観る『セルジオ:世界を救うために戦った男』のレビュー。行ってみましょう!
※この記事はネタバレを含みます!
セルジオ:世界を救うために戦った男
あらすじ
多くの人に慕われた国連大使セルジオ・ヴィエイラ・デメロ。どんなに厳しい現実に直面しても決して情熱と理想を捨てなかった彼が、イラクで絶体絶命の危機に陥る。
セルジオの評価
僭越ながら『セルジオ:世界を救うために戦った男』の満足度を★10段階で表すと・・・・・・
5
★★★★★☆☆☆☆☆
セルジオ氏自身は素晴らしい方なのかもしれないが……
完全に伝記映画としての位置づけと考えて問題ないでしょう。エンターテインメント性はほとんどなく、イラクを救うために尽力した一人の外交官の姿が描かれます。
彼の活躍はイラクに留まらず、国連外交官としてインドネシアから東ティモールを独立させた英雄的存在です。
そんな彼の半生を描くのですが、かなり時系列をシャッフルさせているんですよ。爆破テロが起きた後のセルジオが、自分の人生の走馬灯を観るように過去と現在を行き来する演出がなされています。
これが非常にもったいないような気がして。確かに彼の功績全てを振り返るには2時間じゃ足りないでしょう。
しかし、セルジオを知らない私のような人にとっては爆破テロからスタートさせるのは悪手としか思えません。映画としてはラストの別れを見せたかったのかもしれませんが……
残念ながら映画の出来としてはイマイチ。世界平和のために尽力した外交官を描く作品として、本作を通して彼を知ったのはちょっと残念だったかな。
もし数年後に同様の伝記映画が作られるのであれば、東ティモール独立と話に出てきたカンボジアでの仕事を観てみたい。
……と考えていたら、同じ監督が作った『セルジオ』ってタイトルのノンフィクション映画があるみたいですね。Netflixで配信しているんで良かったらどうぞ。
ここから先は『セルジオ 世界を救うために戦った男』のネタバレを含みます!
まだご覧になっていない方はご注意を!!
セルジオの解説
軽く解説
本作の監督を務めたグレッグ・バーカーは元フリージャーナリストであり、戦争特派員です。その後映画制作の道を進み、ルワンダの虐殺を取材したドキュメンタリーを制作。その作品が評価され、現在に至っています。
彼は2009年にも同名の作品でセルジオ・ヴィエイラ・デメロの映画を制作していました。日本語で検索すると情報がほとんど出てこないのですが、Netflixでは配信を行っているようで。いや、さすがですw
どうやら、その年のサンダンス映画祭で編集賞を獲っているみたいなんで、時間があれば観てみようと思っているところであります。
その後もドキュメンタリー映画を制作しており、『ファイナル・イヤー:政権最後の一年』などを監督しています。
主演を務めたヴィグネル・モウラはセルジオと同じくブラジルの俳優。Netflixでは『ナルコス』に出演しており、他の出演作は『エリート・スクワッド』シリーズなど。
『ナルコス』の演技でゴールデングローブ賞にノミネートされるなど、実力ある俳優です。
そして観た方は誰もが目を奪われたであろうヒロインのカロライナ。実在している人物なんで、あまり言うのはアレですがめちゃくちゃ可愛かったw 中盤の中だるみは彼女の美しさで持っていたようなものです。
そんなカロライナを演じたのはアナ・デ・アルマス。彼女も南米キューバ出身の女優で、『ナイブズアウト』や『イエスタデイ』に出演しています。
映画『イエスタデイ』ネタバレ感想 やっぱビートルズはすげぇわ
映画『ナイブズアウト 名探偵と刃の館の秘密』 古典とモダンの合わせ技
延期になっちゃいましたが『007 ノータイムトゥダイ』にもボンドガールとして抜擢され、「俺が勝手に思うこの先絶対売れるわ女優」の一人でもありますw ぜひ名前を覚えておいて欲しいなと思いますけども。
セルジオ・ヴィエイラ・デメロとは
私自身もこの映画での情報と軽くwiki読んだ程度ですが、かいつまんで解説しようと思います。
当時のセルジオは次期国連事務総長とも言われており、数々の功績を残してきた人物です。2003年にはイラク国連事務総長の特別代表として任命されますが、映画でも描かれていたように最初は拒否していた様子。
しかし結局はイラク入りを果たし、現地で起きた自爆テロに巻き込まれて死亡してしまいます。犯行声明を出したのはアルカイダに所属するアブー・ムスアブ・アッ=ザルカーウィー。
犯人は後に米軍の爆撃によって殺害されますが、その間にも日本人拉致事件などにも名前が使われ、アルカイダの中でも中心的人物だったことが分かります。
映画の中では国連トップクラスの立場でありながら、市民の元まで足を運び、しっかりと話を聞く姿が映し出されていましたね。あのシーンも美しかったのですが、私はその後の雨の中でのキスシーンの方が好きですかね。
他にもカロリーナへのプロポーズのシーンとか、子供のエビのアレルギーを忘れてしまうシーンだとか、好きなシーンは意外と多かったこの映画。
まったく知らなくてもセルジオ氏の人間性を垣間見える瞬間が好きだったのかもしれません。
まとめ
正直セルジオ氏を深く知っていれば、また印象は変わったのかなと。
いや、でも伝記映画としても「うーん…」という感想になっちゃうのかな。あまり伝記映画自体が得意ではないのだけれど。
正直感想書くことなんてほとんどなかったんで、短くなっちゃいましたが、書きたいことは全部書けたんで満足です。
以上!!!
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