「この映画のスタッフたちは出荷前のキャベツを見たとこがないのか!?」
と、炎上したのは映画ではなくAmazonプライムで配信されているオリジナルドラマの方らしい。ゆとり世代ド直球の私でもキャベツがどんなだか知っていますよ(笑)
小道具を担当した人が気が付かなくても、監督・カメラマン・編集者が1度は確認しているはずでしょう。これは確実に制作スタッフの怠慢が原因ですし、映画の方はどうなることやら…。
本来この映画を観るつもりはなかったんですが、例の炎上の件とゾンビ×アイドルという文句が気になって観に行ってきました!
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あらすじ
私立巡ヶ丘学院高等学校・学園生活部。シャベルを愛する胡桃、ムードメーカーの由紀、リーダー的存在の悠里、この部活に所属している彼女たちは学校で寝泊まりし、24時間共同生活を送る「がっこうぐらし」を満喫していた。屋上の菜園で野菜をつくり、みんなと一緒にご飯を食べて、おしゃべりをする。そんな楽しい彼女たちの学園生活が、校舎にはびこる「かれら」の存在によって一変する。大量の「かれら」の襲撃に、彼女たちだけで立ち向かうこととなるが……。(映画.com)
原作は海法紀光さんと千葉サドルさんによるホラー漫画。アニメ化もされています。
感想
原作もアニメも全然観ていないので実写映画の知識しかありません(笑)
アニメが放送されていた当時は私の周りでも話題になっていて、何度か勧められたんですが結局観ることなく実写映画化されてしまいました。
原作だと「萌え×ゾンビ」になるのかな?それを「アイドル×ゾンビ」にアレンジされているとしたら、そのギャップは再現できているのではないでしょうか?
残念ながら出演していたアイドル達も知りませんでしたが…(笑)
ここから先はネタバレを含みます!!
真面目過ぎるゾンビ映画
ゾンビ映画って血みどろで、内臓が飛び出してこそだと思うんですよ!ゾンビだって四肢を欠損しても襲ってくるようなストイックさがあってこそのゾンビなんです!
しかし『がっこうぐらし!』のゾンビは血も出さなければ内蔵も出ない。どんなに殴られても血しぶき一つ出てきません!
せっかく「アイドル×ゾンビ」と普段なら絶対関わることのない二つが出会ったのに、健全過ぎて台無し。海外の大人向けゲームが日本でCEROによって修正されている時のような違和感を感じます。
R指定しろとまでは言いませんが血しぶきは何とかして欲しかったですね。返り血浴びたりとかするシーン好きですし(笑)
やはりアイドル達への配慮が大きすぎたのでしょうか。ゾンビ何体も倒した後のスコップやバールが新品同様ってどうなんですか。
ゾンビ映画として観ると非常に中途半端な作品に仕上がっていて、やるなら全力で振り切って欲しかったと言わざるを得ませんね。
キャスト
本作のキャストはアイドルグループ「ラストアイドル」の4人。AKBと同じく秋元康さんがプロデュースしているんですって(笑)正直このアイドルグループを映画観るまで全く知らなかったんですが…。
「アイドルを起用した映画」となるとビジュアル面での不安は解消されるものの、心配なのはやっぱり演技面。話題のアイドルを起用したけど演技は棒読みでしたって話はよくあることですしね。
その点を観ると『がっこうぐらし!』は主演4人と教師役のおのののかも含めて演技はお世辞にも上手いとは言えません。
ゾンビとの対面時もそうですが緊張感がいまいち感じられないんですよねぇ…。絶望的な状況でも明るく生きよう!って映画なんでそれで良いのかもしれませんけど、緊迫した状況が全然伝わってこない!
彼女たちは演技自体ほぼ初体験だったのでしょう。その他にも色々問題はあるけれど、想像していたよりは悪くないかなという(笑)少なくとも台本を朗読しているだけってことはありませんでした。
ストーリー
ショッピングモールに立てこもるのではなく、学校に籠城してゾンビの危機から逃れようというストーリーであるが為に基本小さな学校内で話が動いていきます。
そのため学校の地形を観客にある程度理解させることが重要だと思うんですが、全然説明がなく地理的な情報が頭に入ってきません。これでは映画に入りこむことはできず客観的にキャラクターたちを眺めているだけで終わってしまいました。
もう少しホラー展開か味方同士でバチバチするような場面があっても良かったのに、全てが既定路線のように感じるし伏線の貼り方は下手だしでかなり残念な結果に。
どうしてもアイドル映画の枠から抜け出せずにいるのが分かってしまいますね。
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まとめ
最後に本作の満足度を★10段階で表すと・・・
★5
中途半端に仕上がっていることは間違いない。アイドル映画に振り切るか、ゾンビ映画に振り切るかどっちかにしてくれればまだ良かった。
原作ファンは楽しめないかもしれないが、出演しているアイドルグループを好きな人はそこそこ楽しめるんじゃないかと。
アイドルとゾンビのギャップをもっと強調していれば日本のゾンビ映画史に残る作品になったかもしれないのに残念です。
以上!!
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