どーも、スルメ(@movie_surume)です。
ハリウッド映画並みに金のかかった映画『ロボット』
あのシュール過ぎる映画が続編やるとは思わなかったんですが、ハリウッドとは違った金のかけ方は好きでしたね~。
しかも今作はあの『バーフバリ』の売り上げを超えたそうで、インド本国でも大ヒットしたのがついに日本で!ってなワケです!
あの最後にロボットがフォーメーション組んで警官をなぎ倒す場面。かなり気持ちよくて、これまで感じたことないシュールさがインド映画っぽいw
まぁミュージカルシーンがひとつひとつ長かった感は否めないんですが、今回は上映時間少し短くなってるんで大丈夫かなと。
では、レビューに参りましょう!!
※この記事はネタバレを含みます!
ロボット2.0
あらすじ
インドの町からスマートフォンが消え、携帯業者や通信大臣がスマホに殺されるという謎の殺人事件が発生した。消えたスマホの行方を追っていたバシー博士と助手のニラーは、おびただしい数のスマホが合体して巨大な怪鳥に変身していることを突き止める。人々を襲いだした巨大怪鳥を目の当たりにしたバシー博士は人類を守るため、封印された伝説のロボット「チッテイ」復活を思い立つ。
監督
メガホンを取ったのは前作と同じシャンカル監督。
主演のラジニカーントとは『ボス その男シヴァーシ』でタッグを組んで以来3度目。映画大国となったインドでもトップクラスの成績を出したとあって、今後も注目の監督です。
キャスト
主演は『ムトゥ 踊るマハラジャ』の”スーパースター”ラジニカーント。前作同様ロボットのチッティと生みの親である博士の一人二役です。
凄い若く見えるんですが、もう70近いんですよねw その歳でアクション大作に出演できるなんて、どういう鍛え方してるんだ……!
共演は『パッドマン』のアクシャイ・クマール、アメリカのドラマ『スーパーガール』に出演するエイミー・ジャクソンなどなど。
評価
僭越ながら『ロボット2.0』の満足度を★10段階で表すと・・・・・・
★7
前作以上にバカげているけど、面白い!!
今年観た映画の中では『ワイルドスピード スーパーコンボ』に匹敵するくらいの娯楽大作でした!
もうね。予算かけまくってるのは分かるんだけど、そこに使うのか!ってくらい変なところにCG予算をつぎ込んでいらっしゃるw あ、もちろんいい意味で!
そんなところは流石インド映画と言うべきか。このシュールな部分が世界中で愛される理由になるんじゃないかと思いますね。
単純なストーリーと誰が観ても面白いコテコテアクションが「これぞ映画!」って言うべき作品です!
前作は「ミュージカルシーン長いなぁ~」とか思いながら観ていたんですが、今回はかなり短め。と言うかほぼ無い状態で持ってきています。
無いなら無いで寂しいんだよねw さすがのスーパースターでも激し目ダンスはもう無理なんだろうか。
最近のインド映画はミュージカルシーンが徐々に減ってきているらしく、今はサスペンスがブームなんだとか。(有村崑さんの解説)
インドのサスペンスとか『女神は二度微笑む』くらいしか観たことないからな~
日本に入ってくる数が少なすぎるのよね。タミル語翻訳者とかが少ないのかもしれんけど、もう少し数増やして欲しいところ。
ここから先は『ロボット2.0』のネタバレを含みます!
まだご覧になっていない方はご注意を!!
感想(ネタバレ)
パッドマンがこんな姿に……
「パッドマンがバードマンになる」そんなキャッチコピーを付けたくなるくらい、今回の悪役の変わり様はすさまじかった。
とは言っても、ビジュアルはご覧の通り一昔前のヒーロー映画みたいなんだけどもw それがまた力が抜けているようで良い!
えー、今作の悪役を演じたのはちょっと前に公開された『パッドマン』の主演の方なんですよね。アクシャイ・クマールって言うんですけど。
『パッドマン』では生理用ナプキンの普及に努めた男を演じていまして、優しさ100%だったんですが、今回は人間とスマホへの憎悪がにじみ出た”悪”に染まっていらっしゃいました!これが「パッドマン」だなんて、誰が信じるだろうか。
今作の悪役はですね。鳥が大好きなあまり、スマホを使う人間に恨みを抱き始めたという設定でして。
なぜスマホと鳥が関係してくるのかと言いますと、強力な電波を発している電波塔が鳥の生態に悪影響を与えているらしいんです。
つまりスマホがなくなる⇒電波塔がなくなる⇒鳥が戻ってくるというワケ。で、鳥が戻ってくると生態系が元通りになり、巡り巡って人間も救うと。
それが本当かどうかは別としてまして、スマホの使用を止めるよう活動していた男が世間に冷たくされ、自殺。負のオーラをまとった幽霊的存在になってスマホを操り始めるのでした。
スマホという身近なものが人間を押そうという展開は『キラーコンドーム』やヒッチコックの『鳥』を思い起こさせますね。スマホが人体に侵入して内部から破裂させるとか、B級っぽい初期の殺し方も好きよ。
この悪役、まぁスマホを嫌う理由は理解できるんですが、幽霊となってからは完全に無差別で人間殺すようになっていくんですよね。
スマホ事業の重役を殺すくらいで抑えときゃいいのに、巨大な鳥類に変身して街を襲い始めますから。人間を救いたかったのに、
途中くらいから「もはやスマホ関係なくね?」ってくらいの変身をするとこが見どころですw
こんなに悪魔のような姿に変身しても鳥には優しいですからね。彼の回想シーンもめちゃくちゃ尺とってるんで、悪役の存在感もなかなかのモノだったんじゃないでしょうか。
いい意味で無駄遣い
そしてついにスマホの集合体が巨大な人間形態になって、復活したチッティと戦うことになると。
その時のCGが凄いのなんの。よくこんな細かいところまで作りこんでるな~と思いましてね。
チッティもチッティで前作同様フォーメーション組んで球体になったりしますからw あれ作るの相当大変だったんじゃないかと。
そんな超大掛かりなCGを無駄遣いしているように感じるのが本作の魅力の一つ。
これだけ巨額の資金投じているんですから、もっとストーリーを練りこんだりしそうなんですがね。インド映画はそういうややこしいことはせず、すべて直球勝負!あまりにも直球すぎて、逆に新しいw
「くだらなく見えることを真面目に、大金をかけて実現する」この姿勢が俺は大好きなのです。インド映画好きな人は分かってくれると思うけど。
映画の中ではナンバーワンになれないかもしれませんが、確実にオンリーワンではあるんですよ。劇中の台詞でもあったけども。
そりゃ『ロボット』以上に好きな映画はたくさんあるし、人の心を動かす映画は世界中にあるのでしょう。しかし、ふざけたように見えても『ロボット』を作れるのはインドしかない!
解説をしてくれた有村崑さんも仰っていましたが、日本でもハリウッドでも『ロボット』は作れないよなぁ。
マシンガンを磁力の力で集めて、円形にフォーメーションして発射する。小学生が授業中の落書きで書きそうな単純すぎる絵ですが、これを本気で作れるボリウッドってスゲェ。
ラストのバトルとか真面目にやってるんでしょうけど、不思議とニヤニヤしちゃいますからねw 小学生・中学生の男の子ならたまらないんじゃないかな。
まとめ
この映画の上映館調べたら、そんなに多くないんですよね。東京ですら「新宿ピカデリー」と「̪シネクイント」の二つしかない。全国合わせても30館もないんじゃないか?
今年は『バジュランギおじさん』が話題になったし、ちょっと前は『バーフバリ』が応援上映の影響もあってかヒットした。
もう少し『ロボット』も上映館増やしてくれてもいいじゃないだろうか。
インド映画は世界的に観ても映画大国なのに、注目度は低い気がするのは俺だけ?そもそも映画離れとか言われているから、インド映画だけの話ではないんですが。
今作は完全な娯楽作だからなぁ。子供でも楽しめるし字幕さえ読めれば年齢層の低いところでもヒットしそうなんだけど。
なんとなく、もっと注目されて欲しいな~と思った次第でございました。
。
・おすすめ記事
⇒⇒『シークレット・スーパースター』評価と感想 母と娘で夢を掴め!
⇒⇒
⇒⇒