『ハリーポッター リターントゥホグワーツ』感想 今こそ少年時代を過ごした“母校”に戻るときだ!

映画『ハリー・ポッター』の20周年を記念する特別番組、『リターン・トゥ・ホグワーツ』が日本でも観られるようになった。

さっそく鑑賞してみたので、20年間ニワカファンを続けている私の気持ちを乗せて感想を書いてみる。

ドキュメンタリーではあるが、本編の内容に少し触れるため、ネタバレを気にする方はブラウザバックを。

リターントゥホグワーツとは

今作は映画版『ハリー・ポッター』のキャストや監督、スタッフを集めて当時を振り返っていくドキュメンタリー作品である。

シリーズの続編ではないが、撮影時の裏話やキャストが決まっていく過程、また現場で起きたハプニングや恋愛模様など、シリーズファンに嬉しい情報が盛りだくさんである。

キャストたちは『ハリー・ポッター』のセットで語っているため、雰囲気もバッチリ。キャラクターにそってセットが選ばれており、映像の背景にも注目して鑑賞したい。

 

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キャスト

本作にはシリーズのメインキャラクターを演じた俳優が勢ぞろいした。

ホグワーツの生徒たちは、

  • ダニエル・ラドクリフ/ハリー・ポッター
  • エマ・ワトソン/ハーマイオニー・グレンジャー
  • ルパート・グリント/ロン・ウィーズリー
  • トム・フェルトン/ドラコ・マルフォイ
  • マシュー・ルイス/ネビル・ロングボトム

などなど、同級生のメンバーがそれぞれ撮影時の想いを語った。

 

大人キャストとしては、

  • レイフ・ファインズ/ヴォルデモート
  • ヘレナ・ボナム・カーター/ベラトリックス・レストレンジ
  • ゲイリー・オールドマン/シリウス・ブラック
  • ロビー・コルトレーン/ルビウス・ハグリット
  • ジェイソン・アイザックス/ルシウス・マルフォイ

など、そうそうたる顔ぶれがそろっている。

リターントゥホグワーツ 感想

私が『ハリー・ポッター』シリーズに触れたのは、第1作目の「賢者の石」が最初だった。

その時の感想は「面白い!」よりも、「怖い」の方が先だったし、その夜眠れなくなったことを覚えているが、かなり印象に残る映画体験だった。

それから20年。現在の私は原作を読破していることはもちろん、海外のパークにまで足を運ぶほどシリーズの虜になっている。

『ハリー・ポッター』にはキャストたちの思い出だけではなく、私をはじめとする世界中のファンたちの思い出も込められているのだ。

そして今、もう一度少しだけホグワーツに戻る機会が与えられた。

リターントゥホグワーツのタイトルについて

「ホグワーツ」

なんとワクワクする響きだろう。私は子どもの頃から幾度となくホグワーツの生徒になることを夢見てきた。

ホグワーツとはハリーたちが通う全寮制の学校であり、ここでは算数や国語ではなく魔法が学べる。

「変身術」「闇の魔術に対する防衛術」「呪文学」を前のめりになった学び、ビンズ先生の授業で居眠りし、クィディッチを全力で応援するような青春時代を本気で送ってみたかった。

ホグワーツは私にとって学校以上に特別で、フィクションの枠を超えた場所だ。世界中の多くのファンにとっても同じではないだろうか。

そんなホグワーツに戻るという意味の「リターントゥホグワーツ」

なんと気の効いたタイトルだろう。観客にとっては、懐かしい面々との画面を通した再会を楽しめるわけで、まさに母校に戻るような感覚の作品かもしれない。

 

この「ホグワーツ」という言葉は『ハリー・ポッター』のキャストたちが過ごした、少年時代を表す言葉でもある。

劇中ではダニエル・ラドクリフをはじめとする生徒役キャストたちが、『ハリー・ポッター』の撮影を青春時代と重ねて語っている。

彼ら彼女らにとって撮影現場は私たちのとっての学校のようなもので、子ども時代を過ごし、大人への階段を上った重要な場所だったのだ。現場で成功や挫折を経験し、初恋を経験したキャストも多いだろう。

そんな彼らが再びハリーポッターの世界(ホグワーツ)に戻り、昔を懐かしむ。

「リターントゥホグワーツ」には、そういった意味も込められている。

「まるで昨日のことのようだよ」と青春時代をふり返るときの定番文句を口にし、涙するキャストもいる。
そんな彼らを観て、私も『ハリー・ポッター』目的に父と映画を見に行った日、学校の図書室で原作を借りて没頭した日を昨日のことのように思い出す。

『ハリー・ポッター』には魅力的な魔法世界だけでなく、出演したキャストたち、そして私の青春時代も含まれているのだ。

本人たちの口から聞くことの大切さ

今ではネットで『ハリー・ポッター』のトリビアや裏話が多く出回っており、情報を仕入れることは簡単だ。

正直、今作に登場する話もファンにとっては聞き覚えのあるエピソードなども多い。

しかし、本人たちの口から聞くことに重要な意味があると私は思う。

例えばハーマイオニー役のエマ・ワトソンが、ドラコ役のトム・フェルトンに夢中だったというエピソード。

この話自体は有名だし、ファンでなくとも知っている人も多いと思うが、本人たちが照れくさそうに話すと少し意味が違ってくる。詳しくは本編を観てほしいが、ふたりの絶妙な距離感も含めて、貴重なシーンだった。

エマ・ワトソンとルパート・グリントのキスに関するエピソードも同様だ。

メイキングなどで散々語られている話ではあるが、10年ぶりに改めて語ると、彼らの仲の良さが理解できる。そして、本当に恥ずかしかったのだということも。

 

キャストたちの対談も貴重である。

メインキャストの3人に関しても、時を超えてなおトリオ感が薄れない、ハリー、ロン、ハーマイオニーがそこにいる。

また、特に貴重なのがシリウス役のゲイリー・オールドマンと、ダニエル・ラドクリフの対談だ。二人は役を超えて、師弟関係があったことは周知の事実だが、その関係は現在でも変わらない。

ダニエルは登場したゲイリー・オールドマンに対して、尊敬のまなざしを向けていた。「目は口程に物を言う」とはこのことで、ダニエルは役者としてオールドマンを心から尊敬しているのだろう。

実際にゲイリー・オールドマンは世界最高の役者だし、私自身もそれを知っているからこそ、オーラも圧倒的だった。オールドマンが『ハリー・ポッター』について語るという、貴重な映像が観られただけでもお腹いっぱいだ。

その他にも、ベラトリックス役のヘレナ・ボナム・カーター×ダニエル・ラドクリフ、ハグリット役のロビー・コルトレーン×エマ・ワトソンなど、かなり珍しい組み合わせも実現している。

 

キャスト陣ではヴォルデモートを演じたレイフ・ファインズにも注目したい。

どのように恐怖の権化・ヴォルデモートを作りあげたかを語るだけでなく、実際に声を演じてくれたりもする。本人はヴォルデモートとは似ても似つかないジェントルマンだが、スイッチが入ると本当に怖さがにじみ出てくるのだ。

メインキャストで登場しなかったのは、ダンブルドア役のマイケル・ガンボン、マクゴナガル先生役のマギー・スミス、モリー役のジュリー・ウォルターズあたりだろうか。

私としてはやっぱりスネイプ先生役を演じたアラン・リックマンの話が聞きたかった。映画序盤からスネイプ先生に関する真実を知っていた話とか、ハリーたちの接し方とか、知りたかった話が山ほどある。

劇中ではダニエル・ラドクリフやレイフ・ファインズから、リックマンにまつわるエピソードが語られた。喪失感を再び感じてしまったが、改めてリックマンが偉大な俳優であったことを思い出す。

セットにも興味津々

最後にはなるが、少しだけ出演者たちが語り合ったセットにも触れておきたい。

当時使われていたセットはほぼ解体されているだろうから、今作が撮影されたのはロンドンのスタジオツアーで行われたのだろう。

メインキャスト3人のシーンでは、グリフィンドールの談話室が使われた。

3人といえば当然この場所で、USJのアトラクションで見るよりも安心感がある。

ドラコ役のトム・フェルトンのシーンではスリザリンの談話室、ウィーズリー一家のシーンでは隠れ穴が使われたりと、そのキャストにちなんだセットで撮影されているのもポイントだ。

あらためてセットを見ると、いかに『ハリー・ポッター』がその世界観を重要視ししていたかが理解できる。

本作ではセットづくりに関する裏話などもあるため、私のように裏方にも興味がある人間も満足できるだろう。

最後に

『ハリー・ポッター』についてこんなに考えたのはいつぶりだろう。

小学校で読書感想文を書いて以来か、もしくはグリンゴッツに行くためオーランドまで出向くことを決めたときか。

近年は色々な映画を観ているし、正直『ハリー・ポッター』以上に好きな映画はたくさんある。

けれども、幼少期に観た映画というものは記憶に残るもの。

今でもシリーズにまつわるもの(例えばデカいソーセージ、レモン味のキャンディー等)を食べるたびに『ハリー・ポッター』が出てくるし、事あるごとに「あの呪文が使えれば…!」と思ったりもする。

出演したキャストたちと同じく、『ハリー・ポッター』シリーズは私という人間を形成する重要な作品となったのだろう。

 

以上


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