『映画大好きポンポさん』感想 映画好きとして共感できる言葉がずらり

どーも、スルメです。

今回レビューする『映画大好きポンポさん』は、映画制作をテーマにしたアニメ映画です。

映画の中で映画制作をおこなう作品といえば、最近だと『カメラを止めるな!』が大ヒット。

ちょっと前には『ビューティフル・ドリーマー』って作品もあって、大学生たちが『うる星やつら2』の実写化を制作するという、なんともいえない作品でございました。

やっぱり『アメリカの夜』が、このジャンルのベストかな。定番中の定番で申し訳ないのですが。

 

僕も一応、学生時代に友人たちと「映画制作」とは名ばかりの、内輪受け作品を撮ったことがあるんですよ。それがまぁ、揉めて揉めて、結局変な面白動画が出来上がったわけで。

個人的には自分たちの作った映画だから、愛着はあるんですが、もう映画を作ろうって気持ちにはなりません。

映画を観ることが好きなのと、映画を作ることが好きなのでは、全然違いますからね。

 

この記事は『映画大好きポンポさん』のネタバレを含みます。
まだご覧になっていない方はご注意ください!

 

映画大好きポンポさん

作品概要

あらすじ

敏腕映画プロデューサー・ポンポさんのもとで製作アシスタントをしているジーン。映画に心を奪われた彼は、観た映画をすべて記憶している映画通だ。映画を撮ることにも憧れていたが、自分には無理だと卑屈になる毎日。だが、ポンポさんに15秒CMの制作を任され、映画づくりに没頭する楽しさを知るのだった。 ある日、ジーンはポンポさんから次に制作する映画『MEISTER』の脚本を渡される。伝説の俳優の復帰作にして、頭がしびれるほど興奮する内容。大ヒットを確信するが……なんと、監督に指名されたのはCMが評価されたジーンだった! ポンポさんの目利きにかなった新人女優をヒロインに迎え、波瀾万丈の撮影が始まろうとしていた。

『映画大好きポンポさん』公式サイト

原作

今作は杉谷庄吾【人間プラモ】さんによる、コミックが原作です。

僕は2巻まで読んでいまして、自称・映画好きのひとりとして、いろいろ思うところがあったり。

劇場版の方は、原作コミック1巻の内容を、かなり濃くした感じですかね。

ストーリーも変化しているし、ジーンの苦労も深く描かれているんで、原作を読んでいる方にもおすすめです。

『映画大好きポンポさん』の感想

★5/10……キャラデザは好き

※あくまでも個人の感想です。

90分?長くね?

おそらくポンポさんが「長い映画は嫌い!」と言っていたので、今作も90分と上映時間としては比較的短い作品になっています。

しかしですね。映画の上映時間について僕の意見を述べさせていただくと、

「楽しい時間は過ぎるのが早い」って法則が映画に当てはまる!

面白い映画はどんなに長くても、苦にならないし、短く感じることすらあります。反対に、退屈な作品はたとえ60分未満でも、永遠の時に感じますね。上映時間が気になっちゃうのって、つまらない映画の時だけだからね。

そんなわけで、今作は90分と他作品に比べると短いといえる作品ですが、僕にとってはそれでも長い!!

 

今作のストーリーって原作漫画の1巻でして、かなり速いテンポでラストまで一気に駆け抜けます。読者にツッコむ間すら与えずに、どんどんストーリーが展開していって、最後にはジーンの「90分ってところですね」のセリフが来るわけです。

この強烈なオチは、テンポの速さがあってこそ。これが一夜の出来事に何巻も使うような漫画だったら、まったく響きません。

 

話を映画に戻しますと、映画のラストでも「90分」でオチがつけられています。でも、原作ほどテンポが速くないし、オリジナル要素てんこ盛り。しかも、映画の上映時間90分とジーンのセリフをリンクさせてるから、無理やり90分にした感が否めません。

銀行のシーンとか浮いているように見えましたし、パチパチしながら偉い人登場!とか、勘弁してくれよと。オリジナルキャラクターも、原作の補完になっているわけでもないですし、やっぱり90分にするために突如現れた人にしか見えなくて…。

オリジナル要素&オリジナルキャラクターとか、アニメ・漫画の実写化で叩かれる典型的なヤツじゃないですか。ジーンはフィルムをぶった切り、90分に仕上げていましたが、この映画はオリジナル要素どーん!オリキャラどーん!で90分。

原作のオチを映画で再現しようとしたのでしょうが、僕は上映時間よりも体感時間の方が大事なんで。

 

もちろん、原作のストーリーを1本の映画にするには、それなりのボリュームと追加要素が必要なことは理解しています。原作読んでると、「これを1本の映画にできるのか?」って感じでしたし、オリジナル要素が入るのは、ある程度予想していました。

けれども、僕にとっては「90分」の演出がかなりマイナスに働いちゃったなと。映画のラストでこれがあったから、「あのシーンは上映時間を90分にするために長くしたのかな」とか、変な勘繰りをしちゃいますし。

 

結論として、ジーンのセリフと映画の上映時間のリンクは微妙だった。

上映時間をそこまで意識せず、観客の体感時間を短くするほうに力を注いでほしかったところ。

 

映画制作をアニメで描く

僕は映画の制作現場を、アニメの中で描くって作品を観たのは、今作がたぶんはじめて。ハルヒで映画を作るって話があったけど、ジャンルはだいぶ違いますしね。

初めてだったんだけど、

 

個人的にはアニメと映画制作のストーリーは相性が悪いなと。

 

というのも、作品の中で作られる映画が、実写作品でしかもシリアス寄りなんですよ。それもニャカデミー賞(たぶん現実世界のアカデミー賞)にノミネートされるほどの作品なわけで。

そうなると、いきなり土下座したりとか、エフェクトがかかったりとか、アニメ独特の演出がめっちゃ浮く。一応、アメリカが舞台だと思うんだけど、アメリカ人が土下座するシーンなんてて見たことないよ。

これが『SHIROBAKO』とか『映像研には手を出すな!』みたいに、アニメ制作を描いた作品だと話が変わってくるのですが。

 

アニメ映画の中で、実写映画を制作している人間たちをアニメで描く

……ん?なんか頭がこんがらがってきたぞ。

 

共感できる点は多々ある

原作読んでいても思ったのですが、ポンポさんのセリフは共感できる言葉がいくつか…

特に、映画でも印象的に使われた上映時間のくだり

「2時間以上の集中を観客に求めるのは、現代の娯楽としてやさしくない」

『映画大好きポンポさん』より

ポンポさんのセリフを引用させていただきましたが、これに関してはほぼ同意。僕は映画好きですから長くてもいいけど、今は娯楽が溢れていますからね。僕もゲームだったら20時間以内に終わる作品を求めていますし、アニメも1クール12話が好き。

今の時代ってYouTubeの影響もあって、どんなことも簡潔に伝えるのが主流じゃないですか。そう考えると、2時間、3時間も観客をその場に縛り付けておくのは、かなり厳しい。

世間的にはブログ記事も「結論から書け!」とか「要点をまとめろ!」なんて言われていますから、YouTube的な流れはブログにもやってきておりまして。

ただ、上記したように、僕としては面白い映画は時間が過ぎるのが早いし、上映時間よりも観客が「面白すぎて短く感じたわw」と思う作品を作ってほしいと思っています。

思いますが、世間的には2時間以上の映画はやっぱ辛いのかなぁと。映画をそんなに見ない方も多いですし、そういう方にとっては90分くらいの作品が一番とっつきやすいのでしょう。

 

あと、もう一つ心に残ったポンポさん語録が。

泣かせ映画で感動させるより、おバカ映画で感動させる方がかっこいいでしょ?

『映画大好きポンポさん』より

 

うん、それめっちゃかっこいい…

 

このブログで何度も紹介してる『スーパーバッド 童貞ウォーズ』が、僕の中でまさにそれ。

性欲モリモリな高校生たちが、童貞を捨てるために奮闘するって、一見おバカ映画に見えるんだけど、青春映画の大傑作なんですよ!下ネタ多めだから、万人に勧められないのが悔しいけども……。

 

そんなわけで、めっちゃ共感できるんですが、劇中で作られる映画はおバカ映画じゃないし、どちらかといえば泣かせ映画なんで、そこが残念。

ほかにも何個かあったのですが、長くなりそうなのでこの辺で。

最後に

原作も読んでたし、映画もかなり楽しみでしたが、僕は漫画の方が好きかなぁ。

漫画だと作品名とかガッツリ使われてたんだけど、映画では『ニュー・シネマ・パラダイス』くらいだったんじゃね。

あと、ポンポさんの一人称が「ポンポさん」なのめっちゃ好き。これ分ってくれる人いるかな~

 

本当に関係のない話なのですが、「制作」と「製作」の使い分けについて少し。

これは僕の勝手な解釈で、間違っているかもしれませんが、

「製作」は会社側の表現で、「制作」は現場側の表現って感じで僕は使い分けています。

今回の映画なら、ポンポさんが「製作」で、ジーンが「制作」かな? どちらも「制作」っぽいけども。

じゃあ、資金を提供した銀行が「製作」で、ジーンたち撮影班が「制作」。

 

……間違ってるかも

 

以上!!!

 

アイキャッチ画像 ©2020 杉谷庄吾【人間プラモ】/KADOKAWA/ 映画大好きポンポさん製作委員会


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