どーも、スルメ(@movie_surume)です。
日本において六つ子といえば「おそ松くん」。最近なら「おそ松さん」なのか。
本当に六つ子なんてものが存在するのか懐疑的だったんだけど、調べてみたら実在するみたいですね。7つ子もいるんだとか。信ぴょう性は微妙ですがw
ってことで今回レビューするのは『セクスタプレッツ オレって六つ子だったの?』。
「セクスタプレッツ」を直訳すると六つ子。そのままだね。
えー、この映画は前にNetflixで配信された『ネイキッド』って映画と同じスタッフが製作しているらしい。
『ネイキッド』は私のベストNetflix映画と言っても過言ではないコメディ映画でして、ぜひおすすめしたい作品の一つです!
主演も同じだし、これは期待が持てるぞ!
セクスタプレッツ
あらすじ
38歳にして初めて自分が6つ子だったことを知った男が、その存在さえ知らなかった家族を探す旅に出る。マーロン・ウェイアンズが6つ子を演じるコメディ。
キャスト
主演は『GIジョー』のマーロン・ウェインアンズ。
今作では主人公だけでなく、その兄弟も。つまり一人6役演じているワケです!中にはポッチャリ系から、ギャング、女性までいますからねw
それぞれの特徴を捉えて演じているいて、やり過ぎているところもコメディとして成立しているからスゴイ!
共演はブレシャ・ウェッブ、マイケル・イアン・ブラックなど。
評価
僭越ながら『セクスタプレッツ』の満足度を★10段階で表すと・・・
★3
大変身の面白さはあるが…。
確かにマーロン・ウェイアンズが変身するのは面白い。ただ、そっから先がない映画でした。ほとんどの兄弟が出オチなんですよね~。
もっと「六つ子である」ってことを活かしたコメディにすればいいのに、キャラを演じるだけが精いっぱいでそこから先へは進めていない。全裸でタイムループに陥る『ネイキッド』はめちゃくちゃ笑えたのになぁ。
これなら成長して全員ニートになってしまった『おそ松さん』を観ていた方がまだ笑える。
そして本作は六つ子からコメディに引き込もうというよりも、家族の大切さを伝えようとしているように思えるんです。
天涯孤独のはずだった男がいきなり5人の兄弟を見つけ出すって面白そうなあらすじを用意しておいて、終着点はありきたりな教訓であると。
いや、確かにそれも大事ですけどね。そうじゃない、俺は腹の底から笑える「大爆笑コメディ」を観たかったんだ!
ここから先は『セクスタプレッツ』のネタバレを含みます!
まだご覧になっていない方はご注意を!!
感想
六つ子に大変身!
本作と同じように俳優が特殊メイクでまったくの別人(別の性すら)を演じている映画って結構あるんですよね。
例えばジョン・トラボルタが太ったママ役に挑戦した『ヘアスプレー』、ダスティン・ホフマンが老女を演じた『ミセス・ダウト』。
エディー・マーフィーなんて白人役もアジア人役も、女性役もやってますw
こんな感じで今までもこの手の映画は結構存在していたんですが、今作が凄いのはそれが全部兄弟・家族であるという点。
やっぱ同一人物が演じているから予期せぬ部分が似てしまうことってあるじゃないですか。エディー・マーフィーの『マッド・ファット・ワイフ』を観ればわかるけど、同一役者で多数を演じ分けるって相当難しい。
本作はその「似てしまう」部分を逆手にとって逆にリアルな六つ子として描いているのが良いんですよね~。兄弟だから一人6役も出来たのかと。
見た目も肌の色素が薄い物から、病床に伏せっている者、まさにファットな受刑者まで「こんな濃い六つ子いないだろ!」ってくらい様々なメンバーが揃う。
だから、この濃いメンバーの大半が出オチで終わってしまうのが本当にもったいない!
逆に早い段階で兄弟全員を揃えさせて、失踪した母親を探しに行くロードムービーにすれば絶対面白かったのになぁ。
そもそも6人いるのに全員集合するシーンが一個もないんですよねw 唯一ラストシーンだけ5人揃うけど、一番演出するのが難しそうなヤツはテレビ電話って……。
同じ役者で6人同時に会するって難しいんだろうけど、そういう映画じゃないの?
大きなキャンピングカー借りて、ほぼ初対面なのに似ているところもあって、グダグダしたまま旅をする。そんな映画を私は観たかった。
家族は大事だよねって話
本作は孤児院育ちの主人公が、子供が出来るのをキッカケに自身のルーツを探る旅に出る物語。
その途中で母が死んだこと自分が六つ子であることを知るのですが、出会った兄弟がみんなへんな奴ばっか!兄弟と言えど、自分とは違った人生を歩んできた人間とすぐに仲良くすることはできず、けんか別れもしてしまう。
しかし、最後はみんな(兄弟の約半分)で協力して出産を手助けすると。結果的には「家族大事だよね!」って話に落ち着く映画でしたw
否定はしませんけどね?家族は大事だし、現在進行形で大事に想っているし。
それでもハリウッド映画、特にファミリー向け映画の着地点って大体ここに来るじゃないですか?『ホーム・アローン』とか『チャーリーとチョコレート工場』とかさ。
オチに行くまでの展開が面白ければね。それで良いんですけど、今作は中盤当たりから「はい。そろそろ着陸しますよ~」と機内アナウンスがかかるような安全着陸が待っているのです。着地地点がミエミエだと。
要はラストがどんなにありきたりだとしても、本編が全力で笑えればそれで良い。
でも兄弟の1人が長々とした一人語りとか、後に繋がらないドタバタ展開があったりして笑いどころが見つからねぇ!俺はどこで笑えばいいんだ!
これは兄弟が多すぎってこともあるんじゃないかと。
このストーリーだったら何も「六つ子」にこだわる必要はないし、むしろ数が少なかった方がいい気がするよ。そりゃあ六つ子の方がパンチはあるけどさ。
確実に何人かのキャラを使いこなせていなかったし、全員が集合するシーンもないんじゃ六つ子でない方が良かったよ。
まとめ
『ネイキッド』が面白かっただけに、残念感は否めません。
それでも頭を使わなくて良い映画だし、ストリーミングサービスにはこういう映画が向いてるんでしょう!
濃い~映画よりはサッとご飯中に観られる映画と言うか、嫌な気持ちにならない映画と言うか。別の映画の時も書いたけど、需要は満たせているんじゃない?
本作が微妙だったとしても面白くても『ネイキッド』観てみてほしいなぁ。
以上!!!
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