「007 ノー・タイム・トゥー・ダイ」評価と感想(ネタバレ) 気持ちいいほどの完結編ではあるが・・・

2021年は『シャン・チー』とか、今月公開される『デューン』とか、いろいろな期待作があります。

しかし、世界的に一番期待されている作品は、『ノー・タイム・トゥー・ダイ』なのではないかと。

1年以上の延期、ダニエル・クレイグ演じる007の最後、そして『カジノロワイヤル』から始まる1連のシリーズの集大成ですから。

僕自身は007やジェームズ・ボンドの熱狂的ファンってわけではないのですが、シリーズを観てきた一人の映画好きとして、絶対に外せないなと。

そんなわけで、感想に参ります!

 

この記事は映画の一部ネタバレを含んでいます

 

ノー・タイム・トゥー・ダイ

作品概要

『007カジノ・ロワイヤル』、『ネバーセイ・ネバーアゲイン』を抜けば、シリーズ第25作目。ダニエル・クレイグのボンドとしては、5作目にあたります。

クレイグ以前のボンド映画は一話完結というか、どこから観ても大丈夫な作品だったのですが、『カジノ・ロワイヤル』以降の一連のシリーズはストーリーが繋がっていました。

なので、今作以降もボンド映画は続くと思いますが、一応シリーズ完結編って位置づけです。

 

主演は『ナイブズアウト』での演技が記憶に新しい、ダニエル・クレイグ

ボンドガールは前作同様、『アデル、ブルーは熱い色』のレア・セドゥ。前作から”復活”した「スペクター」のブロフェルド役にクリストフ・ヴァルツがキャスティングされています。

また、悪役となるサフィンは『ボヘミアン・ラプソディー』でフレディ・マーキュリーを演じた、ラミ・マレックが演じました。

タイトルからして、シリーズ1作目の『ドクター・ノオ』と関係があるのでは?との噂もありましたが……。

それは観てのお楽しみ。


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評価

 

★6/10

 

素晴らしい結末だけど、やっぱ長げぇ

非常に楽しい作品だし、動きも多いから飽きることはないのですが、さすがに長すぎるかなぁ。

そして誰もが思うかもしれませんが、この映画のボンドは「21世紀のボンド」だなと改めて感じました。

ユーモアを持ってはいるけれど、ボンド独特の”軽快さ”がないというか、良い意味でも悪い意味でも「現代風」です。

 

とはいえ、僕が初めて観たボンド映画は『カジノ・ロワイヤル(2006)』でしたし、シリーズ15年の完結編というのは感慨深いものがある。

僕はこの15年の間に映画を好きになり、1からボンド映画も観て、ここまでたどり着いた。

だからこそ感動できるものが本作にはあった気がします。

 

引き続き、作品の一部ネタバレを含みます。まだご覧になっていない方はご注意ください。

 

感想

今回は『スペクター』と同様に、007お馴染みのオープニング……いわゆる「ガンバレル・シークセンス」が冒頭に用意されています。

ただ、血を流す演出がなかったんだけど、僕の見間違いじゃないよね。流血を使わなかったことには、何か意味があるのだろうか?

僕の中では『カジノ・ロワイヤル』のそのままオープニングに突入していく、ガンバレルシークエンスが好きだったけど、近年は往年のボンド映画らしいクラシックなものになりましたね。

特に『スペクター』は初期のボンドらしいクラシカルな感じでしたが、今作は一応バレル内に鏡面処理がされていたかな。

 

今作のサブタイトル「ノー・タイム・トゥー・ダイ」を直訳すると、「まだ死ぬ時ではない」となります。

劇中では「死ぬ時間よ!(Time to die)」というセリフもあったりしましたが、結局のところタイトルの意味はどこにあるのか?というのが最後まで疑問だったりして。

ただ、タイトルの意味なんて忘れて映画に熱中していた終盤、僕の頭の中にはひとつの言葉が浮かびました。

「今じゃないでしょ!!」

僕の頭の中で起きた、唐突な伏線回収。

いつも通り、ボンドは銃弾の嵐の中でも死なないどこか怪我すらしないし、爆弾にやられてもピンピンしています。ただ、今回の敵は不謹慎とも受け取れる、「ウイルス(ナノロボット)」を使ってくるヤツでして、ボンドもかなり苦戦しておりました。

ラストについては語りたいことが多くありますが、とりあえずこのへんで。

この映画でもっとも残念な点が、上映時間が長いこと。

僕としては語るべき内容があるならば、いくら長くても休憩挟んでも問題ないのですが、この映画に関しては間延びしている印象を受けました。

終わってから考えると、「スペクターいる?」という疑問がまず浮かんできます。サフィンの強さ、異常さを植え付けたいのかもしれませんが、前作の悪役をいとも簡単に倒していく新ヴィランってよくある展開だからなぁ。

前作でも「過去の悪役はブロフェルドの策略だった…!」と、同じような手を使っていたので、さすがにくどい。頭の中で構築されていたスペクターのイメージがいとも簡単に壊されていくのは、シンプルにやめてほしかったなと。

あとはボンドにさまざまな試練を与えすぎたような気が……。たしかに本作で終わりだから、これまでのストーリー決着をつけなければいけない役割があった。けれども、ドラマが盛りこまれすぎていて、ストーリーが重たい。

 

結局のところ、僕が求めているボンド映画は『ゴールドフィンガー』なんじゃないかと

ツッコミどころ満載の悪役が出てきて、ボンドに軽快さがあり、明らかに効率悪そうな謎マシンが登場するワクワク感。

クレイグ版にしかない良さもあると思いますが、やっぱり軽快な007が観たいよね。

 

次のボンド役が誰になるかはまだ未定です。

少し前には女性版ボンドになるかも……といった話題を目にしましたが、僕は反対ですね。それってワンダーウーマンを男性が演じるようなものですし。今作のように女性の007が登場するのは全然アリだと思うし、観てみたい気もします。

次のボンド映画はいつになるのか不明ですが、意外と早くに来るんじゃないかと勝手に予想しておりますw

 

Fin


最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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