『あの夏のルカ』ネタバレ感想 この夏が終わっても君はともだち

どーも、スルメです!

今回はピクサーの最新作、『あの夏のルカ』の感想を書いていきたいと思います!

僕はもうピクサーの作品が大好きでして、大人になってからは、公開されたら欠かさず鑑賞してたんですよ。

しかしながら、前作の『ソウルフルワールド』、そして今作がDisney+での配信となってしまい、まさかの自宅鑑賞。こんな状況でもピクサーの新作が観られるってめっちゃ嬉しいのですが、やっぱ映画館で観てーなと。

『ソウルフル・ワールド』に関しては、ピクサーの中でも上位に食い込むくらい傑作でしたからね。終息したら映画館で上映してほしい!

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そんなわけで、『あの夏のルカ』なんですが……

なんとなーく、湯浅監督の『夜明けを告げるルーのうた』に似ているような気がするのは、僕だけでしょうかw

中身は全然違うんだけど、海辺の町で人魚(シー・モンスター)と人間との交流ってちょっと近い気がする。

 

核心的なネタバレは書いていませんが、まだ鑑賞していない方はご注意ください。

あの夏のルカ

 

『あの夏のルカ』はDisney+でのみ視聴できます。ほかの配信サービスでは取り扱いがありません。

無料期間を使えば、課金なしで視聴することも可能です!

↓詳しくは以下の公式ページへ↓

Disney+ (ディズニープラス)

あらすじ

「僕らには秘密があった。誰にも言えない秘密が…」

イタリアのその小さな港町の名はポルトロッソ─
住民たちは<海の世界>に住むシー・モンスターを恐れ、一方シー・モンスターたちも、<人間の世界>を恐れていた。
それでもシー・モンスターの少年ルカは、人間の世界への好奇心を止めることができない。
ある夏の日、彼はついに海の掟を破り、親友と一緒にポルトロッソにやってくる。<ある秘密>と共に…

ルカの“禁断の憧れ”が巻き起こす、<ひと夏の奇跡>とは何か?
美しいイタリアの港町を舞台に描く、サマー・ファンタジー・アドベンチャー!

『あの夏のルカ』公式サイト

キャスト

主人公の声優を担当したのは、『ワンダー キミは太陽』に出演した、ジェイコブ・トレンブレイ

彼はブリー・ラーソン主演の『ルーム』でも並外れた演技を見せており、ハリウッドの子役の中ではトップといえる評価を得ているんじゃないかと。

また、もうひとりの主人公は『IT』シリーズのジャック・ディラン・グレイザーが声を担当しています。『IT』では喘息持ちのエディ、『シャザム!』では主人公の相棒役を演じておりました。

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そのほかのキャストは、『ヒュービーのハロウィーン』のマーヤ・ルドルフ、『ナポレオン・ダイナマイト(バス男)』のサンディ・マーティンなどなど。

評価

 

8
★★★★★★★★☆☆

 

ジュブナイルものとしても一級品!

僕は『スタンド・バイ・ミー』とか、『ウォールフラワー』みたいな青春映画、いわゆるジュブナイルものが大好きなんですよ。

で、今作もジュブナイルものに仕上がっていると思うのですが、ピクサーが普通にドラマを作ったのでは面白くない。

そこで今作では、ピクサーお得意の「世界観」を導入し、見事のジュブナイルものと融合させていました!

陸へのあこがれとかは『リトル・マーメイド』で、青春部分はロマンスなしの『シング・ストリート』って感じかな。

変に恋愛要素を盛り込まず、親友との関係にフォーカスしたことで、教訓的な側面もある作品に仕上がっていました!

 

ということで、以下詳しい感想。

詳しいあらすじなどは書いていませんが、ネタバレ注意です。まだ鑑賞していない方はご注意ください。

感想

今作の世界観は…

毎回ピクサー映画を観て驚くのが、世界観の設定です。

たとえば『モンスターズインク』なら、子どもの悲鳴を集めてエネルギーにしているとか、前作の『ソウルフル・ワールド』なら生まれる前の魂や、生きる目的(きらめき)の設定とか。

今作においては、「シー・モンスターが陸に上がると人間になる」「濡れるとシー・モンスターに戻る」の部分ですかね。

『モンスターズインク』や『リメンバー・ミー』ほどじゃなく、『トイ・ストーリー』の「おもちゃが動くことが人間にバレちゃいけない」ってくらいのシンプルな設定と世界観ですが。

この設定が映画全編を通して、うまく使われておりまして。

 

基本的にシー・モンスターは嫌われているので、人間たちに正体がバレてはいけません。だからなんとか水に濡れないようにルカとアルベルトは生活していきます。

この設定はコメディーにもシリアスにも使えるし、もちろんラストを彩る号泣ポイントでも使用されています。

「こんなに使いまわされると飽きるんじゃないか」とも思うわけですが、毎度演出が変わったりするので、シチュエーションが違うだけでまったく別の効果があるんですね。

特に中盤でアルベルトがシー・モンスターに戻ってしまうシーン。それまでのコメディーシーンで使われていた方法とは打って変わって、人間側から見たシー・モンスターの恐ろしさが演出されています。

そして終盤のレースシーン。これはもう王道展開といえるけど、やっぱ胸が熱くなるよね。

シー・モンスターに変身する演出や、何度もあった坂を下るスピード感があいまって、今作ベストシーンに仕上がっていました!

親友との関係

劇中で登場するルカとアルベルトは、人間の世界に憧れを持っており、この共通点を通じて友情を深めていきます。

ピクサーの親友コンビといえば、ウッディとバズ。ふたりに勝るものはピクサーだけでなく、映画全体を探してもいないんじゃないかな。

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ほかにもピクサーでは『モンスターズインク』のマイクとサリー、『カーズ』のマックィーンとメーター、『ファインディング・ニモ』のマーリンとドリーなどなど、親友ふたりをメインに据えた作品が多くありました。

今作でもルカとアルベルトの関係性がフォーカスされていて、出会って友情を深めあい、喧嘩して、やっぱ親友に戻る!って一連の流れが描かれます。

最初は臆病なルカがアルベルトについていく形でしたが、徐々に立場が対等になっていくのもご愛敬。まぁ、立場が違ったら敵側みたいに喧嘩にならないかならね。

 

僕は友達少ないし、今作のように何か大きな目標のために親友と切磋琢磨したこともないです。

強いて言えば中学時代に『モンハンP 3rd』でジエン・モーラン倒したくらいかなw 別にジエン・モーランは強くもなかったけど、友達に追いつくために練習していた日々がありました。

そう考えると僕の学生時代って、協力プレイの最盛期だった気がする。特に仲よくない友達でも、ゲームしてれば気まずくなかったしね。

そんなわけで、「死体を探しに行く」とか「原付を買う」みたいなイベントは無に等しかった。

ところが!僕は昔っから「夏に親友と冒険をする」ってのに憧れていて、『グーニーズ』とか『スタンド・バイ・ミー』的なことがしたいのです。

 

今作は人間からみると冒険ものに見えないわけですが、主人公ふたりにとっては冒険そのもの。

見たこともない物に触れ、食べたことない食べ物を食べ、関わったことのない人と出会う。これって冒険そのものじゃないか!

僕も親友とふたり……といわず4人くらいがいいけど、もっと冒険したかったぞ!もう25にもなりますが、この先の人生にもこんな冒険ができる日があると思いたい。

敵側が微妙

最後に少しだけ不満点を。

ピクサーに登場するヴィラン(悪役)って、どことなく憎めないヤツが多いよね。ランドールとか、シドとか、ロッツォ、スキナーなどなど。

ただ、今作のヴィランであるエルコレは、ただムカつくだけw

ビジュアル的にかわいげがほとんどないし、「憎めない」どころか普通に憎い。

もちろん最後には主人公たちにやられるんだけど、それでも納得できないくらい今作の悪役は憎かったw

観客のヘイトを集めるのは成功していると思いますが、魅力がねーからな~。ディズニーヴィランズって魅力あるキャラクターが多いのですが、エルコレはどうも好きになれない。

 

あとは、街の住民たちがなぜシー・モンスターを敵対視しているのか、よく分からん。

もちろん、初めて出会って「化け物だ!!」ってなるのは理解できます。でも、町全体でシー・モンスターの退治に力を入れているとなると、過去に何かしらのトラブルがあったのでしょうか。

せめてマッシモの腕がシー・モンスターの攻撃によるものだった…とかなら、町全体で嫌っているのも理解できるんだけどね。

それをやっちゃうと、ラストの展開がご都合すぎることになっちゃうけど。

最後に

やっぱピクサーは安定のクオリティーで来るから安心ですわ。

個人的に微妙だったのは『カーズ クロスロード』と『アーロと少年』くらいかな。世間的に評価の低い『カーズ2』とかは意外と好きだし。

不満点が0ってことはないのですが、今作もしっかり楽しませてもらいました!

次のピクサー映画は来年の3月だったかな。タイトルは忘れたので、ご自身でお調べくださいw

 

あと、僕が勝手につけた「ピクサー全24作品ランキング」もあるので、暇なときにでもどうぞ!

『あの夏のルカ』も含めたランキングとなっております!

⇒⇒ピクサー映画全24作品をランキング形式で紹介するよ!

 

以上!!!


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