Netflix映画『ラブバード』ネタバレ感想 主演の二人の面白さがもったいない

 

どーも、スルメ(@movie_surume)です。

 

今回レビューする『ラブバード』は本来劇場公開される予定だったのですが、例のウイルスの関係でNetflix配信になったという経緯があります。

本来はパラマウントが劇場公開権を持っていて、それがNetflixに売却されたと。日本のアニメもNetflix配信になったりもしてます(確か6月配信)。

これが良いのか悪いのか、立場によって変わるのかなとも思います。私なんかは映画館に行けなくなっているんで、自宅で新作が観られるというのは嬉しくもあるのですが……。これが映画館側の立場だとしたら喜んではいられないですよね。

 

と、あまり本編とは関係のない話をしたところでレビューに参ります!

 

※この記事はネタバレを含みます!

 




 

ラブバード

あらすじ

破局への道を突き進むカップルが、ある日突然着せられてしまった殺人犯のぬれ衣。手遅れになる前に真犯人を見つけだし、身の潔白を証明することはできるのか?!

Netflix

 

 

評価

僭越ながら『ラブバード』の満足度を★10段階で表すと・・・・・・

 

3
★★★☆☆☆☆☆☆☆☆

 

喧嘩するほど仲が良いカップルの珍道中

最近のハリウッド映画ってコメディ多くないっすか?アクションにしたって、コメディを含ませたアクションコメディが定番になりつつあるし、恋愛映画もラブコメが多い気がする。

んで、本作もラブコメでもあるし、アクションも若干ある作品になってまして。良いとこ取りに聞こえるかもしれないけど、ひたすらズレたネタが続く作品でしたね。

しかもよくある「素人が大きな事件に巻き込まれる系の映画」なんで、新鮮さにも欠けるかなと。最近だったら『コフィー&カリーム』、ちょっと古いのだと『ナイト&デイ』とか?

このパターンで面白かったのって自主製作だった『メランコリック』くらいかな最近は。大抵外れる印象がありまして、何というか緊張感がない。ストーリーに入り込みやすいってメリットはあるけどね。

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そしてこの映画で一番もったいないと思う部分はストーリーが申し訳ないほど面白くない点。「もっと練り込めなかったのか?」と思うレベルなんですよ。

今より多くを語れなかったサイレント時代の映画の方が凝ったストーリー使ってます。こんな「ドラクエ1」並みの一本道じゃ最近の観客は満足しないぜ。きっと。

ただ主演二人の掛け合い、テンポ、動きは他のバディムービーよりも一歩先を行っていました。不勉強なもので本作を観るまで二人とも知らなかったのですが、これは顔と名前完全に覚えたね。

その分やっぱりストーリーのつまらなさが残念でならない!また別の機会で、良い脚本で二人が主演してくれればいいのですが……。

 

ここから先は『ラブバード』のネタバレを含みます!

まだご覧になっていない方はご注意を!!

 




 

感想(ネタバレ)

不仲カップルが事件に巻き込まれる

映画冒頭はジブランレラーニが出会うシーンから。二人はすぐに意気投合し、その日のうちにキッスまで行く相性の良さ。いやぁ、幸せそうですね……

と思ったら時が進み現代へ。二人は出会った当初の初々しさはなく、喧嘩ばかりの生活を送っていました。事件が起きた日も別れ話を繰り返しながらドライブしていると、飛び出してきた”自転車の男”を轢いてしまいます。

最初から事故を起こし(しかもジブランの完全不注意)焦る二人でしたが、被害者の男は「大丈夫、急いでいるんだ」と追及することなく自転車で走りだす。そこに刑事と名乗る”髭の男”が乗り込んできて、二人はパニックに。

”髭の男”は運転席を奪い、二人を乗せたまま犯人らしき自転車の男を追いかけていきます。二人は轢いたのが悪者だったとアンドするのですが、その直後に髭の男が自転車の男を轢き殺してしまうのでした。

そこからはもう大変!目撃者に通報され、犯人だと疑わると思った二人はまさかの逃走!警察から逃げつつ、自転車の男が残したスマホを頼りに事件解明へと乗り出す……!

 

ここまでが序盤の展開。馴れ初めから語りだすって構成は同じくNetflixの『マリッジ・ストーリー』を思い起こしますが、映画的な完成度は全然あちらの方が上。『マリッジ・ストーリー』は私の2019年ベストにも入れた傑作なんで、お暇があれば!

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で、この二人は白人ではないコンビなんですよね。『バッドボーイズ』的な感じを受けますが、ジブランはアラブ系でレラーニは黒人と結構珍しいコンビじゃなかろうか。

劇中では『バッドボーイズ』でたぶん使われていた「ワッチャゴナドゥ」の歌がセリフとして登場したり、「白人の指で~」などと人種を揶揄するセリフがあったりもしました。

あらすじにもあったように二人は息ピッタリではなく、いつもすれ違いばかり。基本的には仲悪いんです。でも「喧嘩するほど仲が良い」の精神で協力し合ったりもするんで、結構いいコンビなのかなと。平気で相手のことを売ったりしますけどねw

 

そんな二人を演じたイッサ・レイとクメイル・ナンジアニが本当に良い役者で。二人の掛け合いとかめちゃくちゃ面白いわけですよ。お互いの信頼があってこその演技なのかなぁとか思ったり。

ただ「映画」として観てしまうと脚本とかアクション(あまりないけど)とか気になる部分が出てきまして、二人の面白さも半減しちゃう。コント番組を見ているワケではなく、「映画」を観ているんでね。

二人が面白くても、その他様々な要素がダメダメだと途端に印象が下がる。ベーコンの油とシーンとか完全にコントじゃないっすか。録音笑いとか入れても違和感ないよね。まぁあのシーンは面白かったけども。

 




 

犯人がそのまま犯人

映画冒頭に登場し、二人を追い続けている”髭の男”。私は彼はもっと大きな組織から雇われている殺し屋的存在かと思っていたんですが、黒幕も何もなく彼自身が事件の犯人?だったんですね。

本作は1時間半にも満たない上映時間ですから、二転三転する物語は作れなかったと思うのですが……。ハッキリ言ってこれは拍子抜け。1話完結テレビドラマ並みのラスボスだったよ。

しかも彼自身が汚職警官でして、最後警察に保護された二人を執拗に狙ってくるという展開が。謎の宗教施設と集団セックスの件は必要でしたか?普通に悪いことしてた宗教が黒幕かと思ったよね。

映画観ていた方は「これで終わり??」と思った人も多いはず。確かに長時間椅子に縛り付けることなく、何なら途中トイレに行ってもストーリーが理解できる映画ではあるんだけどさ……。

ネット配信だとこの手の映画が多い印象。本作は元々劇場公開用に作られていたんで、その前知識がなかったら納得できたのかもしれない。

とにかく劇場で1800円(今は1900円かも)払って観る映画ではなかったかなと。そう考えると「Netflix本当にありがとう!」ってところに行きつくんですよね~

 

まとめ

もし、まだ映画観ていないのであればオススメはできないかな。

Netflixには他にも面白い映画は山ほどあるし、何ならオリジナル作品に頼らなくたって……。

でも主演の二人の面白さはにじみ出ていたんで、適度な笑いを求めている方なら楽しめるかもしれません。

 

以上!!!

 

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