Netflix映画『キング』ネタバレ感想 泥臭いシャラメもカッコイイとは思うよ

 

どーも、スルメ(@movie_surume)です。

 

『君の名前で僕を呼んで』で大ブレイクを果たしたティモシー・シャラメ

当初はそこまで気になっていた俳優ではなかったんだけども、Twitterで名前を見かけるようになってからは好きな役者の一人になりました!

一日一回くらいは「ティモシーシャラメ大好き」的なツイートを見かける気がするよ。私のフォローしている人が映画垢ばかりだからかもしれないけど。

それでも若手のハリウッド俳優の中ではトップクラスなんじゃないですかね?大作映画に出演するトム・ホランドと良い勝負するくらい。

 

そんなティモシーシャラメの新作映画『キング』がNetflixで全世界配信されるんです!

アメリカではちょっと早く劇場公開されたみたいですが、たぶんアカデミー賞用だよね。確実に狙っていってるなNetflix。

今作はシェイクスピアの戯曲を原作にしているらしく、シェイクスピアに縁がない私はもちろん原作のストーリーは知りません。

シェイクスピア原作の映画はめっちゃ観ている気がするんですが。せめて有名な『リア王』とか『ハムレット』辺りは知っておきたい。

 

※この記事はネタバレを含みます!

キング

あらすじ

自由奔放な放蕩(ほうとう)王子ハルは、王位継承後、宮廷内外で繰り広げられる争いや対立を乗り越えながら、気骨ある英国王としてたくましく成長していく。

Netflix

監督

メガホンを取ったのは『アニマル・キングダム』デヴィッド・ミショッド

オーストラリア出身の監督ですが、ハリウッドでも『ウォー・マシン 戦争は話術だ!』を制作しています。

その他の監督作は『奪還者』、脚本として『メタルヘッド』などなど。

キャスト

主演を務めたのは皆大好きティモシー・シャラメ

最近だと『ホットサマーナイツ』って映画を観ました!その時に貰ったクリアファイルは今でも大事に持っていますw

私の中では『君の名前で~』よりも『レディ・バード』での演技の方が印象深いかな。作品に対する好感度の問題もあるんでしょうけど。

共演は脚本としても参加しているジョエル・エジャトン、次期バットマン俳優のロバート・パティンソンや、ジョニーデップの娘のリリー=ローズ・デップなどなど

⇒⇒【2019年】今注目すべき若手ハリウッド俳優10人を勝手に選ぶ!

 

評価

僭越ながら『キング』の満足度を★10段階で表すと・・・・・・

 

★4

 

やや単調気味なのが辛い

本当に中世の物語を読んでいるような感じでして、歴史的重みがあるのかもしれないけど、娯楽映画大好きな私には楽しめない部分が多かったです。

しかも、そこそこ長いんでね。中盤までに眠くなってしまう方も少なからずいるのではないかと。

まぁ、『ゲーム・オブ・スローンズ』のようなファンタジーではないので。

この映画は一種の大河ドラマのような感じでして、淡々と物語を紡いでいく映画だと思います。

 

そしてティモシー・シャラメ演じるハルが最初から最後まで好きになれなかった。

主人公なのに一切共感できず「何やってんだコイツ」状態が続く。せっかく性格を掴んだと思ったらダメな方向に進み始めるし。

王様であって、ティモシー・シャラメが演じているにも関わらず、カリスマ性の欠片も感じられなかったのは何故だろう。

明らかに周りからも舐められてるんだな~という雰囲気が漂っている予感は的中しました。

 

ここから先は『キング』のネタバレを含みます!

まだご覧になっていない方はご注意を!!

感想(ネタバレ)

愚者から王へ

イングランド王の長男として生まれたハルは王位を継ぐ気がなく、街で泥酔して遊びまわっています。この平和を愛する遊び人である主人公が、王である父の死をきっかけに王位につくことになってしまうと。

最初の方は「戦争反対!」と叫んで争いを好まない王として君臨するも、フランスの皇太子や王の挑発に乗ってしまい、ついに出撃するのです。

この時点からカリスマ性と言いますか、部下たちはイマイチ彼のことを好ましく思っていない様子。

遊びまわっていた人間が突然王位に就いたのですから、当然と言えば当然なんだけど。

それで遊び人時代に仲の良かったジョンを傍に置き、なんとか信頼できる仲間を部下にします。

 

主人公であるハルこと、後のヘンリー5世は実在したイングランド王でして、数多くいる王の中でも人気が高い人物なのだとか。

残念ながら34歳の若さで感染症にかかって亡くなっているのですが、シェイクスピアの戯曲にも登場するように現在でも語り継がれている人物ですね。

過去にはケネス・ブレナー『ヘンリー五世』で演じたり、『ホロウ・クラウン』ではアベンジャーズのロキで有名なトム・ヒドルストンが演じていました。

そんなヘンリー5世が何故こんなにも魅力なく描かれているのかと。小物に感じてしまうだよな~。

好きだった方はごめんなさいね。私は残念なことに好きになることができませんでした。

 

この時代の人が反戦を叫ぶところから疑問が浮かんできちゃってね。

そりゃあ無駄な犠牲は増やすべきではないのは理解できるんだけど、戦乱の世だからさ。そもそも戦ってくれなきゃ観客としても楽しくないよね。

一応合戦シーンも用意してはあるものの、もうちょっと頑張れよ!と言いたくなる。それがリアリティがあって良いと言う人もいると思うけど。

戦わず中世に実在した人物をモデルにしたドラマを見せたいなら、もっと王室内部のことを深く描くべきだったでしょう。それかハルを魅力的な人物に魅せるか。

ハル自身は平和主義かと思いきや、プレゼントにボールを送られた→キレる。暗殺者を差し向けられた→侵攻。裏切られた→断頭と意外とやんちゃなところも。

王になったら徐々に冷徹になっていく様は予想通りと言いますか、遊び人だったハルらしい。好きにはなれませんが。

あと、単純に反戦するよりもっと人を見る目を磨けと。だから騙されて操られるのだ。

合戦シーン

終盤の方に用意されてある、この映画一番の見せ場である合戦シーン。

イングランドVSフランスの構図で行われる合戦は、ハル率いるイングランド勢が圧倒的に不利。

立地も兵数もフランスに下回るイングランドでしたが、ハルは撤退しようとしません。その理由がフランス皇太子に侮辱されたからなんだけども。

しかし、知将であるジョン・フォルスタッフがその日に降る雨と泥濘を利用して、敵をなぎ倒そうと提案します。

無理がある作戦に見えますが、重い装備を付けたフランス軍はぬかるみに足を取られ、戦闘不能状態に。

対してイングランド側は軽装備をまとっているので、ぬかるみに足が取られません。

その結果、おとりとなったフォルスタッフたちの活躍もあって、フランス軍に勝利を納めます。

 

ぬかるみの上で戦っているということもあって、ティモシー・シャラメも両軍兵士たちも泥だらけで戦います。

その様子は『七人の侍』のラスト並みに泥臭い。もちろん、見せ方や迫力では『七人の侍』には遠く及びませんが。

それにしても彼らはフルフェイスの装備をしていて、敵味方分かるんですかね。俺なら識別できずに味方に斬りかかっちゃいそうだよw

しかも自分たちもフルフェイスだから視界遮られるし、泥まみれなので紋章とかがあったとしても、たぶん見えない。

この映画で一番の疑問がここかもしれないw 君たちはどこを見て敵味方判断しているんだと。

 

そしてハルの戦いがほとんど打撃によるもので、後半はレスリングみたいになってました。

実際の中世の戦いは斬り合うというよりも、殴り合うの方が近かったと何処かで聴いたことがある。日本のサムライとは違うんだと。

つまりはレスリングスタイルで戦っている今作は正しいのか?剣と剣が弾きあって、火花を散らすような戦いでなかったことは確か。

あと、盾が使われてなかったですよね? 盾とローリングと剣を使って攻防を繰り返すんだと『ダークソウル』で学んだのですが……。

まぁ、これはこれで普段見る機会のない合戦の様子を見られたんじゃないかと。泥まみれになっていてもティモシー・シャラメはカッコよかった。男だけど惚れる男だね。

 

まとめ

ティモシー・シャラメが好きな方は観て損はなさそうですね。

演じたキャラクターに好感が持てないのは残念ではありましたが。

大きいスクリーンで観るよりも、Netflix向きの映画だったかもしれません。

一応劇場公開もされているみたいですが、私としてはNetflixで充分だと感じましたね。

以上!!!

 

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