前作の実写版『かぐや様は告らせたい』は、原作読んでいる僕からするとナントモ微妙。
たしか前半が原作の詰め込みで、後半がオリジナル展開って構成だったかと。
まぁ、『かぐや様』の原作やアニメを見ている層と、実写映画でターゲットにしている層は大きく異なるんでしょう。
幅広い層に『かぐや様』を知ってもらえたって面を見れば、成功した映画だったんじゃね?
えー、ということで2年ぶりの続編となった『かぐや様は告らせたい ファイナル』の感想です!
今回はなんといってもミコちゃん!僕が『かぐや様』の中でもっとも好きなキャラクターであり、何気にキーパーソンにもなるキャラなんですよね~
ストーリーとしては「選挙編」はたぶん端折られるから、「体育祭&文化祭」をまとめてやるって感じかな?
2時間でミコちゃんの参加、石上の過去とつばめ先輩との関係、かぐやと白銀の関係……などなど、すべてを詰め込むって難しすぎるw
あと、何気に難しいのが大仏のキャスティング。
本誌ではミコ&大仏の関係がタイムリーだし、ふたりの関係にもフォーカスしてくれると嬉しいのですが……
前作の感想はこちら↓
どーも、スルメ(@movie_surume)です。 『かぐや様は告らせたい』を始めに知ったのは今年の冬。アニメが放送されていた時ですね。その時ちょうどタイに短期移住してまして、かぐや様の[…]
※この記事は『かぐや様は告らせたい』実写2作、ならびに原作の一部ネタバレを含みます。
かぐや様は告らせたい ファイナル
あらすじ
オリジナルストーリーだった白銀vsかぐやの生徒会選挙を終え、平穏に戻った生徒会の面々。
そこに以前から生徒会に憧れていたと自称する伊井野ミコがやってきて、メンバーに加わります。
そして体育祭の時期。中等部のころに問題を起こしていた石上は、白銀の援助を受け応援団に加入することに。
慣れない中、なんとか頑張る石上。しかし、そんな石上を見て、かぐやは白銀に反発し……
キャスト
主演は前作同様、橋本環奈と平野紫耀のふたりです。
白銀会長は健康的すぎな気もしますし、実写になると「金髪が生徒会長?」という違和感がありますよねw
何気に漫画実写化の宿命を背負わされたキャラクターのように思えます。
僕が推しまくっている伊井野ミコを演じるのは、日向坂46の影山優佳。
ジャニーズがいて、橋本環奈がいて、女性アイドルもいて、わき役に佐藤二朗さんと高嶋政宏さんがいるという完璧すぎる布陣。
ちなみに、つばめ先輩はアニメ版同様、福原遥さんが演じております。
評価
僭越ながら今作の満足度を★10段階であらわすと・・・
★4
回想シーンが多すぎる
とりあえず前作よりは好きです!
オリジナルストーリーも少なめで、原作のエピソードを2時間にまとめており、最後はそこそこ綺麗に締められていました。
キャラクターに関しても藤原書記、早坂、石上は実写版でも好きになれた。応援団のノリもわりと嫌いじゃないw
あと、つばめ先輩はコスプレ感も少なく、自然な感じでめっちゃ可愛かったっす。
ただ、かぐやと白銀に関する演出面は本当に残念。
終始決め台詞を字幕で表示したり、妄想シーンに突入するから、全編通して演出が予告編みたい。
さらには謎に多すぎる回想シーン。めっちゃいいシーンでめずらしく感傷に浸ってたのに、突然佐藤二朗ナレーションによる回想シーンが邪魔してくるw
会話の節々にも回想シーン挟んでくるから、親切すぎて逆に観にくい。テンポの悪さにも繋がっていると思います。
以下、映画の一部ネタバレが含まれます
まだ鑑賞していない方はご注意ください!
感想
良かった部分について
最初に今作の良かった点を語っていきましょう。
前回も書きましたが、やっぱり藤原書記。個人的な好みもあるし、原作ファンの間でも賛否分かれるところでしょうが、僕は好き。
髪の色を原作と同じにしなかったことも、藤原書記をそのまま持ってきたような声と言動も、不満点は特にないくらい。もっと落ち着いたら現実感は出るけど藤原書記じゃなくなるし、逆にはっちゃけすぎると主役の座を奪う。
そんな絶妙な部分にどストライクなキャラだと思うんですよね~
人気キャラなだけに、実写化した際の想像がつかなかったんですが、「あー、こんな感じになるのかー」と納得の出来。
ただ、あのキャラで周囲から不評を買っていないか心配ではありますがw
キャラで言えば石上と早坂、つばめ先輩も好き。
白銀は慣れつつありましたが、やっぱり生徒会長が金髪はおかしいでしょ。せめて茶髪にすればいいのに。若干けだるげな声はそれっぽいけど。
ストーリーに関しては、駆け足ではあるものの、大事なところは入っていたかなと。
前作のように完全オリジナルにはならず、あくまでも原作準拠で進み、少しオリジナル展開を入れるという構成でした。
ラストに関しては区切りをつけるためにオリジナルでしたが、コンテナ船の件はマジで笑いましたw あのノリがほかのシーンでも生きててくれれば、コメディとして楽しめたのに。
伊井野ミコまわりが辛い
新キャラクターなのに、なかなか扱いに困った感が出ていた伊井野ミコ。
そもそも前作でミコちゃん不在で生徒会選挙編をやったんで、もう入るタイミング見失ってるんですがw
選挙に立候補しようとしたけど、ふたりを見て諦めた。けれども、好き好き言い合うひどい選挙を見て、やっぱり私が生徒会長に……!
という流れでサラっと入ってきますw
石上との関係は単に仲が悪いだけで、反省文に関して先生に直訴したとか、そんな展開はありません。
さらには風紀委員なのに、仕事は一切せず。文化祭編でもテーブルゲーム部の代わりに、藤原書記について回るという、特に見せ場のない役どころでして……。
冒頭にも書いたように、ミコちゃんめっちゃ好きなんすよ。特に最近の石上との関係もあり、さらにかわいく見えるという。
だから、この扱いはかなり残念。
さらに原作ファンにとって悲しいお知らせが
大仏こばちがいない!
メガネでおさげ髪で一見地味に見えるけど、実はヤンジャンいちの美人という超実写化が難しいキャラクターの彼女です。
伊井野ミコの親友でもあり、最近はふたりの関係も注目される中、まさかの実写化されないという。
唯一それっぽい影が見えたのは、早坂がカラオケで変装する場面。おさげ髪に丸メガネと、大仏こばちを思わせる変装をしていました。
まぁ、出演したところで選挙もないし、文化祭は白銀とかぐやで手いっぱいだったんで仕方ないのかなぁ。
回想シーンの多さ
なぜか例の監督をネタにしたり、平野くんのサービスシーンがあったりと、『かぐや様は告らせたい』から遠く離れたギャグが目立ったのですが……。
なによりも回想シーンがいろいろダメにしてる
たとえば、文化祭で白銀が風船を飛ばす場面。
キャンプファイヤーに群がる人々と、美しく舞い上がるハート型の風船たち。原作でもめっちゃ重要なシーンで、かぐやと白銀の関係を決定づける場面です。
実写化で鑑賞すると、漫画とはまた違った美しさ。『塔の上のラプンツェル』のランタンシーンに近い感動を味わい、「実写化も悪くないな…」としみじみ感じた、その直後!
「ロマンスナントカカントカ作戦!」
と、突如字幕と佐藤二朗さんのナレーションが。そして如何にして白銀が風船の準備をしていたかの回想シーンに入ります。
いや、ちょまてよ。回想シーン入れるのはいいけど、ここじゃなくね?
だって今、この映画で一番の感動ポイントじゃん。そこをぶった切って、空気をいっさい読まない回想シーンって苦笑いしか出てこないよ。
しかも、回想シーンをギャグっぽく語り、そのあと再び感動シーンに戻すからね。観客はどういう気持ちでいればいいんでしょう?
さらには、その直後の場面。
ふたりが熱い言葉を交わしているさなか、再びいらん回想シーンが。
かぐやが会長に「ある物」を渡し、告白に近いセリフがあります。
これは「かぐや姫のストーリー」と繋がっていて、「俺なら不老不死の薬を燃やさず、何百年経ってもかぐやを連れ戻す」というセリフを回収したシーンでした。
原作にはない展開で「おおっ!」と思ったその直後。またしても短めの回想シーン。さすがに20分くらい前のストーリーは覚えているだろ!とツッコみたくなるほど、細かすぎる回想。おかげで感動が若干冷めました。
なんというか、親切すぎるんだよな。この映画。
観客の集中力はたぶんそんなに低くないし、みんなちゃんと観てるから。
『かぐや様は告らせたい』が無料視聴できるサービス
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最後に
原作者の赤坂アカ先生と、『クズの本懐』の横槍メンゴ先生が描いている漫画『【推しの子】』で、漫画の実写化(舞台化)に関するストーリーがありました。
このエピソードを呼んだとき、「かぐや様と関係あるのかな」と勘ぐった人もいるでしょう。僕もそのひとりだったわけですが、続編である今作が公開されたことを見るに、まったく関係なかったのかなと。そもそも2作品で契約してたのかもしれんけどね。
なぜ『【推しの子】』の話題を無理やり出したかと言いますと、僕が単に好きだからですw
ストーリーはもちろん、横槍メンゴ先生が描く女の子が好きすぎまして。『【推しの子】』の有馬かなが好き。漫画って素晴らしいわ~
アプリのジャンプ+とか使えば1話から初回無料で読めるんで、ぜひ!
『かぐや様は告らせたい』に関しては、最近違った意味で恋愛バトルしてたからな~
久しぶりに文化祭編のストーリーを観ましたが、やっぱりこの辺りのストーリーが一番好き。白銀と藤原書記の特訓シーンがなかったのが、本当に残念です。
ちなみに、僕が今一番を推しているラブコメ漫画は……かのかりかなw
以上!!!
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アイキャッチ画像 (C)2021 映画「かぐや様は告らせたい ファイナル」製作委員会 (C)赤坂アカ/集英社