どーも、スルメ(@movie_surume)です。
マーティン・スコセッシ監督作でも、ロバート・デ・ニーロ出演作でも一番好きなのは『タクシードライバー』なんですよね。
今年は影響を受けているであろう『ジョーカー』も公開され、今まで以上にスコセッシ×デニーロの凄さを思い知った年でもありました。
実は二人がタッグを組むのは20年ぶり以上なんですよね。最近のスコセッシはレオナルドディカプリオと組むことが多かったですし。
そんなわけで『ニューヨーク・ニューヨーク』以外は全部観ている私にとって、最高の映画のなることは元から決まっていました。
えー、しかしですね。劇場公開時には観に行かなかったのよ。理由は長いからなんだけども。
そう、この映画3時間半あるのです!『七人の侍』かよと。大好きだけど三時間以上はさすがにキツイ……!腰痛持ちだから適度に体勢変えないと辛いのよね。
でも『アイリッシュマン』はNetflixオリジナルですので、劇場公開後まもなく自宅で観ることができます!ありがとうNetflix!!
ってことでレビューに参ります。
※この記事はネタバレを含みます!
アイリッシュマン
あらすじ
裏社会のボスに長年仕えてきた殺し屋フランクが、秘密と暴力にまみれた自らの半生を振り返る。マーティン・スコセッシ監督が贈る、ギャング映画の新たな傑作。
評価
僭越ながら『アイリッシュマン』の満足度を★10段階で表すと・・・・・・
★7
スコセッシらの集大成であることは間違いない
まー長いねw わかってはいたけど3時間半は只者じゃなかった。
しかし、デニーロだったりパチーノだったりジョーペシだったりとレジェンドが出演しているお陰で飽きることはない。
むしろ長尺だからこそ感情移入できた部分が多かったと思う。ラストシーンは特にね。
私にとってデニーロもスコセッシも生ける伝説なんですよ。そんな伝説たちの集大成が味わえるというのは恐らく一生に一度の経験なんでしょう。
別にこれが遺作というワケではないだろう。これからも彼らの伝説は続いていくのですが、物凄く辛いというか本当に最後のような気がしてしまう。
ジョーペシは俳優活動ほとんどしていないし、たぶんデニーロと共演するのは本気で最後だと思う。
私を映画沼に引き込んでくれたのはスコセッシやデニーロたちであることは間違いない。
彼らに対する想いが強すぎて評価付けるのが難しいくらいだったよ。でも俺は『アイリッシュマン』を観ることができて幸せだ。
ここから先は『アイリッシュマン』のネタバレを含みます!
まだご覧になっていない方はご注意を!!
感想(ネタバレ)
まずどれが本物のデニーロか分からなくなるw
今作はCGを使うことで中年期から老年期までを一人で演じています。中年は『グッドフェローズ』くらいかな。老年期になると今よりも年上なんだろうし。
そうなりますと、現代のデニーロがどれなのか本当にわからないんですよ!それだけ技術の進歩が凄いということですね。
デニーロといえば『レイジングブル』のように体を太らせる演技で有名ですが、ここまで技術で出来てしまうのは凄いなぁ。
まぁ、どんな技術をもってしてもデニーロアプローチを超えることはできないのだけれど。
ストーリーとしてはしがない運転手が裏世界に入っていくものでして、一応実際に起こった出来事を下敷きにしています。
裏社会では裏切りに騙し合いに友情が何でもござれ状態。史実を少しでも知っておくと良いかもしれません。
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私はこの作品を非常に挑戦的な映画だとみておりまして。
スコセッシといえばマーベル映画に対して「テーマパークのようだ」と発言したことで批判が集まっています。
『アイリッシュマン』もドル箱映画の波に圧され、なかなか実現できなかったようです。スコセッシとデニーロでも製作にこぎつけられないというのだから、マーベルの勢いは凄かったのだなと。
で、最終的にはNetflixが出資するわけですが、この紆余曲折の経験から「テーマパーク」発言が来ているのではないかと。
マーベルもスコセッシも愛している私からしたら少し複雑なんですがw でもスコセッシの言う「テーマパーク」も分からなくはない。
売れるからと一辺倒な作品ばかり作るのはハリウッドも日本も同じなのかと。アメコミ映画は日本で言う漫画・アニメ原作映画のような位置づけなのでしょう。
そしてこの映画では今をトキメク若手俳優がほとんど登場しません。70を超える超ベテラン俳優たちが大半を占め、抜群の安定感を放ちながらもフレッシュさには欠けると思います。
私が思うにもし大規模な劇場上映が行われたとしても、アメコミ映画ほどヒットしないでしょう。子供と一緒に観る映画でもなければ、今流行りの絶叫上映などの参加型にもなれない。
それでも本作を世に送り出したのは、スコセッシらによる挑戦だと受け止めています。ドル箱映画が乱立している映画界に対する挑戦です。
アメリカンニューシネマの時代からハリウッドを牽引してきたスターが出演しているのも、意味があっての事なのでしょう。
ベストシーン
私が思う本作のベストシーンはですね。
デニーロ演じるフランクが、パチーノ演じるジミーに最終警告をするシーンです!
次はないぞと友人を脅すデニーロと、それに動揺しながらも徐々に落ち着きを取りもどしていくパチーノ。
長らく共演しなかった二人だけのシーンというのもデカい。俺の中でこの二人はライバルな印象が強いからさ。
今までも何度か共演しているけども、アイリッシュマンが一番好きかもしれない。
それと、ラストの少しだけ開いたドアから車いすに乗ったフランクが見えるショットも大好き。終わり方としても「ワンハリ」のラスト並みに良いショットだったわ。
まとめ
えー、劇場で観なかったことを公開しましたw
これ昔の映画なら絶対休憩ある長さだよな。ジミーが逮捕されたくらいで休憩挟むとちょうどよかったかもね。
劇場公開では休憩あったんですかね?さすがに長すぎてトイレに立つ人も多いんじゃないでしょうか。
俺は途中でトイレに行くのが悔しくなっちゃうタイプの人なんで、ストリーミングを選択しましたが…。
やっぱり映画は映画館で観るのが一番だよね。
とにかく『カジノ』がスコセッシとデニーロにおける『赤ひげ』にならなかったのは嬉しいです。
以上!!!
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