どーも、スルメ(@movie_surume)です。
あけましておめでとうございます。
この記事が今年最初の記事になるということで、私が2020年最初に観た映画をレビューしようかと。
何度も観ているうえに旧作なんですけどね。記事数稼ぎのために旧作レビューも始めたかったんで、まぁちょうどよかったですかね。
では、『涼宮ハルヒの消失』のレビューに参ります!
※この記事はネタバレを含みます!
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もちろんハルヒシリーズも2006年から放送されたTVアニメ版から、今回レビューする「涼宮ハルヒの消失」までを網羅!
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涼宮ハルヒの消失
あらすじ
クリスマスまであと少しとなった冬のある日、いつものように登校したキョンは、普段と違うことに気付く。何と後ろの席に座っているハルヒがいなかったのだ。しかもその席には以前キョンを殺そうとし、長門に返り討ちにあった朝倉が座っていて……。
評価
僭越ながら『涼宮ハルヒの消失』の満足度を★10段階で表すと・・・・・・
★9
スルメが選ぶ!ベストシーン
キョンから返された入部届けに戸惑う、涙目の長門・・・
からの受け取ろうとするも、手が震えて一度失敗してしまうシーン
でございました!
こんな些細なところの描き方が上手すぎるんだよね。ハリウッドでも、ジブリアニメでもなかなかこんな演出観られないと思うよ。
別世界の長門は宇宙人ではなく、シャイな人間。キョンに対してはある程度の好意を寄せており、勇気を出して部活に誘うも拒否されたと感じてしまう。
そんな長門の精神状態やキョンに対しての気持ちが台詞がなくとも、ビシビシ伝わってくるのです。
ここで終わると観客にフラストレーションが溜まってしまうんだけど、その後のキョンのセリフ
「なぜなら俺は、SOS団団員その1だからだ」
に救われるという構成ですね。
長門にとってはキョンが何言ってるか分からないんだけど、TVアニメ28話を超えた俺たちには伝わる。
同じような心理描写は劇中に何度かありまして、「ハルヒを見つけて一歩踏み出せなくなるキョン」とか「帰ろうとするキョンを全力の勇気で引き留める長門」などなど。
京アニ、そして武本監督らの演出力が最も光った長編映画といえるでしょう。
というわけで、以下感想。というかただの語りになりますw
感想(ネタバレ)
ハルヒとの出会い
2006年版が放送されていた頃、私はまだ小学生でした。
さすがに名前くらいは知っていたんだけども、どんなストーリーかも知らないし興味もない。ましてや京アニの存在など知る由もありません。
で、初めてハルヒを観たのは飛んで高校2年生。ちょうど「けいおん」が大ブームになって少し経ったくらいで、京アニの存在を認知し始めました。
そんなときに友人に勧められ、ハルヒを観たのです。
私はただの映画小僧でそのときも大量の映画を観ていましたが、レンタルしてきた映画を溜めてしまうほどにドハマりしましたw
もうね、当初想像していたアニメとは全然違った。「あぁ、そういうアニメなのか」と2話目くらいで知りましてね。そのままぶっ続けで「消失」まで観切ってしまったわけ。
と、私とシリーズとの馴れ初めはこの辺にしましても、当時から「消失」のクオリティの高さに驚いてしまいまして。
ずーーーっと映画ばかり観ていた私に、ある種の新鮮さをくれたTVアニメ版。そして再び映画の面白さと、日本のアニメ作品の繊細さを教えてくれた「消失」。
なんかシリーズを通して二度美味しかった気がしたんですよね。
ただ高校生で少し尖っていた私は「TVアニメの最終回を映画にするとは何事か!」と考えていたりもして。
別にアニメでやればいいじゃんと。映画以外で予習が必要な作品を認めたくない心がどこかにあって。
そんな考えも「消失」を観たことで一変。これをアニメでやったらテンポが悪くてしょうがない。映画だからこそ緊張感や喪失感を引き継いで観られるんだなと。
もちろん例外もあって、今でも「これならTVドラマでやってくれないかな?」と思う作品はかなり多いんだけどw
一時代を築いたといっても過言ではない「ハルヒ」と京アニは、消失を作ることでより伝説的なものになったような気がします。
次から感想
キョンを裏切り続ける前半
いつも通りのSOS団の日常。ハルヒがクリスマスパーティーを提案し、団員たちは再び振り回されることに。
そんな日常も束の間、世界が改変されハルヒが消失した世界になってしまいます。
キョンは藁をもすがる思いで朝比奈さんに助けを求めるも怖がられ、鶴屋さんにも冷たくあしらわれる。
ハルヒの席には自分を殺そうとした朝倉が座っており、最後の砦・絶対防衛ラインである長門もいつもとは異なる様子……。
そう、前半部分はただひたすらにキョンの期待を裏切り続け、観客をも絶望に陥れる。
あの、長門が。何万回夏休みを繰り返した最強の長門ですら、改変の影響を受けていたなんて……。
絶対防衛ラインが崩壊したキョンと観客は次にどうしていいか本当に分からなくなるんですよね。
でも「ハイペリオン」の中から長門が残したであろう栞が出てきたとき、この映画で初めてホッとするのです。
この栞っていうのが超重要なアイテムになっていまして、宇宙人長門が残した唯一の手掛かりと繋がりです。
そしてもう一つ重要なのが一般人長門から手渡される文芸部への入部届け。
後半にも示唆されていますが、栞を選べばいつも通りの「非日常」。入部届けを選べばいつもとは違う「日常」世界を選択したことになります。
この2つのアイテムの対比が良い具合に続きましてですね。それが「ベストシーン」の項目で挙げた長門の演技にも繋がってきます。
長門からのメッセージを受け取った次の日。再びホッとする出来事が陥れます。
谷口の口から「涼宮ハルヒ」の名前が飛び出すのです。彼女はキョンと同じ高校には進学せず、別の進学校に入学していました。
ここから解決に向けて一気に動き出します。
トントン拍子で進む後半
そんなこんなでハルヒを見つけ、長門のいう「鍵」を揃えたキョン。
再構成プログラムにより改変前・後で同一となる3年前の七夕へとタイムトラベルすることに。
ここはTVアニメ版である「笹の葉ラプソディー」を観ていないと分からない部分ですね。まぁこの記事を読んでくれる人はアニメ見ているだろうから、解説は省きますが。
初見の時は「笹の葉ラプソディー」が消失に繋がるとは知らなかったんで、感動した記憶がありますね。
過去にいる朝比奈さんと長門に助けを求め、長門が解決法を見つけ出し世界を基の姿に戻すと。
そこでキョンの一人語りシーンへ。
これまでのキョンはある種一般人として「傍観者」の立場で眺めていました。
しかし長門からすべての選択権を委ねられ、自身も異世界人になったことで立場が変わり「当事者」としてSOS団及び、ハルヒと関わっていくことに。
いつもの「やれやれ」で振り回されるキャラクターを脱却し、積極的にハルヒたちに関わっていくことにしたのです。
このシーンを観て頭の中で重なるのが「ビューティフルドリーマー」で諸星あたるがラムの名前を呼ぶシーン。
「ビューティフルドリーマー」のシーンを開設すると、夢の世界から抜け出せなくなった諸星あたるは、ラストで現実世界に戻るため「会いたい人の名前を呼べ」と言われます。
諸星あたるは女好きのため身の回りにいる様々な女性を呼びますが、最後の最後でラムの名前を呼ぶのです。その瞬間現実世界?に帰還すると。
あたるとラムの関係はハルヒとキョンの関係と似ているともいえる。二人はいわゆる「くされ縁」であり、恋人でも友人でもない絶妙な関係なんですね。
で、鬼気迫るシーンで最後までラムの名前を呼ばないんだけど、最後には「会いたい人」としてラムを呼ぶ。
なんかちょっと「消失」っぽくないですか?
キョンも普段は「やれやれ」しているけど、鬼気迫る状況になったら最後にはハルヒらSOS団との日常を選ぶ。
他にも小泉の所属している9組が消失していたりと、影響を受けていそうな雰囲気はあるよね。
「消失」が好きだったら、たぶん「ビューティフルドリーマー」もハマると思う。おれは消失の方が好きだけど。
……こんなもんですかね。
以上!!!
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