映画『ハケンアニメ!』評価と感想(ネタバレ) 僕はアニメが好きだと叫びたい!

スルメ
どーも、スルメです

今回はアニメ制作の裏側を描いた『ハケンアニメ!』の感想を書いていきます!

大好きな辻村深月さんの作品であり、僕自身もアニメ好きということで、当然原作は読んでおりました。

当初、このタイトルを聞いたとき、「派遣アニメ」だと思ったんですよ。

でも、中身は「覇権アニメ」の話で、いかに覇権を取るかが描かれた作品です。

「覇権」という言葉は最近使われていない気もしますが、1クール内で放送された最も優れた(数字的にも)アニメを指します。

そんなわけで、アニメが好きで、映画も好きで、本も好きな僕にピッタリなこの映画。

原作と比較しつつ、誰かが作った物語が大好きなオタク目線の感想を書いていきますのでよろしく。

ハケンアニメ!

あらすじ

地方公務員からアニメ業界に飛び込んだ新人監督・斎藤瞳は、デビュー作で憧れの天才監督・王子千晴と業界の覇権をかけて争うことに。王子は過去にメガヒット作品を生み出したものの、その過剰なほどのこだわりとわがままぶりが災いして降板が続いていた。プロデューサーの有科香屋子は、そんな王子を8年ぶりに監督復帰させるため大勝負に出る。一方、瞳はクセ者プロデューサーの行城理や個性的な仲間たちとともに、アニメ界の頂点を目指して奮闘するが……。

映画.comより抜粋

作品解説

原作は辻村深月(以下、敬称略)の『ハケンアニメ!』。

監督を『水曜日が消えた』の吉野耕平が務めており、劇中劇である2作品のアニメはProduction I.Gが実際に作るという、超豪華仕様!

当然声優さんたちも声・実写両方で出演していますし、アニメ好きなら親近感すら抱いてしまう映画になっているのではないかと。

 

主演を務めるのは、『ホリック』での妖艶な演技が記憶に新しい吉岡里帆。あんなにセクシーな女郎蜘蛛を演じて、次は疲れ切ったアニメ監督ですから、演技の幅広さが凄まじい!

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また、中村倫也が天才アニメ監督・王子役で出演。なかなか自分勝手な人ですが、憎めないキャラクターを演じております。

そのほかのキャストは、柄本佑、尾野真千子、六角精児、古舘寛治などなど。

『ハケンアニメ!』評価

ストーリー★★★☆☆ 3/5
キャスト★★★★★ 5/5
演出★★☆☆☆ 2/5
映像★★★☆☆ 3/5

総合評価 ★ 6/10

 

「2017年くらいに観ていれば……!」


原作が連載されていたのが、2012年から2014年。

アニメって流行の移り変わりが早いし、劇中でも述べられていたように、どんどん新しい作品が生まれています。

なので、原作そのままの設定を使ってしまうと、古臭さが否めません。

そして、かなり重要かつ、革新的だと思っていた、“聖地巡礼”に関するストーリーがほぼカット。

1本の映画の枠に収めるのは難しいけれど、ぜひ続編を作ってほしい!『レジェンドアニメ』もあるしね!

 

あと、キャストの方々が三者三様で、同じ監督でも吉岡里帆さんと中村倫也さんとでは全然違う。

吉岡里帆さん演じる瞳のくたびれ具合というか、ヘアースタイルにまで気が回らない感じが、とても好きでした。

でも、個人的にMVPだと思うのは、行城を演じた柄本佑さん。カッコいいし、仕事できるし、嫌われてても芯を通せる人大好き。

というか、単に柄本さんが好きなだけですが(笑)

 

※以下、原作並びに実写版『ハケンアニメ!』のネタバレが含まれます

 

『ハケンアニメ!』感想

ちょっと前の話?

リアルタイムでアニメを視聴している人からすると、若干古く見える映画かもしれません。

そもそも「覇権」って言葉自体あまり聞かなくなりましたし、円盤の売り上げや視聴率を重要視するのも、「ちょっと前の流れ」って感じがする。

確かに今でも円盤が重要なアニメはありますが、やっぱり今は配信なのかなと。僕もレンタルや録画が配信になったし、海外なら余計に配信メインで観ている人が多いはず。

最近は中国のビリビリ動画での配信がどうのこうの……って話も耳にするし。いかにも大作アニメの『リデル』と『サバク』に、いっさい配信の話が乗っからないのは違和感しかないですね。

「もう少しアップデートしてほしかったな」

あと気になったのは、2つのアニメはどちらも夕方枠での放送なのですが、

局の重鎮ぽい人が「夕方のアニメでは主人公は死にません」って発言するんですよ。つまり夕方は子供が見ている時間帯だから、トラウマアニメではなく、おもちゃや円盤の売り上げに繋がる作品を作れと。

 

でも、今現在(2022年4月)に日曜夕方枠で放送されているアニメって『呪術廻戦』なんですよ(笑)

主人公、開始早々に死ぬやん(生き返るけど)。

もう夕方でも「子ども向けです!」って時代は終わったのかなと。『鬼滅の刃』が小学生の間でもブームになる時代に、「キャラ退場させるのはダメよぉ」って指摘はどうなんでしょ。

他にも視聴率を競いあう演出のダサさとか、同じ部屋で別々のアニメを観ることの違和感とか、気になるシーンは多かった。SNSの書き込みをポコポコ表示していくのも最近の映画にありがちだし……。

そんなわけで、この映画は2022年の映画なのに、原作が発表された時からあまりアップデートされていないなぁという、いちオタクの印象。

ただ、アニメに関する小ネタもありまして。たとえば、瞳と有科の会話で登場した「出崎演出」。3回パンの話かな?

劇中劇に『AKIRA』のバイクシーンぽい場面があったりするんで、既視感強めな部分が多い。

あとは声優さんたちがサラっと登場してくるサプライズ

「あれ、この声聴きなじみがあるな……。りえりーいるじゃん!」みたいな。この前『ゆるキャン△』のイベントでりえりーのトークショーを見たんで、かなりタイムリー!

この手のサプライズは、あざとさすら感じちゃうけど、大好きです。

コンパクトに収まった印象

原作では天才監督・王子に翻弄される有科(尾野真千子)、新人監督として苦労を重ねる瞳(吉岡里帆)、聖地を手助けするアニメーター・並澤(小野花梨)の3つのストーリーが進行します。

つまり、プロデューサー・監督・アニメーターの目線から、2つのアニメの放送前・放送中・放送後のストーリーを描いていく作品が『ハケンアニメ!』なわけです。

特に放送後(並澤のストーリー)は、いわゆる聖地巡礼に関するお話で、アニメの放送後にどうやって盛り上げていくかが描かれていました。むしろここが一番長編のストーリーだったんです。

……が、残念ながら映画版ではほぼカット!スタンプラリーの場所を決めるシーンくらいしかなく、残念さは否めない。

「クリエイター目線の映画になっているよね」

現実世界でも『ゆるキャン△』の身延町や、『ガルパン』の大洗などなど、聖地として町おこしに成功している場所は多々あります。

そうした聖地巡礼の文化を知っているアニメファンからしたら、一番共感できそうなストーリーだったのですが。

アニメはEDに名前が出る人たちはもちろんのこと、そのアニメを観るファンや、さらに盛り上げようとする方々など、多くの人たちが関わっているものです。

その点、この映画に出てくる視聴者は、SNSで身勝手なことを発信するだけの存在になっていたのが、ちょっと悲しい。

まぁ事実ではあるんだけど(笑)

 

とはいえ、アニメ制作のシーンは「今後これ以上の映画が出てくるかな?」と思うくらい、力が入ってしました。

新房昭之さんと辻村深月さんの対談で、新房さんが「ハケンアニメのアニメ業界は大人っぽい」と語られていたので、実際はもっと苦労しそうではありますが……。

僕はリアルな現場を見たことがないし、それこそ『SHIROBAKO』くらいしか情報がないんで、カッコよさと残念さが両立された映画に見えましたが、どうでしょう?

アニメが好きだと叫びたい

僕が本格的にアニメを好きになったのは、高校生の時。当時は『映画 けいおん!』がブームになっていて、アニメ版を観てみたのがきっかけでした。

それから約10年。『けいおん!』のおかげで、今ではすっかりアニメ好きに。現在はアニメから派生して好きな声優さんができたり、ラジオの面白さを知ったりと、別の趣味にまで手を出しておりまして。

つまり、僕にとって(おそらくこの映画を観た多くの人にとっても)アニメは、人生で欠かすことのできない超重要なカルチャーなんですよね。

一昔前まではアニメを観ているだけで「オタクじゃん」と言われたりもしたようですが、僕くらいの世代ではアニメを観るのは全然普通になっていました。

今では国内外問わず、さまざなな人たちにアニメが届いていますし、これからもアニメに熱中していく人が増えていくことでしょう。

 

アニメが世界中に波及し、僕が「アニメが大好きだ!」と叫べるようになったのも、アニメを作ってくれた方々がいてくれたから。

映画に関しては思うところもありますが、少し前までは裏方の存在だったクリエイターの方々を取り上げるのは、アニメ好きにもそうでない人にも良い影響をもたらすのではないかと。

ブラックだなんだの言われたりするし、実際にそういう面もあるのでしょう。

でも、アニメを観るたびに、作ってくれた方がいることを忘れちゃいけないなと、当然のようなことを改めて考えたりもした映画でした。

世界の見え方がちょっと変わりそうな作品でもあるんで、特にアニメ好きの方には観てほしいところ。

最後に

フィクションではなく、アニメ業界を追った本気のドキュメンタリーとか観たいよね。

3時間くらいで編集して、映画が終わった後に、劇中で作っていたアニメの第1話を上映するとか超面白そう。

僕はアニメも好きなんですけど、ゲームも好きだし、映画も年間膨大な量を観るし、本もなかなか読むし、アウトドアの趣味も多数。

さて、これからいくつのアニメを観られるのか……。

残りの人生があと60年だとして、毎年30本ほどアニメを観れば、あと1800本。

あれ、意外と観られる……?

 

最後になりますが、やっぱりチヨダ・コーキ関連のエピソードはスルーされましたね。

原作を読んだとき、頭の中で『スロウハイツ』とつながってちょっと感動した記憶があります。

辻村ユニバースを映画化し、TCU(ツジムラ・シネマティック・ユニバース)を作りましょう。

 

以上。


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