Netflixオリジナル『月影の下で』ネタバレ感想 意外に良く出来たタイムトラベル映画

 

どーも、スルメ(@movie_surume)です。

 

Netflixオリジナル作品は半分くらいがそうなんですけど、あまり情報を得られないまま観ることが多いんですよね。

Netflix限定配信でも新作映画と捉えているから大体は観るようにしているのですが、観てからタイトルの印象と違う!ってことは多々ある。

今回レビューする『月影の下で』も同じでして、一見ヒューマンドラマのような印象を受けたのに、公式ページでは「タイムトラベル」の文字が。

 

え!?これってタイムトラベル物なの!?

 

同じオリジナル映画の『シー・ユー・イエスタデイ』とかは明らかにタイムトラベル意識してたんですが、『月影の下で』のタイトルでSF映画とは…!

コミカルなSFと言うよりは人間ドラマに焦点を置いた作品なんでしょう。きっと!

タイムトラベル映画は大好物なんでワクワクしながら鑑賞しました!

あらすじ

科学では説明できない不可思議な方法で、人を殺し続ける女性殺人鬼。その逮捕に人生の全てをささげてきたひとりの刑事はやがて、狂気と正気の狭間におちていく。

Netflix

評価

僭越ながら『月影の下で』の満足度を★10段階で表すと・・・

 

★7

 

タイトルで損をしている気がする…

たぶん『月影の下で』ってタイトルでタイムトラベル映画だと思う人は少ないと思うよ。

中身はカチカチのSF映画ではなくて、圧倒的な娯楽作!

時代を順々に進めていき、そこで行われるタイムトラベルを使った犯罪を追い続ける男を描いた物語です。

適度なSF要素とサスペンスが合わさって、最近のNetflixオリジナル映画の中でも上位の方にあるような気がします。

改めて思ったけど俺はやっぱタイムトラベル映画が好きなのよ。

同じくタイムトラベル映画でNetflixオリジナルの『シー・ユー・イエスタデイ』よりもこっちの方が好きやなぁ。

コメディ感は0で時代が進むごとにドンドン先の展開が気になってくる。

俺ほどタイムトラベル映画マニアになれば徐々に展開読めてきちゃうんだけどさw

 

ここから先は映画のネタバレを含みます!

まだご覧になっていない方はご注意を!!

感想(ネタバレ)

まず、この映画は9年感覚で時が進んでいきます。フィラデルフィアの警官として働くトーマスを主人公とし、彼の物語を9年おきに描いていくワケ。

映画の冒頭は1988年。それから97年、2006年、2015年と言った具合にトーマスが事件によってどんな人生を送っていくかが描かれていくと。

で、何故9年なのかと言うと未来からタイムトラベルしてくる女性殺人鬼が9年ごとに現れるから。

この映画のタイムトラベルは月が重要になるらしく(だからタイトルが『月影の下で』なのか)、9年に一度しかタイムトラベルできないのです。

 

この9年のと言う時間の進み方が絶妙でして、トーマスも警官から徐々に落ちぶれていき、最後は私立探偵になっています。

そしてもう一つ面白いのが、殺人を犯しているタイムトラベラーは未来から過去に遡っている。つまりトーマスとは全く逆の時間の進み方をしているんですね。

犯人の場合は最初にトーマスと出会うのが2022年。ここから9年ごとに時間を遡っていくことで、一人だけ映画の進行方向とは逆に行くワケなのよ。

 

この設定を観て、福士蒼汰と小松奈々主演の『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』って映画を思い出しまして。

あの映画も主人公の男の子とヒロインが逆の時間の進み方をしてるって映画で、ちょうど同い年になる時に恋愛をするってストーリーだったよね。

まぁ『月影の下で』はサスペンスだから伏線の貼り方がちょっと違うんだけど、時間が進む方向をずらすって点では同じかと。

 

『月影の下で』の伏線としてはトーマスと犯人が初めて出会う場面で犯人が「相棒ことは申し訳なかった。事故だったんだ」と言うんですよね。

このセリフを言う直前に犯人とトーマスの相棒が戦っているんで、そのことかと思いきや、実はトーマス視点から観て9年後の話をしていたんです。

その9年後に犯人が相棒を撃ち殺してしまうという展開があって、その伏線というワケ。

このように後々分かる伏線が結構仕込まれているんで、ちょくちょく前のシーンと繋がったりするんですね。

前述した『ぼくは明日~』ほどミエミエ伏線じゃないのもポイント高い。展開の予測はついちゃうけど。

残念な点としてはやっぱり序盤の会話から予想が付いたのと、20年以上追っていた犯人に対してトーマスが意外にもすぐに受け入れてしまうのがなぁ。

この二つが合わさったラストだったから余計に残念に思えてしまって。細かい伏線は良かったんやけど。

そして3回目のジャンプが非常に長くて中だるみがある。あそこを短くして一気にラストまで描ききったほうが良かったかもね。

まとめ

タイムトラベル映画の通例として、どこまでのタイムパラドックスを許容するのか問題。

『シュタインズゲート』みたいにパラレルワールドが連なって、過去を変えても別の世界線に移動するだけなのか、普通に未来が変わるだけなのか。

最近では『エンドゲーム』のように過去を変えても現在は変わらないって設定も出てきて、タイムトラベル映画界は余計ややこしくなったよね。

いろいろ考えちゃうと映画自体が面白くなりそうだから、映画によって変わるこの辺の解釈を受け止めるのが正しい見方なのかも。

以上!!!


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