どーも、スルメ(@movie_surume)です。
僕が中学校の時、ピースの二人がレッドカーペットかなんかでネタを披露してたんですよ。
又吉さんがジョン・レノンみたいなことしてて、綾部さんが哀川翔のモノマネだったかな。
そのネタが僕の学校で一時期ブームになりましてw ロン毛の同級生が「想像してごらん?」とかやってた、良い思い出があったりします。
そんな思い出話もほどほどに、今回は又吉さんが原作を手掛けた『劇場』のレビューです。
劇場公開作でもありますが、公開日当日からAmazonプライムビデオで観られます!これもコロナの影響なのか……
まだ観ていない方はアマプラで追加料金なしで観られるんで、先に観ておくのがおすすめです。
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劇場
あらすじ
中学からの友人と立ち上げた劇団で脚本家兼演出家を担う永田。しかし、永田の作り上げる前衛的な作風は酷評され、客足も伸びず、ついに劇団員たちも永田を見放し、劇団は解散状態となってしまう。厳しい現実と理想とする演劇のはざまで悩む永田は、言いようのない孤独と戦っていた。そんなある日、永田は自分と同じスニーカーを履いている沙希を見かけ、彼女に声をかける。沙希は女優になる夢を抱いて上京し、服飾の大学に通っている学生だった。こうして2人の恋ははじまり、お金のない永田が沙希の部屋に転がり込む形で2人の生活がスタートする。沙希は自分の夢を重ねるかのように永田を応援し、永田も自分を理解し支えてくれる沙希を大切に思いながら、理想と現実と間を埋めるかのようにますます演劇にのめりこんでいく。
キャスト
山崎賢人/永田
出演作は『キングダム』や『ヲタクに恋は難しい』などなど。
ヒゲとロン毛で、完全に僕個人の好みで言いますと、普段の爽やかな時よりカッコいい気が。男目線で見ると、やっぱ綺麗すぎるより、ちょっとワイルドな方がカッコいいよね。
今作で演じているのは演劇に身を投じるも、なかなか目が出ない青年・永田。かなりツッコミどころが多いし、普段の山崎賢人が演じないような役柄ですが……。
松岡茉優/沙希
出演作は『万引き家族』『ひとよ』などなど。
最近よく目にする女優さんの一人。僕は初主演作の『勝手にふるえてろ』が大好きでして、松岡さんが演じたヨシカも好きだったりする。
今作で演じるのは永田を健気に支える沙希。クズっぷりを発揮する永田に対して、彼女はもう天使みたいな存在ですw
伊藤沙里/青山
出演作は『ステップ』『獣道』などなど。
いろんな映画に出ていますが、最近だとアニメの『映像研には手を出すな!』で主人公の声をやってたことが意外だったかな。ハスキーな感じがスゲェぴったりだったけども。
今作で演じるのは永田と同じ劇団にいた青山。序盤で劇団を抜けてしまいますが、再び永田たちと関わってきます。
その他キャスト
寛一郎、浅香航大、三浦誠己、井口理などなど。
評価
僭越ながら『劇場』の満足度を★10段階で表すと・・・・・・
7
★★★★★★★☆☆☆
ラストの演出に全部持っていかれた感
山崎賢人くんのクズ男っぷりがハンパねぇ!ここまでイメージとかけ離れた役を演じるってあまりないと思う。
僕も自称・クズ男なんで、彼の回想には頷ける場面もしばしば。まぁ脚本書けるわけでも、沙希ちゃんみたいな彼女もいないけどね!
そして一番気になっていた松岡茉優さんの演技ですが、やっぱり今作でも光っていて。少し前に公開された『蜜蜂と遠雷』ではイマイチ感じ取れなかったのですが、改めて素晴らしい女優だなと。
いつもは彼女の笑顔を見ると、ホワッとした可愛さにニヤケるんだけど、今作では笑顔が痛い。スゲェ痛い。
もし僕自身が誰かと付き合ったりしても、彼女にあんな笑顔させたくねーなと素直に思いましたよね。
そんな感じで役者面では言うところなしで、ストーリーでも正直二度目は観たくないけど、原作を読みたくなる映画でした。
僕は普段ほとんど本を読むこともないし、もっぱら映画ばっかりなんです。でも、これを見せつけられちゃうと読みたくなるよなぁ。
特に上にも書きましたけど、本ではラストがどのように演出されているのか気になりましてね。あれは映画独自のって解釈で良いのかな?
一度も行ったことがない劇団とかも興味がわいたし、大嫌いだった下北沢にもまた足を運びたくなる。そんな映画でした。
ここから先は『劇場』のネタバレを含みます!
まだご覧になっていない方はご注意を!!
感想(ネタバレ)
お揃いから始まる出会い
主人公の永田は初めての人と話すのが苦手なタイプで、知らない人とはほぼ無言になりがち。
それなのにヒロインの沙希との出会いはナンパじみたことだったんですよね。映画冒頭でいきなりナンパだったから、「意外と人見知りしない人なんだな~」とか思ったんだけど、どうやら沙希限定だったみたい。
何がそんなに永田をときめかせたのか。正直全然わからねぇ。
後々になって「沙希ちゃんは神様みたい」と語っていましたが、この時は話してもいませんからね。要するに一目惚れだったりしたのかなと。
いや、でも一目惚れして、すぐ声かけるってかなり勇気いることじゃね?僕なんて絶対できないよ。
映画を観ていくと、どうしても永田が沙希に声をかけたことに納得ができなくなる。だってプライド高くて、他人に認めてもらいたい人間だったはずじゃん?なのに、お金がない状態でナンパなんて、現実だったらほぼ100%失敗するよね。
あれだけ頑固だった永田が声をかけるって、何か一目惚れ以上の大きな理由がある気がするんです。まぁ、それが分からなかったから二人の関係に疑問を抱き続けたんだと思うんだけど。
これ原作読んでいたら分かるとか、そういうやつですか?
そんな感じで二人の共同生活は始まるものの、永田は典型的なヒモになり、働きもせず家賃も入れずに沙希の家に住み始めます。
この時点で僕が思ったことは「闇金ウシジマくんの債務者みたいじゃね?」と。働かず、彼女のヒモで、夢追いかけていて、指摘されるとキレる。カウカウファイナンスに絞り取られるタイプの人間だよねw
「今月の支払いまだなんですけど~!払わねぇなら彼女に頼むしかねぇな!」
「もうちょっと待ってください!舞台のお金が入ってくるんで……」
みたいなやり取りが目に浮かぶよ。最後は世界一周労働の旅に行かされるとかさ。「どう持ち直してくれるのかな~」とか思ってたら、頑なに現状維持を貫きたがるし。
それで可哀想なのは沙希ちゃんの方ですよ。永田にいくら辛く当たられても、「ごめんね。ごめんね」と謝り続ける。終いには「私が悪かったね」と……。
僕も辛い時に、一番身近な人に当たってしまった苦い思い出があるから、永田の気持ちは分かる。恐らくほとんどの人がそんな経験あるだろうから、二人の様子を見ると自分自身のことを客観的に観ているようで、ちょっと辛いと思う。
ただ単純にプライドの高い人間ってめんどくせぇなと。映画や小説だからいいけど、僕の周りにいたら確実に嫌なタイプだよね。
その分、いつまでも永田と仲良くしてる野原とか、結局なんだったんだろう?一番の親友?理解者?その割には出番少なくね?
永田に仕事を与えてくれる青山も、どうして頑なに気に掛けるのか、わからん。この2人なんかサポートキャラみたいな位置づけになっちゃって、物語に入ってこない感じがしました。
劇場
アマプラで観ているのか、映画館で観るのか、それとも”劇場”か。その垣根をぶっ壊すような演出が最後に用意されておりまして、度肝を抜かれました。
ラストでは永田と沙希が今後の夢について話すシーンがあって、それが最初は昔演じた台本を読むように。次第にアドリブが入っていって、最後にはその場所自体が”劇場”になっていくと。
よくよく考えれば、自分の作った舞台のキャラクターに元カノの名前を付けるとか、ちょっと引く。けれども「舞台にできないことはない」の言葉通り、舞台や脚本を通して沙希に言葉を伝える永田に、うるっと来ちゃうよね。
「あの後どうなったか」なんて考えること自体が野暮な気もしますが、こんな感じでストーリーがタイトルに回帰するって映画大好きなんです。
二人とも成長せずにあの時のままでいたら、たぶん楽しかったと思う。でも人間は年齢を重ねるし、成長もするしで、いつまでも同じ関係ではいられない。
最近は僕自身も年齢を感じる機会が増えまして。もう24ですからね。この前まで高校生で、不安なことはテストだけだったのに、今はもう”いい大人”ですよ。25になったらアラサーだし、次は30になって……とか考えると、ちょっと辛い。
僕は結婚する予定もないですし、いつまでも気持ち的には高校生・大学生のままでいたいですね。大きな変化は要らないから、現状維持を望みます。
Amazonプライムビデオで視聴
本作はAmazonプライムビデオで視聴することができます。
プライムには30日間の無料体験もあるので、初めての方なら無料で『劇場』が視聴可能です。
Amazonプライムビデオについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
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まとめ
数年前までは、ネット配信には基本的に反対な人間だったはずなんですけどね。
もちろん最初からNetflixオリジナルみたいなものは良いのですが、やっぱり新作は映画館で観たいじゃないですか。
でもコロナ禍の中で、いろいろ意識が変わり始めていますし、今後は今以上にネット配信の作品が増えるのではないかと。
そのために僕は今、自宅での映画鑑賞の環境改善にお金をつぎ込んでいますw
これが先行投資ってやつですか?
以上!!!
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