どーも、スルメ(@movie_surume)です。
なんとなーくタイトルがシンプル過ぎて良作という印象がなかった『フォードvsフェラーリ』。
いや、このタイトルで内容はわかるけどさ。もっと捻ろうぜ?と。
しかしTwitterを見ていると少し早く観た方が絶賛している評価をみかけまして。
何だか人の絶賛コメントを見ると自分まで引っ張られてしまうのが性な私としては、同日公開された『パラサイト』と同じくらい気になってしまうことにw
まぁやっぱりタイトルには不満が残りますけどね。
ってことでさっそくレビューに参ります。
※この記事はネタバレを含みます!
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フォードvsフェラーリ
あらすじ
ル・マンでの勝利を目指すフォード・モーター社から依頼を受けた、元レーサーのカーデザイナー、キャロル・シェルビーは、常勝チームのフェラーリ社に勝つため、フェラーリを超える新しい車の開発と優秀なドライバーの獲得を必要としていた。シェルビーは、破天荒なイギリス人レーサーのケン・マイルズに目をつけ、一部上層部からの反発を受けながらもマイルズをチームに引き入れる。限られた資金と時間の中、シェルビーとマイルズは力を合わせて数々の困難を乗り越えていくが……。
監督
メガホンを取ったのは『17歳のカルテ』のジェームズ・マンゴールド監督。
私としては彼の監督作である『アイデンティティー』が大好きでして。サスペンス映画なんで今回レビューする映画とはかなりテイストが違うんですけどね。
他にも『ウルヴァリン サムライ』や『ローガン』などのアメコミ映画を制作しており、幅広いジャンルで活躍しています。
キャスト
主演を務めたのは『オデッセイ』のマット・デイモンと『ダークナイト』のクリスチャン・ベール。
デイモンは昔から本当に歳取らないよね。元々童顔なんだろうけど、もう50だぜ!?『グッド・ウィル・ハンティング』の時からほとんど変わってないよな~。
クリスチャン・ベールについては言わずと知れた「体系から責めるタイプ」の演技をする方。デニーロ・アプローチといいたいけど、最近は『レイジングブル』のデニーロ以上に責めた身体づくりをしているような…。
健康面で心配してしまいたくなりますが、それだけ命懸けの演技をしているのでしょう。
評価
僭越ながら『フォードvsフェラーリ』の満足度を★10段階で表すと・・・・・・
★6
長いけど、ペースは速い!
エンディングに進みつれて、どんどん盛り上がりを見せていく構成。
しかしその分、前半部分のドラマパートに些か退屈さを感じてしまった。いや、伝記映画だからそのシーンが必要なことは分かってはいるのだけど。
中盤からは主人公二人の仲が深まっていき、ストーリーにもエンジンがかかり始めます。
救いだったのが非常にテンポよく物語が進んでいく点です。終わった後に2時間半となかなかの長尺映画であることに気が付いたのですが、観ている間は本当に一瞬の出来事で。
ストーリーも徐々にペースアップしていくのが伝わってきまして、スクリーンを見ているだけで頬に風を感じるような疾走感!
もちろんレースの映像もあるのだけれど、私の心にもエンジンがかかるかの如く気持ちを高めさせてくれるのが良いよね。
残念ながら私は車にまったく詳しくなく、自分の乗っている車種ですらド忘れするほどの興味のなさ。
運転もどちらかといえば嫌い。車の種類も基本なんでもいい。
けれどもクリスチャン・ベール演じるマイルズが顔に朝を滲ませながら、興奮したような表情をしたとき、無性に車を運転したくなったんですね。
車で映画館行ってるからさ。別にすぐ車乗れるんだけど、ハンドルを握りたくなる衝動に駆られるといいますか。
でも帰り道は渋滞してて「やっぱり運転は嫌いだ」と映画の余韻は長続きしませんでしたw
ここから先は『フォードvsフェラーリ』のネタバレを含みます!
まだご覧になっていない方はご注意を!!
感想(ネタバレ)
フォード対フェラーリではなく
最初に劇場でサラっと観ていた予告とタイトルから想像していた映画の内容を語らせてください!
まずデイモンとベールはライバル。デイモンがフェラーリ、ベールがフォードとそれぞれ別のチームに分けられ、ル・マンのレースで戦う……ってストーリーを予想していましたw
しかし蓋を開けてみると二人は徐々に気持ちが繋がってくる親友同士、敵はフェラーリ。完全にフォード視点から描かれたものだったのですね。
で、フェラーリ側のストーリーはほとんど語られず、主人公の2人もフェラーリと戦っているようには見えない。
というよりフェラーリと本気で戦っているのは上層部の人間であり、レーサーのマイルズとシェルビーの目線は別にある。そうなると自ずとフェラーリの存在感はスクリーン上から消えていきます。
ここで気になるのがやっぱりタイトルなのよ。フェラーリ……まぁ一応戦ってはいますけども。この2社の戦いがメインではないからなぁ。アメリカらしく、最後はアメリカ企業が勝つっていうストーリーなのがタイトルにも表れていますけど。
この映画はシェルビーとマイルズ、二人の天才が大企業の中でどう生きて、自分の力を発揮していくのかを描いた作品です。
シェルビーは元レーサーですが心臓の病で引退。マイルズは車の販売店をしていますが、店を差し押さえされ後がなくなる。二人とも天才レーサーであるにも関わらず、問題を抱えたキャラクターです。
特にマイルズは自制できない部分があって、人からは扱いにくいと称されています。しかしシェルビーにはその腕を認められ、一緒にル・マンを制する車を作ることに。
「フォードvsフェラーリ」というよりは二人の男に焦点を当てた人間ドラマですね。もちろんレースシーンも迫力満点で見応えはありますが、私としては二人のバディムービー的部分に注目したい。
次の項目で語りますがクリスチャン・ベールがやっぱり最高の演技を見せていて。マット・デイモンも好きでしたけどね。
クリスチャン・ベール
私が最後にクリスチャン・ベールを観たのは『バイス』の時。
その映画では副大統領だったディック・チェイニーを演じているのですが、禿げあがった頭にでっぷりとした腹。とてもブルース・ウェインを演じた人には見えないよ。
そういえば『アメリカン・ハッスル』でも肥満体型を演じていました。体重を増減させてまで演技に挑むのは本当に尊敬します。
で、今回のマイルズ役では『バイス』の頃よりもかなり体重を落とし、頬も少しこけている姿で登場。『マシニスト』ほど病的な痩せ方ではなく、健康的な痩せ体型の男性を演じています。
やはり体型は演技にも出るのか、車内にいるときの表情が『バイス』とはまるで違う。あれはずる賢いそうな雰囲気を出していたけども、マイルズは常に道の先に視線を置いている男でした。
一人の人間がこうもキャラクターを演じ分けられるものかと。昔はデニーロがその手の俳優の代表格でしたが、今はクリスチャン・ベールですかね。
今のデニーロは何してもデニーロに見えちゃうからな~。私が好きすぎるだけなんでしょうけど。
あとは去年『ジョーカー』で主演したホアキン・フェニックスも作品によってイメージがまったく異なる俳優かもしれません。
他には……誰かいたかな。マット・デイモンもジョニー・デップもデカプリオも、演技は上手いのですが結構俳優の素を見てしまう部分があったりですね。
その点でいうと今回もクリスチャン・ベールの目立ち方が凄かったって話に行きついちゃいます。
ベストシーン
ル・マンのラストシーンで
前半で息子と歌った歌を口ずさみながら、車のスピードを徐々に落としていくシーン
でございました!
マイルズだったらフォードに何をいわれようが、絶対に同時ゴールなんてしなかっただろうに、あの満足げな笑顔ですよ。
それこそ序盤はシェルビーにおちょくられ、スパナを投げつけていたマイルズ。彼なら二度とレースできなくなっても単独ゴール決めそうなんですけどねw
しかし新記録を何度も打ち上げ、フェラーリを倒したことで満足したのか、ドラマチックな幕開けを用意してくれます。
これには息子も驚いていました。ちょっと複雑そうな表情を浮かべた後しっかり喜んでいたんで、息子が喜ぶなら結末はどうあれ、これで良かったのかなと。
クリスチャン・ベールのあの笑顔と隣に並んだチームメンバーに軽く頷く時の演技に拍手!
以上!!!
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