デイミアン・チャゼル監督。まだ30代の若手監督ながら、映画界に残した功績はもう計り知れません!
『セッション』と『ラ・ラ・ランド』、この二つを観るだけで彼の天才っぷりを理解できることでしょう。特に『ラ・ラ・ランド』は私の2017年ベスト映画であり、今でも定期的に観ている作品の一つでもあります。
そんな今最も注目されている監督、デイミアン・チャゼルの最新作『ファースト・マン』はこれまでの作品とは打って変わって、まさかの伝記もの!
人類初の月面着陸を成功させた宇宙飛行士たちの物語です!
ミュージカルではないけれど、もう名作の予感しかしない…!
というわけで早速鑑賞してきました!
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あらすじ
ジェームズ・R・ハンセンが記したアームストロングの伝記「ファーストマン」を原作に、ゴズリングが扮するアームストロングの視点を通して、人類初の月面着陸という難業に取り組む乗組員やNASA職員たちの奮闘、そして人命を犠牲にしてまで行う月面着陸計画の意義に葛藤しながらも、不退転の決意でプロジェクトに挑むアームストロング自身の姿が描かれる。(映画.com)
感想
[aside type=”warning”]注意!!ここから先は『ファースト・マン』のネタバレが含まれています!
気にされる方はご注意ください![/aside]
デイミアン・チャゼル味は…。
本作の脚本はデイミアン・チャゼル本人が手掛けているのではなく、『ペンタゴン・ペーパーズ』のジョシュ・シンガーが書いているんですよね。
実は他人の脚本を監督するのはこれが初めてだったりして、「ひょっとしたら…」っていうのはあったんですよ。マイナスな意味でね。
まず最初に私の本作に対する感想を簡潔に書いてしまうと、
『ラ・ラ・ランド』や『セッション』には遠く及ばないし、宇宙空間も含めたどのシーンもほとんど印象に残りませんでした。
ただ「ふーん。私の生まれる遥か昔にそんなことがあったのね。」って感じで。
「三作目、他の人の脚本だしミュージカルじゃないけど最高傑作に仕上げましたドヤァ…」みたいな作品を期待しすぎていた私のせいでもあるんですが…。
なんとも凡!よくある平凡な伝記映画になってしまいました。
酔う!なんといっても酔う!
シーン別に観ると大して印象に残らない作品ではありましたが、一つ私の心に刻まれたのが
この映画は酔う。めちゃ酔う。
もうね、この歳にしてコーヒーカップとか全然だめで。回っている映像を観るだけで気持ち悪くなるんです。
確かに序盤の宇宙訓練から嫌な予感はしてました。あの狭い閉鎖空間で「早く高度を下げろ!大気圏に跳ね返されるぞ!」というあの場面から…。
そのあとは1900年代初頭の遊園地のアトラクションを思わせるグルグル回る訓練装置に加え、本番の宇宙でもひたすらに回り続ける。
お。おえ…。この映画もうダメだわ…。
しかもブンブン手ブレさせて撮るから余計に酔う!もう悪意あるだろってくらいの手ブレだよコレ。
人によっては「臨場感ある映像でした!」という感想になるのも理解できますが、私には「とにかく酔う映画でした!」としかなりません。
音の使い方
唯一デイミアン・チャゼルらしさを感じられたのはここ。
ロケットの爆音、警報音の中で宇宙空間に飛び出した時の静けさ。月面着陸時も静けさを前面に押し出したシーンがあったし、音の強弱の使い方が抜群に上手い。
静けさの中に漂うかのように発せられた「私にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な躍進だ」の言葉。
う~ん。美しい!
途中、クラシックバレエを思わせる曲を使った宇宙空間のシーンは『2001年宇宙の旅』を意識したのかな?
曲は良いんだけど使うタイミングがいまいち過ぎて、シラケてしまいますねw
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まとめ
本作の満足度を★10段階で表すと・・・
★5
『ラ・ラ・ランド』を観て次回作に期待してしまうのは当たり前。『ファースト・マン』は正反対とも言える作品ですから私のように満足できない人もいるでしょう。
でも決して悪い映画ではありません。ハードルを上げすぎてしまっただけ。
ライアン・ゴズリングもクレア・フォイも、その他キャストたちの演技も申し分ない。残念な点もありましたが、一つの伝記映画としては楽しめました。
次の監督作が公開されるのはかなり先になりそうな気もしますが、再び傑作を生み出してくれることを期待しています!
以上!!
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『ラ・ラ・ランド』も『セッション』も名作ですので、ぜひ!