Netflix『フィアー・ストリート Part2:1978』感想 スプラッター映画に見せかけて・・・

どーも、スルメです。

『フィアー・ストリート』1作目の配信から、早1週間。

前作はNetflix製のホラーとしてもかなり楽しい作品でして。僕もジュブナイル要素たっぷりのホラーが大好きなんで、ストライクゾーンにガッツリ入ってくるストーリーでございました。

 

今回描かれる時代は前作から16年さかのぼり、1978年。劇中ではナイトウィングなる殺人事件が起きた年ですね。

現実世界の日本では『スターウォーズ』、『未知との遭遇』の初公開が行われ、映画が盛り上がった年でもあります。僕はもちろん生まれていませんが。

過去のストーリーになっているものの、前作『1994』を観ていないと分からない部分もあるので、ぜひ前作を鑑賞してからご覧ください!

 

 

※この記事は一部のネタバレを含みます

フィアー・ストリート Part2

あらすじ

呪われた街、シェイディサイドのナイトウィング・キャンプ場。そこに集まった若者たちを殺人鬼が襲い、楽しいはずの夏のキャンプは恐怖のサバイバルと化す。

Netflix

キャスト

前作から代わり、主演を務めたのは『ストレンジャーシングス』のマックス役でおなじみのセイディー・シンク

子役ってイメージのある女優でしたが、もう19歳なんですね。時が経つのは本当に早いもので……。

『ストレンジャーシングス』以外では、Netflixホラーの『ELI イーライ』なんかに出演しておりましたね。

【関連記事】Netflix映画『ELI/イーライ』ネタバレ感想 このラストはどうなのよ?

Netflixでしか見ない顔なんで、ほかにどんな作品に出ているのかは不明です。

フィアー・ストリートPart2の評価

僭越ながら今作の満足度を★10段階であらわすと……

 

★6

 

あれ?このシリーズ当たりなんじゃ……

前作は『スクリーム』っぽいホラーだなぁ…と思ったのですが、今作は『13日の金曜日』を思わせるスプラッター作品の匂いがしました。

あと、70年代を代表するホラー『エクソシスト』とか。今作では悪魔よりも魔女ですけど。

時代にあわせて当時のホラー映画を踏襲しているんですかね?だとすると次は1666年だから……?

ただ、今作にはティーンエイジャーたちが協力して……っていうジュブナイルな部分はあまり感じられず。

一応、ティーンエイジャーが主人公なんですが、人間ドラマの部分では前作に劣るかなと。LGBTなどの要素もなく、どちらかといえば姉妹にフォーカスされていましたかね。

個人的には前作の方が好みですが、ドラッグやセックス、マスクの殺人鬼など、往年のスプラッターorスラッシャー映画を感じられる作風なんで、好きな人にはガッツリ刺さる映画かなと。

 

でも、この映画って単純に「続編」と括っていいのだろうか?

むしろ「ドラマを3本の映画に分割しました」って方がしっくりくる。ほぼ同時に撮影しているだろうし、単純な「続編」でないことは確か。

そう思うと、3本のシリーズではなく『フィアー・ストリート』というひとつの作品群として評価するのが適切なのかなと。

まぁ、それぞれ作風がガラッと変わりそうだし、キャストも異なるんで、なんとも言えないところ。

 

ここから先は映画のネタバレを含みます。

まだご覧になっていない方はご注意ください。

フィアー・ストリートPart2の感想

キャンプ場ってことは……

今回の舞台はナイトウィングキャンプ場。前作と同様、この場所は魔女によって呪われており、過去には殺人事件も起きております。そんな物騒なキャンプ場には幾人もの子どもたちが、楽しい休暇を過ごしておりました。

はい、スプラッター映画定番のパターンですね。キャンプ場、もしくは「なんとかレイク」とかってところに遊びに来た学生たちが、殺人鬼に遭遇するという。もちろん、前作以上にセックスシーンが豊富にありまして、子どもたちしかない閉鎖的な空気感も往年のスプラッター映画を思わせます。

主人公のジギーは周囲から「魔女」と罵られ、いじめられている女の子。姉のシンディとも仲が悪く、キャンプに来ていても孤立しています。そんな中、いじめっこたちに復讐しようと計画を立てるのですが、キャンプ場にはいじめよりも恐ろしい悪が迫っていました。

一方、姉のシンディは恋人のトミーらとともに、魔女の小屋を探検していたところ、部屋の壁に「トミー」の名前が書かれているのを発見。それ以来、トミーの様子がおかしくなり……。

 

ここまでが序盤の展開。劇中で登場する「魔女の小屋」は、前作でもちらっと登場していましたね。おそらくここに名前が刻まれてしまうと、殺人鬼になってしまうのだと思います。そう考えると、前作に登場したサムは完全に名前が刻まれていたので、ここから救う方法はあるのかどうか……。

ホラー映画としては前作よりも怖さが半減。正直『13日の金曜日』『ハロウィン』も、怖いと感じたことはほぼないんで、スプラッター映画としてみれば、これくらいの怖さがちょうどいいのかも。

今作で描かれるのは、『フィアー・ストリートPart1』にて登場した、斧を持った殺人鬼。彼の正体はナイトウィングに訪れていた学生のひとりで、魔女の呪いによって殺人鬼となった男です。たぶんモデルは『13日の金曜日 Part2』のジェイソンかな。

攻撃手段が斧しかなく、殺し方もワンパターンなんでジェイソンに比べると、インパクトが弱い殺人鬼ではある。一般人にも平気で止められるんで、ジェイソンほどの絶望感も感じない。

ということで、ホラーとしての部分は前作と比べてもイマイチ。けれども、『フィアー・ストリート』という大きな物語のストーリーを大きく進めた作品でした。

大きな物語の2作品目として

前作で謎を残したまま終わったグッド保安官が、若い姿で登場。呪いから唯一生き残った、C・バーマンなる人物の過去と、なぜ彼女だけが生き残ることができたのかを描いております。前作の伏線を過去で回収するパターンですね。

今作で明らかになったのは、魔女の手の場所。劇中に登場する魔女サラ・フィアーは、殺される直前に手を切り落としており、死体とは別の場所に埋められていました。前作では死体の場所が明らかになったので、全身の遺骨が揃ったことになります。

前作のラスト、ディーナの恋人サラが殺人鬼に変貌してしまい、救うことができなくなっています。しかし全身の骨が揃えば、呪いを終わらせられる可能性が出てきました。今作は過去のストーリーを描いていながらも、きっちり前作の続編だったんですね。

僕としては「骨集めるだけで呪いが解けるとか、そんな少年漫画のような展開なの?」と思うわけですが、続く『Part3』の予告を観ると一筋縄ではいかないようで……。

 

日本では魔女っていうと『おジャ魔女どれみ』とか、『魔法少女まどか☆マギカ』みたいに、キュートなイメージ(後者は若干違うけど)がありますけれども、アメリカでは『白雪姫』に登場する魔女のイメージなんですよね。

つまり、人を呪ったりする恐ろしい存在で、セイラムとか今でも魔女のイメージが付きまとっている街もあったりします。

今作に登場する魔女、サラ・フィアーも恐ろしい魔女ではあるんですが、このシリーズの展開的に「街の住民に迫害されていた」とか、同情を誘うバックグラウンドが追加されそうですよね。手を切り落としたり、魔女マークの洞窟を掘ったりしている時点で、なかなか異常な存在ではありますけれども。

僕としては劇中で「魔女」と呼ばれていたジギーや、恋人と別れて傷心していたディーナの境遇と、サラの境遇が被るように作られていたら綺麗だなと。サラは恋人にも、姉にも裏切られ、ジギーやディーナとは異なる道を辿っていき、すべてを恨みながら死んでいったとか。

次回作の舞台となる1666年には目玉をくりぬく殺人事件があったようなので、その事件との関連性も気になるところ。

 

【続編のレビューはこちら】

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以上!!!


 

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