『ワイルド・スピード ジェットブレイク』感想 このシリーズはなにが起きても驚かない

 

ショウに殺されたハンが復活するんですって!

 

映画公開まで秘密にしていて、本編で超サプライズ!って感じなら驚いたかもですが、予告編の段階から顔見せしているし、「あ、また復活するのね」と。

正直、このシリーズではレティが復活してきた時点で、もう不可能はないのかな。

このままなら、次の映画でジゼルが復活してもおかしくなくね?

 

えー、『ワイルド・スピード ジェットブレイク』のお話なんですが、このシリーズって4作目くらいが一番面白かった。スピンオフもありなら、『スーパーコンボ』が一番好きだけども。

それ以降は似たようなストーリーと言いますか、引退したドムを誰かが任務に誘って、ファミリー集結して、無事乾杯して終わり!ってパターンが多いような気がする。

まぁ新作が公開されるたびに、しっかり映画館に足を運んでいるんで、それなりに好きなシリーズではあるんだけど。

ワイルドスピード ジェットブレイク

レティや息子と平凡に暮らしていたドムの前に、ファミリーのメンバーであるローマンたちが現れる。ふたたびミッションに参加したドムは、かつて生き別れた弟のジェイコブと再会しする。

ジェイコブとドムの間には、父親の死をめぐる確執があり、実の兄弟であるにも関わらず敵対することに。

さらには、とある装置をめぐって、世界の命運を分ける戦いに発展していくのだった。

評価

僭越ながら、今作の満足度を★10段階であらわすと……

 

★5

 

今の時代にふさわしい痛快なアクション映画!

「映画は考えるのではなく、感じるものである」

ちょっと前に観た映画の中で、とあるキャラクターがそんなことを言っていました。

僕としては「考える」ことも時には重要だと思っているけれども、この映画に関しては完全に「感じる」ものでしょう!

「ハン絶対死んでたよね?」「その展開は無理あるんじゃないの?」

考えちゃダメだ!感じるんだ!!

 

……とは言ってみたものの、ここまで何でもあり、ルール無用だと、もはや誰も死ぬ気がしねぇ。

全年齢対象の映画だし、あと2作で完結するようですが、このままだとファミリーのメンバーが減ることはおろか、ジゼルの復活によって増えるんじゃないかとすら思っちゃう。

さらにはドウェイン・ジョンソンと他キャストの確執とか、いろいろなことが頭に浮かんでしまって、なんか素直に楽しめなくなってるな。

やっぱり映画は「考えるのではなく、感じる」ほうが良いのかもしれない。

ファミリーの中ではホブスが一番好きだったし、不在のまま何も触れられることなくミッションスタート!はちょっと寂しい。

 

ここから先は一部ネタバレを含みます

感想

ハンの復活について

ハンが最初に死亡したのは、『ワイルド・スピードX3』。チェイス中に事故って亡くなりました。

その時の僕はシリーズを順番に観ていたんで、ハンがシリーズにとっての重要キャラだとは気づかず。ただ主人公の師匠で、亡くなることで主人公を成長させるってだけのキャラだと。

で、ストーリーはここで過去に戻ります。続く4作目ではハンが少しだけ登場。5作目で正式にファミリーのメンバーとなり、ジゼルともいい関係になったところで、6作目でふたたび時系列がX3まで進み死亡シーンに繋がります。

この時に実は犯人がジェイソン・ステイサム演じるデッカード・ショウだったことが判明。殺しのスペシャリストの手で葬られたなら、これはもう死んだでしょと思いきや……。

 

はい、復活します。

4作目の再登場は過去編になっているんで、「復活」ではないけれども、初見時は時系列などを知らなかった僕にとっては実質2回目の復活。ハンを活躍させるために過去に時系列を持って行ったのに、「結局復活するんかい!」って感じでw

僕は結構ハン好きだったし嬉しさもあるわけですが、「いやー、それは……」という複雑な気持ちです。

「実は生きていた」設定に関しては、今作にしてはかなりの長セリフで説明されてました。要はミスター・ノーバディと東京で接触していて、彼の手伝いをしていたあと、死を偽装したって感じです。

この「手伝い」っていうのが今回のミッションにも繋がってくるので、それなりに上手く理由がつけられたのかなと。

たしかにハンの復活も違和感があるんですが、それよりもハンを殺したショウとドミニクが割と仲よくしてたのが衝撃だったよね。「仲間殺されておいて、それでいいの?」って。

「感じろ!」なアクション

今作のアクションも相変わらずぶっ飛んでますw

まず、磁力を駆使したカーチェイスシーン。前作では鉄球が印象的でしたが、今回のMVP武器は磁力に決まり!超強力な磁石で、敵の持っている銃はおろか、車両をも引き寄せてしまいます。

終盤のチェイスシーンで敵の大型車を浮かせたり、引き寄せてから弾いたり、結構面白い使われ方をしていました。

それと、X3の3人組によるジェットエンジンを使った、明らかに失敗しそうな宇宙船(宇宙車)ね。邦題「ジェットブレイク」はおそらく、このシーンから来ているのでしょう!

ドムは「宇宙に行けばいい」とか言ったわりに、一番危険であろう宇宙行きはローマンとテズに任せるという、ちょっと疑問の沸く采配。

たぶんジェイコブと戦うよりも、あんな実験車両みたいなもので宇宙に行く方がよっぽど危険だと思うのよ。一歩間違えれば死だしね。そう考えると一番危険なところは、リーダーがやってほしかったが……。

そうなるとジェイコブvsテズ&ローマンという、ワケわからん戦いが生まれるんですが。

 

改めて思うのは、今作のほとんどが「感じろ」アクションなこと。

もちろん、アクション映画である以上、『ジョン・ウィック』も『バッドボーイズ』も感じたまま楽しむのが正解だとは理解しております。

ただ、魔法もなくSFもなく、わりと現実的な世界観だし、なによりシリーズ序盤とはだいぶ雰囲気が違うのよね。

シリーズ最初の方はストリートレースがメインで、今みたいな「ありえねー!!」を楽しむ映画じゃなかった。だからこそ今とのギャップを感じじゃって、余計に何でもアリな部分が気になるのかも。

ジゼルよりもホブスの復活が絶望的

ファミリーの中で亡くなったメンバーといえば、ガル・ガドットが演じたジゼル。ハンの恋人でもあったし、ハンが復活したこのタイミングで「実は生きていた」を使ってもいいんじゃない?

ただ、『ワイルド・スピード』シリーズに残された作品はあと2本。しかも、来年すぐに撮影開始らしいんで、大人の事情的な部分で本格参戦するのは難しいか……。

そして、ドムと並んでシリーズをけん引していたドウェイン・ジョンソン演じるホブスに関しては、ジゼル以上に絶望的。

そもそもドウェイン・ジョンソンは、ドム役のヴィン・ディーゼルと確執があったりして、スピンオフ作品のみの出演になるのだとか。せめて最後の最期で飛び入り参加してくれれば、嬉しいんだけど、それすら厳しそうな状況。

ホブスとショウにはスピンオフの道がありますし、ホブスメインの映画が観られるのは嬉しくもありますが。

 

ただ、今作のポストクレジットであったようにジェイソン・ステイサム演じるショウは、また参戦する可能性が高そうだね。

ハンとはどんな会話を交わすのだろう?また敵に戻ったりはしないよね?

 

以上!!!


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