
というわけで、『ジュラシックワールド 新たなる支配者』の感想です。
僕がこのシリーズを鑑賞したのは、おそらく幼稚園くらいのとき。なんか知らんけど、恐竜好きだったんですよね。
で、中学生くらいにシリーズを再鑑賞して、『ジュラシックワールド』はリアルタイムで観て、今に至ると。
問題は、このシリーズへの熱中度のピークが幼稚園だったこと。
今はもう、邦題の「新たなる支配者」の方に意識がいく。
このシリーズに漢字が似合わないと思ってるの僕だけ? 2作目は『ロストワールド』だったのに。
以下、ネタバレありの感想になります。
ジュラシックワールド 新たなる支配者
評価
ストーリー | ★★☆☆☆ 2/5 |
キャスト | ★★★☆☆ 4/5 |
演出 | ★★★☆☆ 3/5 |
映像 | ★★☆☆☆ 3/5 |
総合評価 ★ 4/10
「さ、最後がこれでいいんか?」
“シリーズ完結編”としては、『X-メン ダークフェニックス』以来のがっかりさでした。
僕は前作の時点で「あれ?」って感じだったんですが、『パーク』のキャラも出るし、シリーズ集大成だしで、さすがにしっかり終わらせてくれると思ってたよ。
よくよく考えたら、好きな作品は『ジュラシックパーク』と『ワールド』それぞれ1作目だけだったわ。
※以下、『ジュラシックワールド 新たなる支配者』に関するネタバレが含まれます
ネタバレ感想
恐竜バトル
本作の舞台となるのは、復活した恐竜たちが島の外に逃げ出し、人間社会に浸透してしまった世界。現代の世界と、失われた世界の合流が果たされたわけです。
そんな中、オーウェン(クリス・プラット)とクレア(ブライス・ダラス・ハワード)は、クローン人間であるメイジー子育てに苦労していました。しかし、メイジーと、ブルーの子供・ベータを狙った男たちの襲撃に遭い、メイジーは攫われてしまいます。
一方、「ジュラシックパーク」と関わりの深い古植物学者のエリー・サトラー(ローラ・ダーン)が、巨大化したイナゴの調査に乗り出します。
調査の結果、このイナゴは大企業・バイオシン社に遺伝子操作された個体だと判明。かつての仲間であるアラン・グラント(サム・ニール)を頼り、ふたりはバイオシン社に忍び込み、証拠となるデータを探そうとするのですが……
この映画、まさかの虫映画でした。
いや、「虫映画」と断定してしまうと語弊があるけれど、恐竜よりは虫の方が印象に残る映画であることは間違いねぇ。
シリーズの集大成なのに(だからこそか?)、恐竜よりイナゴを現実的な恐怖として描いているので、ゾッとすることもあるし、画的に吐き気がする。
虫好きの人がいたら申し訳ないけど、僕はとんでもなく虫が嫌いで。だから巨大化したイナゴは、どうしても詳しく見ちゃうから、「勘弁してくれよ。詳しく見せないでくれよ」と思いながら鑑賞しておりました。
巨大化したイナゴを、巨大なスクリーンで、高画質で詳しく細部まで観る。
これなんて名前の地獄よ?
詳しく見たいのは恐竜です。もっと肌の質感とか、どうやって羽毛が生えているのかとか、観察したいのに、あいつら動きが早いから。
そしてシリーズあるあるだけど、口を大きく開けて、カメラに向かって吠えるショットが多すぎ。見たいのは口の中じゃあないんだ。肌と足と爪なんだよ。
アッセンブル!
本作も最近流行りのアッセンブル映画といえるでしょう。
シリーズ初期のキャラクターたちが年齢を重ねた姿で登場し、現在のキャラクターたちと合流(アッセンブル!)する流れ。
映画の終盤では、『ジュラシックパーク』のアラン・グラント、マルコム、エリーと、『ジュラシックワールド』のオーウェン、クレアたちが合流。恐竜に対する価値観がアップデートされたオーウェンたちとの絶妙な掛け合いをしつつ、ちょっとシリーズオマージュも交えながら、恐竜たちと戦っていくと。
「ファンにとっては至福の時……か?」
完全にファン向けではありますが、ジュラシックパークのテーマ曲とともに、新旧キャストが集うと感慨深いものがあります。
MVPはローラ・ダーン演じるエリーだと思うんだけど、グラントとの関係性がぎくしゃくしすぎて。ふたりの恋の炎を再燃させようとしたのは理解できますが、ちょっと軋んでしまっているよね。
そんな中でも、マルコム博士だけは我を貫いていて、さすがジェフ・ゴールドブラムだなと。オーウェンから「ランボー」と言われちゃうくらい、ワイルドですが、この人は数学者ですからね(笑)
キャストの貫禄もあって、どうしても「パーク」側のキャラクターたちが目立っちゃうのですが、前半はオーウェンが「グレイディ、オーウェン・グレイディ」なアクションを見せてくれて楽しかったです。
恐竜たちについて
恐竜たちのシーンについて少し。
1番好きなのは、オーウェンとケイラが対峙した羽の生えたアイツ。氷の下に潜り込んだとき、不覚にも血の気が引きました。
水中であんな素早い恐竜と戦うと思うと、生きた心地がしない。
ほかにも安定のティラノサウルスとか、最恐の肉食獣らしいギガノトサウルスとか、シュールなくらい巨大なケツァルコアトルスとか、『ジュラシックワールド』シリーズらしい恐竜たちの活躍がこれでもかと詰め込まれていて、恐竜好きの人なら楽しめるはず。
正直、恐竜のアクションが楽しめれば、アッセンブルとかクローンとか、二の次でいい。そう考えれば、シリーズとしての体裁は保てていたのではないでしょうか。
最後に
「パーク」の次を「ワールド」したのは、ちょっと問題かと。
第7作目があったとしたら、次はもう『ジュラシック・スペース』しかねぇじゃん!
「ワールド(世界)」から小さくなったら続編としてパワーが小さく感じるし、「スペース(宇宙)」になったらもう恐竜じゃなくても。
次が公開されるまでに、「ジュラシック〇〇」考えておきますわ。
以上。