どーも、スルメです。
今回は『ドクター・デスの遺産』の感想なんかを書いていきたいと思います!
まずですね。
ドクター・デスって名前ダサすぎね?
ってところから始めよう!あれだよね。SAOで「俺の名は…デス・ガン!!!」とか言ってきたときと同じ匂いを感じるよね。別にディスってるわけじゃないんですが。
本作は実在したアメリカの殺人鬼ジャック・ケヴォーキアンがモデルとなっており、彼の異名が「ドクター・デス」だったようです。闇が深い事件なんで、気になる方はご自身でお調べください。
そんな感じで、感想と評価に参ります!
ドクター・デスの遺産
監督 | 深川栄洋 |
脚本 | 川﨑いづみ |
出演者 | 綾野剛、北川景子、石黒賢、前野智昭 他 |
製作国 | 日本 |
上映時間 | 2時間1分 |
『ドクター・デスの遺産』の評価
僭越ながら、本作の満足度を★10段階であらわすと・・・
★4
残念だったポイントとしては
- シークレットキャストを隠す気がない
- 「尊厳死」の問題が中途半端
- 犯人逮捕の瞬間ですら盛り上がらない
などなど、こんな感じ。
あと綾野剛くんが怖い。『日本で一番悪い奴ら』を観たときも思ったけど、情緒不安定すぎて怖い。
年末とかにテレビで放映されるスペシャルドラマを観ている気分でした。
『ドクター・デスの遺産』の感想(若干ネタバレ)
刑事の犬養と高千穂のコンビは、子どもの通報を受けて現場にやってきます。場所は火葬場であり、少年いわく「お父さんは、やってきたお医者さんに殺された」と。しかし、お母さんは「病気で死んだのよ!」の一点張り。
違和感を持った犬養は火葬直前の遺体を署に持ちかえり、司法解剖にかけることに。すると、病気が原因で亡くなったのではなく、医師による安楽死だったと判明します。
犯人はネット上で安楽死を請け負っている「ドクター・デス」。犬養コンビは被害者遺族に事情聴取をおこないますが、全員がドクター・デスをかばって犯人の足取りがつかめません。
それもそのはず、被害者たちは自らの医師でドクター・デスに殺されたのでした。彼らは末期の患者であり、生きていても苦しいだけ。「現代医療によって無理やり生かされている」状態で、残された家族も安楽死に同意していました。
この事件の被害者はどこにいるのか…。ドクター・デスは被害者の頼みを受け、殺しただけであり、無理やり殺害したわけではありません。むしろ被害者からも遺族からも感謝すらされています。
でも、そこは犬養!「お前など薄汚いただの殺人鬼だ!」と罵り、ドクター・デスを探していくのでした。
と、序盤の展開はこんな感じ。実は原作はシリーズになっていまして、本作は第4作目です。映画のオープニング(これもなかなかダサい)で、「ハーメルンの笛吹き男」や「切り裂きジャック」の映像が意味ありげに登場しましたが、これは原作が基になっています。
僕は最初「これ、ドラマの劇場版だったか?」と思ったんですよ。綾野剛演じる犬養と、北川景子演じる高千穂の関係があまりにも完成されていたから。「ふたりの間になにがあったの?」「どういう関係なの?」と考えている間に、観客は完全においてけぼり。仕事の時は高千穂は犬養に敬語なのですが、プライベートではため口みたいだし…。同期なのか先輩なのかわからないんですよね。
しかもこのふたり、「名コンビ!」みたいに演出されているわりには、そこまで連携とれていなさそう。それなのに家族ぐるみで仲良かったりとか、マジでわからんな。
キャラクター面でもうひとつ。宣伝の時点ではシークレットキャストとして扱われたドクター・デスですが、開始15分くらいで正体がわかりますw 顔は出ないけど、声が特徴的過ぎて8割の人は気がつくんじゃないかな。
こういうのってさ、最後まで犯人がわからなくて、似顔絵もピンと来なくて、最後の最後で犯人が登場して、「おぉ!!こいつだったのか!」ってなるもんじゃないの?そもそも当初はシークレットキャストなんてやるつもりじゃなかったんじゃ…。
隠すつもりはなかったけど、広告的にシークレットにしたほうが売れそうだから…とか、そんな理由のように思える。制作者を尊重して誰がシークレットかは書きませんけども!なかなかひどかったぜ…。
で、大事な事件の話に進ませていただくと、本作は2時間の映画では描き切れないほどデッカイテーマを扱ってるんですね。どこかの国では「安楽死」が合法になったニュースとか見ますが、尊厳死って難しい問題でして。自分で希望してても、本当に第三者の介入はないのかとか、分からないじゃないですか。下手したら殺人が合法になる恐れもあるわけで。
この記事でも書ききれないんで省きますけども、映画のストーリー的にもっと深い話かと勝手に思ってましたw
安楽死は確かに殺人だけども、被害者は喜んでいるし、苦しませてもいない。家族も辛い気持ちから解放される。でも、犬養は刑事なわけだから、病気の娘もいるけど、その尊厳死との葛藤にごにゃごにゃごにゃ…。
そんな感じの映画かと思っていたら、犬養は「お前はクソにたかるハエだ!」とのっけから罵倒。ドクター・デスも「死はふつくしい…!」って感じであきらかなサイコパス。これじゃ単に善と悪の戦いじゃない。シンプルすぎるだろ!
もっとこう…、たしかに犯人の言い分も納得できる…みたいな、犬養も正義とモラルの間で揺れ動くとか、そういう内面的な部分が描かれる事件なのかなと。まぁシークレットキャストPRして、フーダニットを煽ってる時点でなんとなく、「こうなってしまうのかな…」と思ってましたけどもね。
犯人役のキャストは結構好きな人だったんで、その点は楽しめました。七変化!って感じで楽しかったです。はい。
まとめ
しっかり原作を1から確認しておくべきだったかもしれないね。
でも、犬養と高千穂の関係はもう少し丁寧に描いてほしかったな。綾野剛も北川景子もかっこよくて、意外と足遅かったりするのとか、好きだったけど。
尊厳死に関しては僕もいろいろ思うところがありまして、いつかしっかり語りたいなと。ブログでやるかはわからんけど。
以上!!!
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