映画とは関係ないんですが、新宿のルミネエストに「7&8 Dinner」ってレストラン街があるんですね。
これってどっからどう見ても「7&8 ディナー」じゃないですか?
でも日本語での読み方は「シチハチ ダイナー」なんですよ!
ディナーはDinnerで、ダイナーはDiner。
意味も全然違うし、スペルも違うのに間違えてるんですかね。わざとやってるなら良いんだけど、ただのスペルミス説が濃厚です…。
以上、くだらない話でした(笑)
で、今回レビューする映画は『Diner ダイナー』。
先々週くらいに観た『ザ・ファブル』と同じようなニオイがするんだよなぁ~。
こっちの方がバイオレンスそうですが、R指定じゃないんですよね。
てっきり公開前までR指定でどちゃどちゃの映画かと思ってましたわ。想像以上にシュールさが際立っております(笑)
『Diner ダイナー』
あらすじ
日給30万円の怪しいアルバイトに手を出したばかりに闇の組織に身売りされてしまった少女オオバカナコは、ボンベロに買われウェイトレスとして働くことに。
ボンベロが「王」として君臨するダイナーには、全身傷だらけの孤高の殺し屋スキンや、子どものような姿をしたサイコキラーのキッド、不気味なスペイン語を操る筋肉自慢の荒くれ者のブロら、ひと癖もふた癖もある殺し屋たちが次々とやって来て……。
映画.comより引用
監督
監督は『さくらん』、『ヘルタースケルター』の蜷川実花。
彼女の作品っていつも赤が印象に残るんですよね。上記2作も『Diner ダイナー』もイメージとして残っている色は赤だし…。
写真家としても活躍しているから、印象付ける色彩も考えられているのでしょうか?
その他の活動としてはAKB48の『ヘビーローテーション』のミュージックビデオも手掛けているそう。
今年九月には小栗旬主演の『人間失格 太宰治と3人の女たち』の公開も決まっています!
キャスト
主演の藤原竜也を始め、窪田正孝、小栗旬、夏木マリ、本郷奏多、斎藤工などかなり豪華!
予告編の段階から藤原竜也の藤原竜也感?が爆発してて、思わずニヤリとしてしまうほど。
今後は『カイジ』の最終作もあるし、引き続き蜷川監督の『人間失格』にも出演しています!
この人たちが単に殺し合うだけでも絶対面白いやん!ってキャスティングですね。
そしてもう一人の主人公・オオバカナコ役が玉城ティナ。出演作は・・・観たことないや(笑)
殺し屋の世界には不釣り合いな少女を演じています。
評価
僭越ながら『Diner ダイナー』の満足度を★10段階で表すと・・・
★2
さぁ!良かったところを探そう!
藤原竜也のオーバーな演技が相変わらずだった。玉城ティナが可愛かった。本郷奏多が面白かった。
…それくらいかな(笑)
基本的には★1ってことはほとんどなくて、何かしら面白さを見出そうとした結果★2になるパターンが多いんです。
今回もそのパターンですね。
監督並びに制作者たちには「やりたかった映画」が明確に決まっていたんでしょう。
『男たちの挽歌』のようなアクションを作りたかったのか、監督の個性を出して誰が見ても蜷川実花監督作品にしたかったのか。
どんなものが作りたかったのかは伝わるけど、たぶんそれは出来てない(笑)
中途半端に意識しているのが見えるから「あぁ、そうなっちゃうのね」って感じで。
とにかくいろいろ残念な作品でした。
ここからは『Diner ダイナー』のネタバレがあります!!
まだ鑑賞していない方はご注意を!
この映画が好きな方も不快に感じるかもしれません。
感想(ネタバレ)
アクション
まず最初にお話したいのがアクション面。
一応殺し屋がたくさん出てきてバンバン撃ち合うような映画ですから、そこは期待して良いのかと考えていたら不満しか残らないような出来でした。
というのもアクションシーンになるとカメラがブレ、画面の切り替わりが早すぎる。
これじゃあせっかくのアクションを楽しめないじゃん!!
特に本郷奏多とのバトルシーンね。
本郷奏多演じるキッドは、大人なんだけど度重なるホルモン注射と整形によって子供に化けているって設定でして、CGを使って子供に本郷くんの顔がくっついているんですね。
だからアクションシーンになると不自然なくらい本郷くんの下半身を映そうとしないんですよ(笑)
普段から全身映るカットは少なかったけど、アクションでもそれってどうなのよ。
予算の関係かCG技術が足りないのか?本郷くんの演技は良かったのに、演出のすべてが中途半端で。
スキンもキッドも俳優の演技で異常性をアピールできていたから、下手な演出は要らない気がします。
あと、ラストの銃撃戦。
ここは『男たちの挽歌』を意識しているのか、二丁拳銃にメキシカン・スタンドオフがこれ見よがしに使われています。
そこまではいいけど、途中超近距離で銃を撃ち合っちゃって、もう笑わせに来てるのかと。壁際でRPG撃っちゃいけないんだぜ。
基本戦闘における駆け引きとかはないから銃でバーン、ナイフでザクっ、火炎瓶バリーンの繰り返し。
それならせめてR指定にして、視聴者を限定すれば印象変わったかもしれません。日テレ配給だし、それが難しいんだろうなぁ。
料理
アクションがだめ??
それでもこの映画には料理があります!
『シェフ』とまでは行かなくても主人公・ボンベロが料理好きで、誰からも認められる料理の天才なら、さぞ美味しそうな料理が出るんでしょう!
私この映画を観る前に『いちごの唄』を観てまして、ぶっ続けで昼めし抜きだったんですね。だからどんな飯テロが飛び出すのかワクワクしていたんですよ。
でも蓋を開けてみれば、料理の天才ボンベロが作るメニューは
ハンバーガー、ハンバーガー、スフレ、パスタ、ハンバーガー
どうしちゃったん??なぜ登場するメニューがハンバーガーばっかなんだよ!!
ダイナーか?ダイナーだからか!?
スペシャリテがハンバーガーなのはまだわかる。でもクマ・牛・鴨・鳥・豚など食肉&ジビエをふんだんに使ったハンバーガーはないわ~。
少しでも料理する人ならこれが絶対美味しくないって言うのは分かるはず。
「考えうる限りの肉詰めて10段ハンバーガーにしました!」って安直すぎでしょ(笑)
僕はハンバーガー大好きで、食べ歩きとかする人間なんですけども、ハンバーガーに一番大切なのは肉のインパクトよりもソース。そして、肉とほかの食材とのバランス。
ハンバーガーってナイフとフォークでお上品に食べるものではなく、上から下までかぶりつくもの。そして口の中で肉とソースと野菜とバンズが一体となる。それが美味しいし、脳を揺らすんですよね。
まぁ、人によっては「肉が大事や!」と考える人もいるだろうし、好みによって変わりますが…。もっと凝った料理が見たかった。
朝飯&昼飯抜きで映画観てる、ハンバーガーとジャンクフードが大好きな私でもとても無理です(笑)
あ、スキンのスフレは美味そうだったわ。
ストーリー
アクションも料理もダメ??
いや、まだストーリーがある…!!
まずこの映画のキャッチコピーからお伝えしましょう。
客は全員、殺し屋。命が“クズ同然”の食堂で、殺し合いゲーム開宴。
これはもうキャッチコピー詐欺と言ってもいいですか?
客は確かに全員殺し屋でした。でも命はクズ同然じゃないし、殺し合いゲームでもない。
殺し合いゲームって言われるとまず初めに『バトル・ロワイヤル』が想像できますね。
藤原竜也主演だし、いかにもゲームって感じの設定だし。
だから観客に勘違いさせようとしているのか判んないけど、ゲーム要素は0です!
ストーリーでゲームを感じさせるシーンはありません!
私はキャッチコピーが何だろうと観に行くけど、キャッチコピーに惹かれて観に行く人もいるはずです。
もう少しストーリーに沿ったキャッチコピーを付けてくださいよ。
で、その肝心のストーリーはと言うと殺し屋版『深夜食堂』・・・ではなくて、人の死を描いた映画・・・ということでもなくて(笑)
まぁ頭おかしい殺し屋たちが適当にドンパチし合って、後継者争いする話です(笑)
その中に巻き込まれていく主人公のオオバカナコが生き残りをかけてレストランで働くというワケ。
それこそ最初の方は「下手したら殺される」という緊張感があったものの、すぐにボンベロやスキンと仲良くなって馴染みだします。
作風的には線路から外れているように見えるけど、ストーリーはいたって普通(笑)
料理要素も後継者争いとか、組織の構図とかも超中途半端に散らかしては後片付けをしない。
映画の内容らしく料理に例えると、
いろいろ足してみたけど、最後はカレー粉いれちゃえ!
みたいな?(笑)
まぁ現実だとカレー粉入れれば何でも美味くなるんだけどね。これは美味くなかったです。
まとめ
他にもいろいろ書きたいことあるんだけど、これくらいで(笑)
これがインディー映画だったら、レビューなんか書かないでそっと心の中に沈めておくんだけどね。
久しぶりにあまり付けない低評価だったかなぁ…。なんか文句ばっかですいません。
以上!!!