
この記事ではディズニープラスで配信されている、
『チップとデールの大作戦 レスキューレンジャーズ』について語っていきますが……
これってあれだよね?『ロジャー・ラビット』の精神的な続編として観てもいいやつだよね??
ディズニーキャラたちがカメオ出演しているようだし、若干ミステリーぽいし……。
そもそもディズニーアニメで育った僕は、子供のころに『チップとデールの大作戦』観てたんですよね。ディズニーチャンネルで。
僕が生まれる前のアニメだとは思わず、真剣になって観てたから、余計にこの映画が楽しみだったわけで。
そんな感じで、ディズニー好きによるレビュー記事になります。どうぞよろしく。
チップとデールの大作戦
あらすじ
子どもの頃からの友人であるチップとデールは、主演を務めたアニメシリーズをきっかけに世界的な人気者となる。しかしシリーズは突然打ち切られ、ふたりは別々の人生を歩むことに。30年後、チップは郊外で保険会社のセールスマンとなり、一方のデールはCG手術を受け、懐かしのスターが集まるノスタルジア・コンベンション・サーキットで働いていた。そんなある日、謎の失踪を遂げたかつての仲間を救うため、チップとデールは再びコンビを組むことになる。
映画.comより抜粋
作品解説
90年代まで放送されていたTVアニメシリーズ『チップとデールの大作戦』を基にした作品です。
過去作はディズニーチャンネルでも放送されていたので、僕と同世代(90年代後半生まれ)の人でも親しみがあるのではないでしょうか。
本作はそんな『チップとデールの大作戦』が終了した後の世界を描いていて、俳優を辞めたチップと、過去の栄光にすがるデールの活躍が描かれます。
「人間とアニメキャラが共存している世界」を舞台にしているんで、かなり『ロジャー・ラビット』を意識した作品になっているんですね。
そんな本作のメガホンを取ったのは、コメディアンとして活躍するアキヴァ・シェイファー。
ディズニー製作なんでマイルドになってはいますが、失敗作をネタにするブラックジョークも多用されています。
声優面ではテレビアニメからは変更されており、日本語声優も変わっています。
ゲストキャラクターも次々に登場するし、背景にもネタがあるので、画面を凝視しながら鑑賞しましょう!
ディズニープラスで視聴する
今回レビューする『チップとデールの大作戦』はDisney+(ディズニープラス)にて見放題で配信しています。
Disney+(ディズニープラス)ではほとんどのディズニー作品やマーベル&スターウォーズなどの作品を見放題で配信中。
今作のようなオリジナル映画やドラマなど、ここでしか観られない作品も多くあります。
詳しくは以下のサイトをチェック!
『チップとデールの大作戦 レスキューレンジャーズ』評価
ストーリー | ★★★★☆ 4/5 |
キャスト | ★★★★☆ 4/5 |
演出 | ★★★☆☆ 3/5 |
映像 | ★★★★☆ 4/5 |
総合評価 ★ 7/10
「想像以上にロジャー・ラビットだった」
ジョークやカメオはアップデートされていますが、『ロジャー・ラビット』に近い作品でした。
ロジャー・ラビットは80年代の作品ながらも、舞台がアニメの最盛期である1947年に設定されていたんですよ。
一方、本作は現代が舞台なので、70年間のネタをふんだんに使用!
当然ディズニーだけでなく、「こんな企業のキャラも?」という夢の共演も実現していたりします。
つまり、ディズニーファンであり、映画好きである僕にぴったりの作品だったというわけ。
ストーリー面でも『ロジャー・ラビット』同様に、コメディ+ミステリーになっていて、ジョークとの相性も抜群。
まさにゲーム、アニメ、映画などなど、サブカルを追ってきた人向けだし、『チップとデールの大作戦』のTVシリーズを観ていなくても楽しめる、かなりの良作に仕上がっていました!
※以下は、『チップとデールの大作戦 レスキューレンジャーズ』のネタバレが含まれます
『チップとデールの大作戦 レスキューレンジャーズ』感想
ディズニーだからこそできた作品
本作はデールの選択により、『チップとデールの大作戦』が終了してしまった世界が描かれます。二人(2匹)はその後も出演作に恵まれず、チップは保険会社で働き、デールは忘れられた俳優になっている世界です。
いきなりマイナスからのスタートで、あんなに仲のよかった二人も険悪な雰囲気に。レスキューレンジャーズのメンバーともバラバラになり、ふたりとも寂しい生活を送っています。
そんな中、かつての仲間のモンタリー・ジャックが誘拐される事件が発生。事件の被害キャラは海賊版に作り替えられ、海外に売り飛ばされるという悲惨な運命が待っています。
モンタリー・ジャックが海外に売られるまで、あと二日。チップとデールは数十年ぶりに協力し、ふたりで事件解決へと突き進んでいく……
ここまでが序盤の展開なんですが、もう最初から一気に引きこまれます。
「かつてのスターが今は寂しい生活を送っている」ってネタは数多くありますが、チップとデールになると一気に面白くなるし、現実感があるよね。あんなに仲のよかった二人が、今は別の道を歩んでいるとなると、子供のころに観ていたアニメの印象まで変わってきます(笑)
かなり大胆な選択をしたと思いますが、この設定だけで飯が食えるくらい面白い!
で、かつてのメンバーであるモンタリーはチーズ中毒(この世界のドラッグ的なもの)になっていて、ガジェットは共演者のハエ・ジッパーと結婚していると。現実でも普通にありそうなストーリーですよね。
「ガジェットが結婚したのか……」
さらにさらに、本作のヴィランが大人になったピーターパンというのも面白ポイント。
ピーターパンは永遠の子供といわれていたのですが、その役を演じた彼はむさくるしい大人に変化。今ではアニメキャラに恨みを持つほどになっていて、おそらく『ピーターパン2』のことなど忘れています。
この辺も妙に説得力あるんですよ。「ピーターパンが醜い大人になったら……」の不気味さというか、ディズニーアニメの闇をジョークに使っている点は、あと5倍くらい評価されてもいいはず。
ただ、ディズニーのこの手の映画を観ると、いつも感じてしまうのが「ターゲットはどこの世代なのか?」ということ。
『チップとデールの大作戦』を観ていた90年代を狙っているならば、ストーリーは少々子供っぽく映るでしょう。逆に今の子供たちを狙っているなら、ネタを知らないから100%楽しめないと。
僕としてはもう少し大人向けにして、ジョークにもブレーキをかけないで欲しかったところ。
チップとデールが主人公だと、さすがに難しいか……?
キャラクターが総出演!
本作の魅力のひとつは、豊富なカメオ出演にあると思う。
それもただのカメオ出演ではなく、ディズニーの企業力を100%使った超豪華カメオが満載!ネタを取りこぼさないよう、細かく見ていたのですが、名前が浮かばないキャラクターも何人かいました。
初見でわかるだけのネタをまとめたので、鑑賞後の答え合わせにでも使ってください(笑)
ロジャーラビット関連のネタ
パーティーシーンにて登場。ダンスの相手になっていました。
キャラクター以外にも細かいネタでいうと、チップの拷問シーンにてスウィート・ピートが持っていた道具の中に「DIP(ディップ)」がありました。
ディップはアニメキャラを消化する液体で、おそらく拷問用に使っていたのでしょう。
ラストシーンでボスキャラを重い物で潰すネタは、『ロジャー・ラビット』にもあります。アニメキャラお得意の攻撃方法で、ピアノに潰されて死亡するキャラクターがいたりしました。
ソニック(失敗ver)
割と重要キャラとして、実写映画版のソニックが登場!しかも、あまりにも気持ち悪すぎて炎上した、初期案の方が登場しています。
目は離れすぎているし、歯が人間のようだと批判された結果、本編では完全に作り直されたかわいそうな奴です。
実際に映画が公開されてしまったら憎まれていたでしょうが、最悪の展開は回避したので、もはやネタキャラと化しています。
バルー(CG ver)
『ジャングル・ブック』に登場するバルーもCGの姿で登場。
バルーといわれなければただの熊ですが、しっかりテーマソングも歌っていました。
これはCG手術をおこなったデールを補完するキャラとしても活用されています。
キャッツ(不気味 ver)
「怖すぎる!」と大炎上した実写版『キャッツ』も登場。
住む場所を失ったのか、野良猫と化しているのが面白い。
無機物やCGが「人間に近いけどなんか違う」状況になった時に“不気味の谷”という現象が起きるのですが、それすらもネタにしています。
チーズ!
臭いチーズが非合法とされ、中毒者まで生み出しているこの世界。
モンタリーがチーズの匂いで飛んでいく演出は、『ミッキーのつむじ風』を思い起こしました。
夢の共演!
チップが視聴していた映画の中に、E.T.とバットマンが共演していた作品がありました。
ただのキャラ同士に思えますが、企業で考えると、「ユニバーサル(E.T.)×ワーナー(バットマン)」なんですよね。
それをディズニー(チップ)が鑑賞するという、超面白い夢の共演が実現しております。
さらにはドリームワークスのシュレックが、ボディソープの容器として登場!
本人は出てこなかったけど、この世界ではディズニーキャラと共存しているのか?
サウスパーク
これ一番驚いたのですが、サウナのシーンにて、ディズニーから一番遠いであろうアニメ『サウスパーク』のキャラ・ランディが登場!
彼は大麻農園を営んでいるキャラなんですが、まだかディズニー映画に出られる日が来るとは……。
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チップとデールのデザイン変更
チップとデールがスキャンされ、別のアニメキャラに改造されそうになるシーンでは、さまざまなアニメ調になった二人を観ることができます。
中にはリック・アンド・モーティ、バットマンなどなど見覚えのあるキャラたちが。
また、切り取られたパーツが並んでいるシーンでは、『キングダムハーツ』のソラの髪の毛が登場。ノムリッシュデザインのヘアースタイルは目立ちますね。
ポール・ラッド
『アントマン』シリーズで主演を務めるポール・ラッドも登場。
MCUはディズニーが製作しているんで、一応つながりはあります。「アントマン」を「叔母(Aunt)マン」くだらないネタを披露しております。
ターミネーター
パテ警部とエリーの戦いは、『ターミネーター2』におけるT-800 VS T-1000 のパロディ。
消火器で凍らせ、粉々に砕くシーンとして再現され、復活することはありませんでした。
スウィート・ピート
最後に巨大化したスウィート・ピートは、右足が『トイ・ストーリー』のウッディ、左足トランスフォーマーに変化。
左手が『シュガーラッシュ』のラルフっぽかったけど、思い違いかも。
他にもディズニーキャラをあげたらキリがないので、この辺で。
やっぱり『サウスパーク』にはビビりましたわ(笑)
最後に
僕が今言えることはひとつだけ
ぜひ、続編を!!!
以上。
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