映画『続・ボラット2』感想 カザフスタンの嫌われ者・ボラット再び

どーも、スルメ(@movie_surume)です。

今回はまさかあるとは思っていなかった『ボラット』の続編、

続・ボラット 栄光ナル国家だったカザフスタンのためのアメリカ貢ぎ物計画

の感想になります!

タイトルが長すぎるんで、以下『ボラット2』でいくことをお許しください

 

感想に行く前にですね、そもそもボラットとは何だったのかについて語らなければなりません!

ボラットとはカザフスタン出身のレポーターです。もちろん俳優のサシャ・バロン・コーエンが演じている架空の人物ですがw

で、この映画の何が問題だったかといいますと、まずカザフスタンという国の描き方です。

おそらくアメリカの人はカザフスタンのことを知らないのでしょう。そこを皮肉ってるのですが、明らかに実際のカザフスタンにはなさそうな風習の数々。これでカザフスタンが怒らないわけがない!

そんなカザフスタン出身のボラットがアメリカに行って異なる文化に触れる…というストーリーですが、ここからがまたひどい。

田舎の村出身のボラットはエレベーターすら知りません。トランプタワーの目の前でノグソしたり、フェミニストたち相手に女性差別の言葉を並べたりとやりたい放題。

この映画のさらに凄いところが、ボラット以外の登場人物のほとんどがヤラセではない点。つまり本物のフェミニスト団体に乗り込み、本当に怒らせる様子を撮影していますw

もっとひどいのがポルノスターを誘拐するってシーンがあるんですが、それも周り(女優本人は知ってた)には伝えていません。本当に誘拐されたと思ったボディーガードたちが、マジ顔でボラットを追い回すのですw

って感じでヤラセなのか、ヤラセじゃないのか曖昧すぎるえいがでしたw

 

ただ、続編を作るうえで問題が。

主演のサシャ・バロン・コーエンと、彼が演じたボラットはアメリカで有名になりすぎましたw

サシャ・バロン・コーエンなんて『シカゴ7裁判』とか、『レ・ミゼラブル』とか大作にも普通に出演するようになりましたから。

そんなわけで、ボラットに扮したとしても、前のようにはいきません。実際に映画撮影の際にも「街にボラットがいた!」とネットで騒がれる始末…。

そこをどう克服して、続編を作るのか。ここが本作の大きなポイント化と思います。

 

※この記事はネタバレを含みます!

ボラット2

あらすじ

前回の失態で10年以上、刑務所で強制労働させられていたボラット。終身刑が言い渡されていましたが、大統領に呼び出されミッションを与えられます。

今回のミッションはアメリカのマクドナルド・トランプの側近、ペンスに貢物を渡すこと。カザフスタンとアメリカの親交のためのミッションです。

貢物は天才らしいサル。再びアメリカに行くことになったがボラットでしたが、貢物のサルが娘に食べられてしまうという超展開。

ペンス副大統領には代わりに娘を差し出そうとしますが…。

評価

僭越ながら『ボラット2』の満足度を★10段階で表すと・・・・・・

 

8
★★★★★★★★☆☆

 

今この時こそ観ておきたい映画!

本作は大統領選挙の直前に配信されたということで。コロナウイルスもネタにされたりと、かなりタイムリーな作品になっています。

だからこそ、今この瞬間に観てほしい!もちろん10年後、20年後でも楽しめるとは思いますが、せっかくこの激動の時代(だれも望んでないけど)に生きているのですから。観るなら今でしょ

そしてこの記事では一切触れるつもりはないけど、ラストですよ。もう「2020年にふさわしいラストで賞!」を授与したいくらい、素晴らしい!ネタに取り入れるスピードの速さは本当に尊敬します。

 

とはいえ、万人に進められるものでは決してありませんw

ネタではありますが女性、ユダヤ人蔑視の発言は不快になる人も多くいるでしょう。

ボラットもかなり過激な物言いをしますし、下品なものが映り込む(モザイクあり)シーンだって何度もあります。

ただ、前作を観ていて楽しめたなら、ぜひとも進めたい!そして今年中に観てほしい!

 

ここから先は『ボラット2』のネタバレを含みます!

まだご覧になっていない方はご注意を!!

感想(ネタバレ)

有名になりすぎたボラット

「ボラット&サシャ・バロン・コーエンが有名になりすぎた問題」をどう解決するのか?

その答えは馬鹿げた変装と娘の存在にありました。

アメリカに降り立ったボラットは村の人間たちから「おっ!ボラットじゃん!サインして~」とせがまれるハメにw 普通にバレバレで、前回のようにノグソはできませんw

ボラットは前回の活動の結果、世界中に恥をさらしたという設定が追加されています。そのため、アメリカでも有名なっちゃったんですね。

で、ボディースーツを着込んで様々な変装を披露すると。もちろん客観的に見たらボラットとバレバレなんですけどw

 

もう一つが娘の存在です。本作ではボラットすら認知していなかった、娘のトゥーター(15歳)が旅に同行します。フェミニストらと対談するのは彼女の役目なんですね。

カザフスタンの思想に染まりきった彼女は、第二のボラットかのように行動します。アメリカとの決定的な文化の違いを体現していくと。

本作においては、この娘の存在がかなり大きかった!有名になりすぎたボラットのサポートとしては申し分なし!

やりたい放題のボラット

前作同様、かなりのハチャメチャ具合なのですが、一番のシーンはペンスの元にトゥーターを届けるシーン。

演説するホールまで乗り込み、しかもトランプ大統領のコスプレで、ペンス大統領にトゥーターを差し出しますw

もちろんヤラセなし、アポもなし!トランプ支持者の白人女性がボラットに殴り掛かるシーンも!いや、さすがと言わざるを得ませんわ…。

ただ一番面白いのはボラットよりもペンスの発言ですよ。「我が国のコロナ対策は完璧だ!国も準備万端だ!」と意気揚々と演説するのですが、これはもう狙った編集としか思えねぇ。

 

そして最後には元ニューヨーク市長のジュリアーニ氏のところへ。これ本当に本人を撮影したのでしょうか?訴えられてもおかしくない映像ですけど…w

ボラットって前作もそうだけど、ヤラセか否かがマジでわからねぇ。「あ、ここは俳優使ってるな」と感じるシーンはあるんですが、それでも突撃の可能性もあるし…。

あと、ここまでコロナ後の世界を映した映画を見たのははじめてかも。ボラットがあるシーンでゴーストタウンのような場所に到着するのですが、なぜ人がいないかというと…

ロックダウンしてるから!

あ、そうか。もうそんなタイムリーなネタを突っ込んじゃうんですかw

別の記事でも書いたけど、マスクしてるのが当たり前になりすぎて、映画で全員マスクしてないと違和感を覚えるんですよ。もうマスクしてるのが日常、してないのが非日常なのよ。

だからこそ、コロナネタぶち込んでくる本作は、まさにこの2020年に撮影された映画って感じです。

まとめ

主演のサシャ・バロン・コーエンはちょっと前に『シカゴ7裁判』って映画に出演していまして。

やっぱりちょっとふざけた役なんですが、決めるときは決める、めっちゃかっこいいキャラだったんですよ。

そんな彼が同時期に配信される映画ではボラット役をしてるとw

いや、もう演じ分けが凄すぎてさ。僕は来年のアカデミー賞にサシャ・バロン・コーエン推してるんですよ。ボラットとシカゴでノミネートされたらこんなにうれしいことはない!

それすらもネタにしてボラット3をお待ちしております。

 

以上!!!

 

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