上映開始から2週間近く経過してしまいましたが、
『バッド・ジーニアス/危険な天才たち』
鑑賞してきました!
公開される前から結構話題になっていたので、ずっと観に行きたいとは思っていたんですが新宿でしかやってなくて…。
ちょっと前にテレビで紹介されていたからか、比較的小さな劇場なのに満席!
上映館が少ないというのもあるけど、タイ映画のパワーを感じる…!
そんな私は『トム・ヤム・クン』しかタイ映画を観たことがなく、いまいち魅力を感じてなかったものの最近凄い勢いで発展しているそうで、映画大国になる日も近いかも。
では、レビューの方に参りましょう!
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あらすじ
小学校、中学校と優秀な成績を収め、その頭脳を見込まれて進学校に特待奨学生として転入を果たした女子高生リン。
テストの最中に友人のグレースをある方法で手助けしたリンの噂を耳にしたグレースの彼氏パットは、試験中にリンが答えを教え、代金をもらうというビジネスを持ちかける。
さまざまな高度な手段を駆使し、学生たちは試験を攻略。リンの売り上げも増加していった。そして多くの受験生の期待を背に受けたリンたちは、アメリカの大学に留学するため世界各国で行われる大学統一入試「STIC」攻略という巨大な舞台に挑むが……。(映画.com)
これだけは予習していこう!
もちろん前情報なしでも楽しめるんですが、これから観る方のために1つだけ知っておいてほしい情報をご紹介します!
それはタイバーツが日本円でどれくらいに値するのかということです!
「そんなことかよ!!」とツッコまないでくださいw
本作は報酬を得てカンニングを行う「天才」達のストーリーなので、相場を知っておかないと報酬がどれだけ大きいか、庶民にとってはどれだけの大金かが分かりにくいんですね。
ハリウッド映画なら大体ドルですから、「1ドル=100円くらい」と予想が付きますが100バーツと聞いてすぐ円に変換できる人は少ないでしょう。
結論から言うと1バーツ=3.5円ちょい。四捨五入して4円として計算するといいかもしれません。つまり100バーツは400円くらいです!
実際旅行するわけじゃないので大体の金額が分かれば、その報酬の大きさが理解できるかと思います!
これから観に行く方は頭の片隅にでも入れておくと、より楽しめるはずですよ~♪
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感想(ネタバレなし)
タイ映画を観たことがない人へ
皆さんはタイ映画を観たことがあるでしょうか?
最近だとインド映画がボリウッドとして浸透しつつありますが、タイ映画って日本ではまだ浸透しきっていない感じがしますよね。
でも、『バッド・ジーニアス』を観たらタイに対するイメージが変わるかもしれません!
本作はハリウッド映画のように、壮大なストーリーが展開するわけでも、何億ドルという巨額な製作費が掛かっているわけでもないです。
しかし、カンニングという些かせこく感じる行為をイーサン・ハントがミッションを行うが如くこなしていきます。
その緊迫感、緊張感と言ったら思わず画面から目を背けたくなるレベルw
ハラハラしすぎて、観終わった後はかなり疲れるかもしれませんが、他の映画では味わえない爽快感が押し寄せてくることでしょう!
社会派ドラマでもある
本作がタイ本国でヒットした理由としてタイの混沌とした情勢や学歴社会、「留学すれば人生は成功する」みたいな風潮に対する皮肉が効いたストーリーであることが挙げられます。
日本もほぼ変わらない状況ですので、「学歴、成績がすべて」と考えている人は大多数いるんじゃないでしょうか。
残念ながらこの状況を変えることはできませんが、映画として社会問題を取り上げた本作がヒットするのは必然と言えるかもしれませんね。
感想(ネタバレあり)
天才少女が行きつく先は
本作には二人の天才が登場します。
主人公リンと、カンニング仲間でありライバルでもあるバンクです。
この二人は対照的な性格をしており、序盤カンニングを許すことができなかったバンクは間接的にリンを告発。仲間たちから怒りを買ってしまいます。
しかし、本作のラストでは二人の性格が逆転。少々バッドエンドともとれる終わり方をしていました。
天才であるが故の宿命、道を閉ざされてしまったバンクが唯一その頭脳を生かせる場所がカンニングだったんですね。
一方リンは学校を自主退学し、新たな道を進もうとバンクの誘いを断ります。
この物語の本質はここにあって、思春期を終えそうな少女の成長物語であり新たな自分へと進化するプロセスを描いたものなんじゃないかと。
ハラハラドキドキさせる演出の裏に隠れているのは若者が感じる将来に対する不安や焦りなのかもしれません。
まとめ
最後に満足度を付けて終わりたいと思います!
★10段階中・・・・・・
★7
ストーリーや「おいおい!どうなっちゃうんだよ!」と常に思う演出は凄い。
学生たちが行う些細なことなのに、ここまで飛躍させ見事に表現した本作はこれまでなかった新境地を開拓したとすら思う。
ただ、ちょくちょく挟まれる尋問風のカットは要らない気がしますね。
テンポが悪くなるし、ポンポンと進んでほしい時に挟まれると一瞬気がそれるし。
作品世界に入りこむことが大事な作品でもあるので、大事な場面で気持ちをブロックしてくるのは止めてほしかった。
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