ネタバレ『スパイダーマン ノーウェイホーム』ラストの映像と今後の展開について考察してみた

『スパイダーマン ノーウェイホーム』の展開について少し考えてみたい。

個人的な感想は別の記事で書いているので、無駄なことは省いてさっそく本題に入っていく。

当然ながらネタバレが含まれているため、まだ鑑賞していない方はブラウザバックを。

 

ここから先は『スパイダーマン ノーウェイホーム』の一部ネタバレが含まれています

まだ鑑賞していない方は読むのをお控えください

ノーウェイホーム考察

例の弁護士は今後どうなる?

今作の制作段階で噂になっていたが、序盤にはマット・マードックが登場した。彼は盲目の“凄腕”弁護士で、デアデビルとしてヒーロー活動もしているキャラクターだ。

残念ながら、その力の真髄はほとんど堪能できなかったが、MCU世界とNetflixドラマの世界が繋がっていることが改めて確定した。Netflixのキャラクターが登場したのは、『ホークアイ』に登場したキングピンに次いで2度目である。

デアデビルの姿は拝めなかったが、今後もNetflixドラマとのクロスオーバーは実現していくことだろう。

次に可能性があるとすれば、2022年の配信が予定されてる『シー・ハルク』だ。このドラマは法廷モノというのだから、弁護士のマット・マードックや、探偵のジェシカ・ジョーンズと関連付けることも可能である。

ただ、「不可能ではないか?」と心配になってしまうキャラクターが、マイク・コルターが演じたルーク・ケイジだ。ジェシカとも関連の深いキャラクターだが、同ドラマでコットンマウスを演じたマハーシャラ・アリは、別作品『ブレイド』でのMCU入りが確定している。

これまでもMCU内で別の役を演じた俳優は何人かいたものの、さすがにメインの悪役と主人公は厳しいのではないか。

私としては大好きなパニッシャーをMCUにも参戦させてほしいが……。

時間と現実のずれ

今作でとーーーっても気になった点が、召喚されたヴィランたちが元の世界に戻った時どうなるのかである。

そもそも今作に登場したヴィランたちは、世界だけでなく時間もバラバラだ。グリーンゴブリン、ドック・オク、サンドマンを例に考えると分かりやすいが、同じ世界でも別の時間軸から呼び出されているのである。

これが可能ならば亡くなったハリー・オズボーン(ジェームズ・フランコ)や、グウェン(エマ・ストーン)が迷いこんでもおかしくなさそうだが、今作での登場はなかった。

そして、一番気になる点がラストに改心したヴィランたちが元の世界に戻ってどうなるか、である。もし元の世界に戻っても改心した状態が保たれていて、死んだことすら回避していたのだとしたら、普通にタイムトラベルだ。

MCUの世界では過去を変えても現実は変わらない。『バック・トゥ・ザ・フューチャー』も『ビルとテッドの大冒険』も完全否定されていた。当然、この設定はドクター・ストレンジも知っていただろう。

しかし、映画の終盤ではストレンジはピーターの行動を否定せず、ヴィランたちを改心させたうえで元の世界に送り返した。この展開から考えるに、彼らは世界線の収束などを受けることなく、元の世界に戻ったと考えらえる。

彼らが元の世界に戻ったとき、果たしてマルチバースはどのような影響を受けるのか。

死ぬべき時に死ななかったとしたら、変異体になり、TVAに剪定されるのがオチだ。ところが、現在のTVAは『ロキ』で在り続ける者が死んだ影響で、昔ほど機能していない可能性もある。

そうなると、矛盾により枝分かれしたマルチバースはさらに収集のつかないことになっていく。ストレンジが許してしまったこの矛盾が、『ドクター・ストレンジ』続編に繋がっていくのかもしれない。

もう一つの説

もう一つ気になったことが、改心したヴィランたちはどの時間軸に戻るのか、である。

成長したピーター(トビー&アンドリュー)と同じ時間(現在)に戻るのか、または自分たちが生きていた時間(過去)に戻るのかの二択だ。

現在に戻った場合、その世界ではノーマン・オズボーンやドック・オクがなぜか生き返りを果たすことになる。世界的な影響力を持つ二人だから、大ニュースになることだろう。

過去に戻った場合は、より複雑だ。歴史そのものが変わってしまうからである。

例えばノーマン・オズボーンが改心したことで、グライダーによる死を回避できたとしよう。

ノーマンが死ななければハリーがドック・オクに投資することもなく、彼はアームすら開発できなかっただろう。この場合だとドック・オクの存在に矛盾が生じて、タイムパラドックス的な何かが起きてしまう。

もっといえば、ノーマンが生きていれば、ハリーがヴィランになることもなかった。そうなると、協力して倒したサンドマンとピーターの関係も曖昧になり、最終的には『ノーウェイホーム』のストーリーにまで矛盾が生じるという、スパイラルに陥る。

多世界解釈が採用されているため、マルチバースとして枝分かれしていくのだろうが、タイムトラベル映画好きの私としては気になってしまうところ。

ラストの気になるポイント

今作のラストで、ピーター(トムホ)はとんでもない選択をした。全世界の人間から自分の記憶を消し去り、世界を救ったのだ。

こんな切ない感情になったのは、『シュタインズゲート』と『ドラゴンボールGT』のラストくらいだろう。

ただ、この記事では私の感情など無視して、今後の展開と気になる点について考察していきたい。

この展開により、アベンジャーズメンバーの脳内からもピーター・パーカーの記憶はなくなった。同じニューヨークで活動しているのに『ホークアイ』で名前すら登場しなかったのは、記憶が消えていたからだろう。

しかし、ハッピーとの会話を考えるとピーターの記憶は消えても、スパイダーマンの記憶は残っているらしい。

ただ、問題なのはいろいろなところに矛盾が生じる点だ。『ホームカミング』でハッピーはスパイダーマンのお世話係をしていたが、その記憶に矛盾は生じないのだろうか? 『ファーフロムホーム』では相棒っぽいことをしていたし、連絡先くらいは持っているはずだ。

ネッドとMJに関しても同じ。ピーターのことは覚えていなくても、スパイダーマンと協力して敵と戦ったことは覚えているのではないのか? そうであれば、スパイダーマンの姿として1からやり直すことは簡単そうだが。

この辺が本当に腑に落ちなかった。相変わらずジェイムソン編集長はスパイダーマンを叩いているし、ラストを見るにピーターは引退せず、きちんと親愛なる隣人をやっている。

スパイダーマンと交流していた人たちの記憶までなくなったのか、それともピーターだけなのか。

「スパイダーマンを通じて知り合った」のセリフが私の頭を混乱させる。

今後の展開

シリーズにはキレイに区切りがついたが、ピーターは引退もせず、死ぬこともなく、別世界に旅立つこともなかった。これだけで安心できるし、ピーターが生きてさえすれば、MCUはスパイダーマンの存在を無視できなくなる。

つい先日、トム・ホランドを主演とした続3部作の企画があるとの噂も上がったが、可能性は十分にあるだろう。

しかし、私個人の意見としては次のスパイダーマンは、ドラマ『ホークアイ』のような形式になるのではないだろうか。

つまりバディムービーだ。

「ホーム」3部作は終始ピーター=子供という印象を与えてきた。『ノーウェイホーム』でもストレンジが「君はまだ子供だった」と叱咤していたことが記憶新しい。

そんな子どもだったピーターは、大人のスパイダーマンたちと出会い、大人の選択をし、正真正銘のヒーローとして成長した。次の作品があるとすれば、大人に成長したピーターが観られることだろう。

そして、もうひとり、ほぼ確実に登場すると踏んでいるキャラクターがマイルズ・モラレスだ。彼は『スパイダーバース』の主人公であり、1年ほど前に発売されたゲーム版でも主役を張ったキャラクターである。

今作でもエレクトロが「黒人のスパイダーマン」について話していたので、これが伏線になると思われる。

ポストクレジットシーン

今作のポストクレジットシーンには、ヴェノムことエディ・ブロックが登場した。彼はストレンジの魔術によって、MCU世界に飛ばされてきたらしい。

ただ、彼はスパイダーマンの正体を知らない。なんならスパイダーマンすら存在しない世界から来た。なぜ召喚されたのかは完全に不明で、『スパイダーマン3』のヴェノムと間違えられたんじゃね?くらいしか思いつかない。

そんなエディは戦いに参加することもなく、ただバーテンダーと会話しただけで元の世界に戻されてしまった。

ひとつの置き土産を残して……

エディが座っていたバーカウンターには、ヴェノムからこぼれ落ちたと思われるシンビオートがうごめいていた。そう、MCU世界には存在しなかったシンビオートを持ちこんでしまったのだ。

ヴェノムからカーネイジが生まれたように、あの小さなシンビオートも別のキャラクターになると思われる。エディが物語に絡まなかったのは残念でならないが、可能性は示してくれた。

 

もうひとつ、エディは元の世界にはなかった知識を持ってかえった。

アベンジャーズやスパイダーマンの存在、インフィニティ・ストーンやサノスについてだ。

こちらも『ヴェノム』続編でいかされるのか、それともただの妄言としてヴェノムの中でかみ砕かれてしまうのか。

次なる一手を待ちたいところ。

 

以上。


『ノーウェイホーム』の感想はこちら

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