
今回はVRゲームの名作と名高い、
『I Expect You To Die』
のレビューを書いていきます!
今作はVRの中でスパイになりきり、ミッションクリアを目指す作品です。
スパイとはいってもですね、PSの『ライアン・マークス』のような、アクションゲームではないんですよ。
激しい動きはなくて、いわゆる脱出ゲームといってもいい作品です。
映画大好きな僕としてはですね、『007』シリーズの影響を受けているであろう雰囲気にノックアウトされまして。
もうオープニングからゲーム本編まで、何から何まで素晴らしい!!
I Expect You To Die
どんなゲーム?
上のトレイラーを見ていただければ、何となくわかるかと思いますが、
スパイになった主人公が、様々なアイテムを使ってミッションをクリアしていくゲームです。
今作の特徴としては、些細なことですぐ死ぬ!
いわゆる「死にゲー」といっても過言ではないほど、死にます(笑)
「なぜ死んだのか?」を考えることによって、少しずつ前に進んでいき、トライ&エラーをくり返し……
ようやくミッション達成!なんだこの達成感は!!
……というゲーム!
配信されているのは、steamやオキュラスクエストなどなど。当然ですが、VRゴーグルがないとプレイはできません。
僕はオキュラスクエスト2を使ってプレイしました。
どんな人におすすめ?
まず、このゲームはVR酔いがほとんど起きません。(個人の感想です)
椅子に座ってプレイすることが推奨されているため、激しい動きがなく、画面もほぼ動かない。
ということは、激しいVRゲームが苦手な方でもプレイできるということ!(あくまでも個人の感想です)
あとは、アクションよりも、じっくり考えるパズルゲーや脱出ゲームが好きな人にも向いています。
もちろん、僕のように『007』シリーズが好きな人にはうってつけ。正直、『ライアン・マークス』以上にスパイしている感が強かったように思えました。
特にショーン・コネリーやロジャー・ムーア時代のボンド映画が好きな人!古い映画特有のツッコミどころと言いますか、若干のコメディ要素も再現されています。
I Expect You To Dieの感想
オープニングが感動モノ
ゲーム本編ももちろん面白かったのですが、個人的に一番感動したのはオープニング!
見てください、この美しいOPを!
……静止画じゃわかりづらいですね。
ピンとくる方もいるかもしれませんが、これって『007』シリーズのパロディになっているんです。
『007』のオープニングは毎回「ミュージックビデオか!」とツッコみたくなるほど、特徴的なものでして、それは第1作目の『ドクター・ノオ』から、最新作の『ノー・タイム・トゥ・ダイ』まで続いています。
今作のオープニングもその演出を踏襲しており、
まるで自分が『007』の中に入ったかのような感覚に陥る素晴らしいオープニングなんですよ!
音楽も『007』らしくタイトルが曲名になっているし、もうオープニングだけで涙が……。
正直、これまで体感したどんなVR映像よりも感動したかもしれない。もちろん、僕がシリーズファンだからってこともあるんですが、これは全『007』シリーズファンに体感してほしい!!
ちなみに、タイトルの「I Expect You To Die」は直訳すると「君の死を期待している」って意味なのですが、これも『007』を感じさせる言葉です。
コネリー版第3作目の『ゴールド・フィンガー』にて、悪役のゴールド・フィンガーが、
「No, Mr Bond, I expect you to die」
と発言するシーンがあります。
レーザー光線によって、股から引き裂かれそうになっているボンドが、「俺は重要な情報を持っているから殺さない方がいいぞ!」と言った際に、ゴールド・フィンガーが返す刀で放ったセリフです。日本語訳では「死人に口なしだよ」と訳されていたような。
つまり、今作のタイトルもここから来ているんじゃないかと。
ゲームの雰囲気が最高
PSの『ライアン・マークス』は現代のスパイアクションでしたが、今作は60年代映画のスパイアクションといえる、どことなく安っぽさ(いい意味で)を感じる作品です。
なんというか、リアリティのあるゲームではないんですよね。荒唐無稽な展開があったり、「いやいやいや……」って感じの死に方があったりと、わりとツッコミどころが多い。
この独特なゆるさがゲームの中で活きていまして、死を目前としているのに緊張感がほぼなく、まったりとプレイできます。
現代風のスタイリッシュなスパイをロールプレイすることは無理ですが、マイペースで女好きで、たまにジョークを言うようなスパイにはなれます。半分くらい妄想ですが(笑)
イメージとしてはダニエル・クレイグのボンドよりも、ショーン・コネリーやロジャー・ムーアのボンドって感じかな。
歯ごたえのある謎解き
この手のゲームには共通して言えることですが、もっとも大事なことは観察です!
とにかく掴めるものは全部掴んで、開けられる場所は全部開けて、やれることは全部やる!インタラクトしまくることで、解法が見えてきます。
ただ、「死にゲー」と書いたように難易度はかなり高め。車の窓を開けたり、エンジンをかけたりするだけで死にます(笑)
さらには視認できないセンサーがあったりとか、触れた瞬間トラップが発動とか、そういう初見殺し的な部分もあるんですよね。なぜ死んだのかをしっかり覚えておいて、次の回ではトラップを避ける必要が出てきます。
あと、難易度が高いと思うのは、アイテム同士の組み合わせ。
例えば指示書をライターで燃やすと別のヒントが出てきたり、割った窓ガラスの欠片を刃物代わりに使ったり、「そこ繋がるの!?」って感じの意外な展開が多かったように思えます。
これも脱出ゲームとかに慣れていれば普通ですかね。僕はそこまで得意ではないので、クリアまでに結構時間がかかってしまいました。
残念だった部分
遠くのものに触れるシステム
今作は手の届く範囲じゃなくても、遠くにある物をつかむことができます。
これは座ったままプレイする上での弱点を克服するシステムですが、没入感が薄れる。
別に主人公がフォースを使えるとかなら理解できるけど、そういった設定もなく遠くの物を引き寄せられるのは何だかなぁ。
それでいて、特定の物は謎を解かなきゃとれなかったりするので、よく分からん。
全編英語のみ!
人によってはまったくマイナスにならないのでしょうが、僕のような微妙な英語力の人間にとっては、一部理解できない単語があったりして。
しっかり聞いていればある程度理解できるけども、謎解き中に英語話されるとBGMになって聞き取れねぇ。
VRゲームを頻繁にプレイする人は問題ないかと思いますが、英語やゲームに慣れていないときついかも。
最後に
以上、映画オタクによる『 I Expect You to Die』のレビューでした!
日本語化されてくれれば、もっと多くの人にプレイしてもらえるのかもですが、オキュラスクエスト2を持っている人ならプレイしてほしい!
VRというとロールプレイできるゲームが好きなんですが、今作のように「映画の中に入る」系のゲームも面白いね。
酔いに対する耐性もついてきましたが、やっぱり酔いにくいゲームが一番いい!
以上!!!
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