映画界を代表するクリエイターといえば、誰もがスティーヴン・スピルバーグの名前を挙げるでしょう。
彼は世界でもっとも有名な映画監督であり、大衆映画から賞向きの作品まで、さまざまな映画を制作しています。
代表作を少し挙げても、『ジョーズ』、、『ジュラシック・パーク』、『E.T.』、『シンドラーのリスト』などなど、時代を代表する名作ばかりです。
今回はそんなスピルバーグ監督の全作品を観た筆者が、独断と偏見でランキングを作っていく記事になっています!
監督作は最新作『フェイブルマンズ』も含め、39作あるのですが、長くなりすぎたので30作に絞りました。
では、どうぞ!
- 1 スピルバーグ映画ランキング
- 1.1 30位 1941
- 1.2 29位 ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク
- 1.3 28位 タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密
- 1.4 27位 戦火の馬
- 1.5 26位 宇宙戦争
- 1.6 25位 ブリッジ・オブ・スパイ
- 1.7 24位 インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国
- 1.8 23位 インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説
- 1.9 22位 オールウェイズ
- 1.10 21位 ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書
- 1.11 20位 ウエスト・サイド・ストーリー
- 1.12 19位 BFG: ビッグ・フレンドリー・ジャイアント
- 1.13 18位 リンカーン
- 1.14 17位 A.I.
- 1.15 16位 フック
- 1.16 15位 未知との遭遇
- 1.17 14位 インディ・ジョーンズ 最後の聖戦
- 1.18 13位 E.T.
- 1.19 12位 マイノリティ・リポート
- 1.20 11位 太陽の帝国
- 1.21 10位 フェイブルマンズ
- 1.22 9位 キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン
- 1.23 8位 ターミナル
- 1.24 7位 ミュンヘン
- 1.25 6位 シンドラーのリスト
- 1.26 5位 レディ・プレイヤー1
- 1.27 4位 レイダース/失われたアーク《聖櫃》
- 1.28 3位
- 1.29 2位
- 1.30 1位
- 2 最後に
スピルバーグ映画ランキング
30位 1941
1941年、アメリカが真珠湾攻撃を受けた日から6日後の12月13日の南カリフォルニアを舞台に、日本軍が攻めてくるという恐怖の中での住民たちの一日の行動をコメディ・タッチで描く。
映画.comより抜粋
『ジョーズ』と『未知との遭遇』の後に制作された映画。監督作が大ヒットを飛ばし、スタジオ側にも「スピルバーグくん、好きな映画作っていいよ」って言われたのか、かなりやりたい放題している作品です。
ダン・エイクロイド、ジョン・ベルーシら『ブルース・ブラザース』コンビをはじめ、日本から三船敏郎が参戦していたり、大スターのクリストファー・リーが出演していたりと、出演者はかなり豪華!
異色のスピルバーグ映画を観たいならぜひ!
29位 ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク
ジュラシック・パークでの悲劇から4年。イアン・マルコム博士はインジェン社の会長ハモンドに呼び出され、ジュラシック・パークに恐竜を供給するための遺伝子工場「サイトB」がイスラ・ソルナ島にあることを知らされる。閉鎖されたまま放置された島では、恐竜たちが繁殖・野生化しているという。ハモンドから島の調査を依頼されたイアンは危険であることを理由に断ろうとするが、恋人である古生物学者サラが既に現地入りしていることを知り、彼女を助けに行くことに。しかしハモンドの甥ルドローはパークの再建を企てており、島に恐竜ハンターたちを送り込んでいた。
映画.comより抜粋
世界中でヒットした『ジュラシック・パーク』の続編。基本的に続編を監督しないスピルバーグですが、本作はみずから監督を務めています。評価は微妙ですが……。
主人公がマルコム博士に交代となり、予算が増えたのか、前作以上に恐竜マシマシの映画に。「加減が大事よ、加減が……」とツッコミたくなりますが、サービス精神と考えれば、これ以上に楽しめる恐竜映画はなかなかありません。
28位 タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密
17世紀に洋上でこつ然と消えた帆船「ユニコーン号」の模型を偶然手にしたタンタンが、模型のマストに隠された暗号を解きユニコーン号の財宝を手に入れようとする者たちに追われながら冒険に出る姿を描く。
映画.comより抜粋
スピルバーグが唯一監督した、3Dアニメ映画。モーションキャプチャーが使われた作品で、公開から10年以上経った今でもヌルヌル動くアニメに驚くこと間違いなしです。
内容も『インディ・ジョーンズ』シリーズを彷彿とさせる、冒険映画なので、老若男女問わず楽しめる、スピルバーグらしい映画といえるでしょう。
27位 戦火の馬
第1次大戦下、農家の少年アルバートは毎日を共にしていた農耕馬のジョーイを軍馬として騎馬隊に売られてしまう。フランスの戦地に行くことになったジョーイを探すため、アルバートは徴兵年齢に満たないにもかかわらず入隊し、激戦下のフランスへと向かう。
映画.comより抜粋
第1次世界大戦を背景に、馬と飼い主の絆を描いていく作品。
スピルバーグは戦争映画を多く手掛けているイメージがありますが、実はほとんどが第2次世界大戦のもの(『プライベート・ライアン』『シンドラーのリスト』『1941』など)で、第1次世界大戦の映画は今作が初です。
戦争の過酷さというよりは、感動大作になっているので、評価が分かれる作品ではあると思います。
26位 宇宙戦争
湾岸地帯で働く平凡な労働者レイが、別れた妻との間にもうけた子供たちと面会するその日、突如現れた“何者か”が容赦なく町を破壊していく。レイは子供たちとともに生きるために町を逃げ出すが……。
映画.comより抜粋
超ハイテクな宇宙人が地球を攻めてくる、古典的なSF小説を映画化した作品。古典SFだからと侮るなかれ。ストーリー自体はありきたりに思えるかもしれませんが、9.11テロを彷彿とさせる映像の数々が撮影され、スピルバーグの容赦のなさがあらわれています。
東日本大震災に対する『シン・ゴジラ』のような位置づけの映画でもあるし、優しい宇宙人ばかりを描いてきたスピルバーグがめずらしく攻撃的なエイリアンを取り上げた作品でもあります。
25位 ブリッジ・オブ・スパイ
保険の分野で着実にキャリアを積み重ねてきた弁護士ジェームズ・ドノバンは、ソ連のスパイとしてFBIに逮捕されたルドルフ・アベルの弁護を依頼される。敵国の人間を弁護することに周囲から非難を浴びせられても、弁護士としての職務を果たそうとするドノバンと、祖国への忠義を貫くアベル。2人の間には、次第に互いに対する理解や尊敬の念が芽生えていく。
映画.comより抜粋
敵国のスパイの弁護を担当することになった男と、スパイの関係を描いた作品。1960年代に起きた「U-2撃墜事件」を基にしていて、劇中のストーリーはすべて実話です。
脚本は『ノー・カントリー』のコーエン兄弟が担当。興行的にも批評的にも成功し、アカデミー賞へのノミネートも受けています。
24位 インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国
89年のシリーズ第3作「インディ・ジョーンズ/最後の聖戦」以来19年ぶりの続編となる今回は、米ソ冷戦下の1957年を舞台に、南米アマゾンの山奥に眠る秘宝クリスタル・スカルを巡って、考古学者インディ(ハリソン・フォード)とソ連の精鋭部隊が争奪戦を繰り広げる。
映画.comより抜粋
『インディ・ジョーンズ』シリーズの第4作目。批評的には失敗し、問題ありな映画と見なされていますが、僕は結構好き。公開当時、中学生だった僕は、超常的な力を持つクリスタルスカルにワクワクしたのを覚えています。
特に注目したいのは、一度見たら忘れられない“アリ”のシーン。これはトラウマになりますね。
23位 インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説
前作より1年前の1935年。上海のナイトクラブでマフィアとトラブルになったインディは、クラブの歌姫ウィリーと現地の少年ショーティを連れて逃亡するが、飛行機が墜落しインドの山奥に不時着してしまう。寂れた村に辿り着いた彼らは、この村の子どもたちが邪教集団にさらわれ、村の秘宝「サンカラストーン」も奪われたことを知る。奪還を依頼されたインディたちは、邪教集団の根城であるパンコット宮殿へと向かう。
映画.comより抜粋
『インディ・ジョーンズ』シリーズ第2弾。時系列的には1作目よりも前の話。『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』で俳優業に復帰した、キー・ホイ・クアンがショート・ラウンド役で出演しています。
1作目よりも大衆向けになった印象で、笑える部分も多めです。しかし、サルの脳みそを食べさせたり、そこそこグロテスクな描写があるのが玉に瑕。ちなみにスピルバーグが初めて“続編”に挑戦した映画でもあります。
22位 オールウェイズ
仕事中に死んだ森林火災消火隊員が、なおも恋人を見守り続ける姿を描くファンタジー・ドラマ。
映画.comより抜粋
スピルバーグ監督作品というよりは、オードリー・ヘプバーン最後の出演作として有名な映画です。出演時間は長くありませんが。多くの人がオードリー・ヘプバーンに目が行ったためか、スピルバーグ映画の要素は薄めです。
21位 ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書
巨匠スティーブン・スピルバーグ監督のもとで、メリル・ストリープとトム・ハンクスという2大オスカー俳優が初共演を果たした社会派ドラマ。ベトナム戦争が泥沼化し、アメリカ国民の間に疑問や反戦の気運が高まっていた1971年、政府がひた隠す真実を明らかにすべく奔走した人物たちの姿を描いた。
映画.comより抜粋
ベトナム戦争時のアメリカを舞台に、政府が隠していた文書・ペンタゴンペーパーズをスクープした記者たちを描いた伝記映画。政府の裏側を描いているのはもちろんのこと、「そもそも記事にしていいのか?」といった記者たちの葛藤も描かれています。
こんなメッセージ性の強い映画を、超絶娯楽作の『レディ・プレイヤー1』と同時進行で作っていたのだから、スピルバーグってすごすぎる……!
20位 ウエスト・サイド・ストーリー
誰もが知る名作ミュージカル『ウエストサイド物語』をスピルバーグが映画化した作品。音楽とかストーリーはそのままなのですが、「移民と白人の恋」というテーマが今の時代にマッチしているように思えます。
スピルバーグ唯一のミュージカル映画で、なにをやらせてもスピルバーグはやっぱり凄かったという話に落ち着く。
19位 BFG: ビッグ・フレンドリー・ジャイアント
ロンドンの児童養護施設に暮らす好奇心旺盛な少女ソフィーは、真夜中に窓から入ってきた巨大な手に持ち上げられ、「巨人の国」に連れて行かれてしまう。ソフィーを連れ去ったのは、夜ごと子どもたちに夢を届ける、優しい巨人BFG(ビッグ・フレンドリー・ジャイアント)だった。ひとりぼっちのソフィーは、自分と同じく孤独なBFGと心を通わせていく。
映画.comより抜粋
原作は『チョコレート工場の秘密』などで知られる、ロアルド・ダールの児童文学。一見、恐ろしい巨人が少女と仲よくなっていくというもので、いつの時代も、どんな人でも楽しめる魅力があります。
子ども向けというわけではなく、しっかり恐ろしい要素を入れてくるのがロアルド・ダール。そして、その恐ろしい部分をちゃんと映画の中でも再現してくれるのがスピルバーグ。
18位 リンカーン
貧しい家に生まれ育ち、ほとんど学校にも通えない少年時代を送ったリンカーンだが、努力と独学で身を立て大統領の座にまでのぼりつめる。しかし権力の座に安住することなく奴隷解放運動を推し進めたリンカーンは、一方でその運動が引き起こした南北戦争で国が2つに割れるという未曾有の危機にも直面していく。
映画.comより抜粋
名優ダニエル・デイ・ルイスがリンカーンを演じ、オスカーを獲得した作品。日本だとリンカーンのことを知る機会があまりないと思うので、新鮮な気持ちで楽しめる伝記映画になっています。
リンカーンと言えば奴隷制度の撤廃で有名ですが、その裏には南北戦争だったり、保守派からの反対だったりと、さまざまなことが起きていました。日本だったら江戸時代の末期。すごい時代だ。
17位 A.I.
『2001年宇宙の旅』などで知られる、スタンリー・キューブリックが企画していた映画で、彼が亡くなった後にスピルバーグが引き継いでいます。そのため、ほかのスピルバーグ映画と比べると、ちょっと違和感のある仕上がりに。
もちろん、名作であることは変わりなく、人工知能の存在理由などは的確に未来を描いているといっても過言ではありません。ジュード・ロウ演じるロボットが切ないんだこれが。
16位 フック
大人にならないはずのピーターパンが、40歳のおじさんになった世界を描いたファンタジーアクション。大人になったピーターは完全に記憶をなくしていて、寂しい人生を送っているという設定なので、せめてディズニーアニメ版の『ピーターパン』は観ておきたいところ。
ロビン・ウィリアムズがピーターパンを演じ、宿敵・フック船長をダスティン・ホフマン、スミーをボブ・ホスキンスという、かなり豪華な面々が揃っているのもポイントです。
15位 未知との遭遇
メキシコの砂漠で、第2次世界大戦中に消息を絶った戦闘機が当時と変わらぬ姿のまま発見された。一方、アメリカのインディアナ州では大規模な停電が発生。復旧作業に向かっていた電気技師ロイは、発光する謎の飛行物体と遭遇する。それ以来、何かに取り憑かれたようにその正体について調べ始めたロイは、やがてワイオミング州のデビルズタワーという山にたどり着く。
映画.comより抜粋
スピルバーグの代表作と言っても過言ではない、超名作SF!要は宇宙人とのファーストコンタクトものなんだけど、宇宙人と出会うまでにさまざまなドラマがあって、家族愛なんかの要素も入ってくる。
このランキングで紹介する中で、もっとも“スピルバーグらしい”映画だと思う。脚本も自ら執筆しているし、父親が主人公だしね。実は宇宙人のスタンダードになったグレイタイプが広まった映画でもあります。
14位 インディ・ジョーンズ 最後の聖戦
1938年。考古学者インディは富豪ドノヴァンから、キリストの血を受けた聖杯の捜索を依頼される。最初は渋っていたインディだったが、行方不明になったという前任者が自分の父ヘンリーだと知り引き受けることに。ベネチアで父の同僚シュナイダー博士と合流したインディは、父から託された聖杯日誌を頼りに、聖杯の在り処を示す手掛かりをつかむが……。
映画.comより抜粋
『インディ・ジョーンズ』シリーズ第3作目。インディの父・ヘンリーが登場する唯一の作品で、ジェームズ・ボンド役で有名なショーン・コネリーが演じています。
ほかの作品よりも謎解きが多かったり、「ロマン」を感じるシーンが多いです。そして、やっぱり父と息子の関係性が描かれる、スピルバーグらしい映画なんですよね。
13位 E.T.
アメリカのとある森に、地球の植物を調査するため宇宙船が飛来する。人間たちの追跡が迫り、宇宙船は逃げるように飛び去りが、その際に1人の異星人が取り残されてしまう。森のそばに暮らす少年エリオットは、その異星人と出会い家にかくまう。兄と妹を巻き込み、E.T.と名づけた異星人と交流を深めていくエリオットたちだったが……。
映画.comより抜粋
もはや知らない人はいないといってもいい、超名作SF。この映画を観たことがなくても、宇宙人声で人差し指を重ねたことは誰しもあるはず。USJで昔アトラクションがあって、名前を呼んでもらった記憶が。
特に注目したいのが、ジョン・ウィリアムスが手掛けたテーマソング。地球が舞台の映画なのに、どこか宇宙、そして未知の世界を感じさせる壮大なテーマは、『E.T.』の名作度をさらに高めています。
12位 マイノリティ・リポート
西暦2054年。ワシントンDCでは予知能力者を利用して凶悪犯罪を予知する画期的なシステムが開発され、犯罪予防局が犯人を事前に逮捕することで、犯罪件数は激減していた。そんなある日、犯罪予防局の凄腕捜査官ジョン・アンダートンは、自分が36時間後に殺人事件を起こすと予知されたことを知る。しかもその被害者となるのは、ジョンとは全く面識のない見ず知らずの男だった。
映画.comより抜粋
まだ起こっていない犯罪を事前に予知し、事前に逮捕できる制度が整った近未来が舞台のSFアクション。犯人を追うはずの捜査官が、なぜか未来に犯罪を犯すと予知されてしまうという、先の展開が気になる映画です。
主人公はなぜ犯罪を犯すことになってしまうのか? そもそも予知のシステムに間違いはないのか?
さまざまな問題が浮上するなか、物語は予測もできない方向に舵を切っていきます。
11位 太陽の帝国
スティーブン・スピルバーグ監督がイギリスの作家J・G・バラードの半自伝的小説を実写映画化し、日本占領下の中国を舞台に、捕虜収容所で生きるイギリス人少年の成長を描いた戦争ドラマ。
映画.comより抜粋
ポスターが『E.T.』と若干似ていることで有名な戦争映画。スピルバーグが題材にすることの多い第二次世界大戦もので、子役時代のクリスチャン・ベールが出演しております。
日本に占領された場所が舞台にになるので、日本人の役者さんたちも出演。伊武雅刀、ガッツ石松などなど、「ハリウッド映画出てたの?」って驚く人達が出演してます。
10位 フェイブルマンズ
スピルバーグが自身の青年時代を映画にした、自伝的な作品。スピルバーグがどのような映画に影響を受け、そしてどの出来事が作風に繋がってくるのかがよくわかります。特に父との関係とかは、いかにもスピルバーグらしい。
ドラマとしても面白いのですが、スピルバーグのファン向けな映画であることも事実。少なくとも何作か監督作を観てから、映画に臨むのがおすすめです。
9位 キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン
実在の詐欺師フランク・アバグネイルをモデルに、パイロットや医師になりすまして巨額の詐欺を働いた若き天才詐欺師と、彼を追うFBI捜査官が繰り広げる追跡劇を軽妙なタッチで描く。1960年代。高校生のフランクは両親の離婚をきっかけに家を飛び出し、生活のため小切手詐欺に手を染めるがなかなか上手くいかない。ある時、パイロットになりすませば簡単に人を騙せることに気づいた彼は、各地を飛び回りながら小切手の偽造を繰り返すように。やがて、FBIのベテラン捜査官ハンラティが捜査に乗り出す。
映画.comより抜粋
実在した詐欺師をモデルにしたクライム・サスペンス。普通の若者がさまざまな役職になりすまし、人を騙し、巨額の富を得ていく、若干サクセスストーリーの要素もある作品です。持たざる者が才能を使って、持っている者から奪う。この子気味よさが、映画の人気に繋がっているのかと。
詐欺師をディカプリオが演じていて、どうしても憎むことができない男を好演。たしかに、これだけカリスマ性があれば、騙されてしまうのも納得かも?
8位 ターミナル
飛行機に乗っている間に祖国がなくなり、パスポートが無効になってしまった男を描いたドラマ。主人公はどこの国にも属さない人間になってしまうので、空港に取り残されてしまうんです。で、国に戻ることもできないから、何か月も空港で暮らすことになって……というお話。
ハートフルな映画で、今も多くの人から親しまれています。舞台になったのはNYのJFK国際空港で、アメリカに行けば聖地巡礼ができます。たぶん。
7位 ミュンヘン
1972年9月5日、ミュンヘン五輪の選手村にパレスチナの武装組織が侵入し、イスラエル選手11人を殺害する事件が発生。イスラエルの諜報機関モサドはその報復として、首謀者11名の暗殺計画に乗り出す。暗殺チームのリーダーに任命されたアブナーは妊娠中の妻を置いてヨーロッパへ渡り、標的を1人ずつ抹殺していく。
映画.comより抜粋
実際に起きたミュンヘンオリンピック事件を描いた伝記映画。スピルバーグ映画の中では、特に大人向けな作品で、目を背けたくなる演出も使われています。
ドラマチックな映画というよりは、事件を淡々と描いていくドキュメンタリータッチの作品なので、好みは別れるかも。
6位 シンドラーのリスト
ナチスドイツによるユダヤ人虐殺を描いた、言わずと知れた名作。個人的には観返したくない映画第1位。世界中の誰もが知っておくべき、事件が描かれますが、辛すぎて観るのに体力と覚悟が必要です。
まだ観たことがない方は、ぜひこの作品からスピルバーグ映画を始めてみてほしい。
5位 レディ・プレイヤー1
『シンドラーのリスト』や『ミュンヘン』とは打って変わって、超大作娯楽作。ゲームの世界に入り込み、さまざまなサブカルチャーへのオマージュやコネが盛りこまれています。中には日本のソニックやサンリオキャラ、ゲームだと『オーバーウォッチ』とか、アニメだと『AKIRA』とか、もう何でもあり。
特に80年代のカルチャーが好きな人には強くおすすめしたい!もちろん、スピルバーグ映画が好きな人にもおすすめ!
4位 レイダース/失われたアーク《聖櫃》
第2次世界大戦前夜の1936年を舞台に、旧約聖書に記されている十戒が刻まれた石板が収められ、神秘の力を宿しているという契約の箱(=聖櫃)を巡って、ナチスドイツとアメリカの考古学者インディ・ジョーンズ(ハリソン・フォード)が争奪戦を展開する。
映画.comより抜粋
シリーズ第1弾!この映画は子どもの頃に観たのですが、大人になってもずっと心に残っているし、むしろ成長してからの方が刺さる。古き良き冒険活劇でありながら、卓越したカメラワークと演出により、芸術の域にまで達している傑作です。
岩に追われるシーンとか、どれだけほかの映画やフィクション作品で引用されてるんだっていう。絶大な影響力のある映画であることも特徴ですね。
続編が何本も作られているけど、やっぱり1作目は超えられません!
3位
ジュラシック・パーク
恐竜を現代によみがえらせ、テーマパークを作ってしまった世界を描いた作品。知らない人はいないと思うし、「ワールド」になってまでシリーズは続いています。
これ1993年に公開された映画なんですが、ティラノサウルスは今と変わらないくらい恐ろしいし、ブラキオサウルスに遭遇したときの迫力と言ったらもはやオーパーツ。現代の技術でも再現できなそうな、圧倒的な恐竜の存在感たるや!
今も色あせない傑作です。
2位
プライベート・ライアン
娯楽映画を作り続けてきたスピルバーグに、本気で戦争映画を撮らせたらどうなるのか。その結果は『プライベート・ライアン』を観ればわかります。
『ジョーズ』や『ジュラシック・パーク』、『激突!』で使われてきた恐怖感を煽る演出が、戦場に入ってくると、リアリティーが尋常じゃない。画面の中の世界を観ているのに、こちらにまで銃弾が飛んできそうな臨場感は、ほかの戦争映画ではなかなか観ることができません。
特に序盤のノルマンディー上陸作戦のシーンは、何度観てもハラハラしてしまうもの。血みどろになっていく部分も一切隠さず、戦場の恐ろしさをカメラで捉えてしまう、その姿勢。どこから目線だって話ですが、感服です。
1位
ジョーズ
どのスピルバーグ映画を観ても、結局はここに帰ってくるんですよね。CGもない時代、サメのロボットを作って撮影しようなんて。しかも、それを水に浮かべて、船を襲わせようなんて。よくそんなこと思いつくなと。
そして、この映画を撮影した当時のスピルバーグは弱冠28歳。そんな若造に大金をかけた映画制作を任せるって、相当才能がなければできないことだと今でも思う。スピルバーグはもちろん、制作を決めたユニバーサルの方々にも感謝しかないですね。
ただ、問題があるとすれば、続編がどれも駄作なこと。スピルバーグが続編作りたがらないのも理解できます。そして、サメってそんなに人を襲わないし、好んで食べることもないそうで。あくまでもフィクションとして楽しみましょう。
最後に
この記事を書いていて、改めて思うのですが、スピルバーグって本当に名作ばっかり世に送り出してきたんだなと。
微妙な映画も挙げようと思ったのですが、少なからず思い入れがあったりするので、パッと浮かばない……。
『ロストワールド』とか『クリスタルスカルの王国』とかは、酷評されてたりしますけどね。でも、子どもの頃に観ているので、どちらも思い入れがあったりする。
これがスピルバーグの強いところで、ほとんどの作品が子どもでも楽しめるんですよ。『E.T.』とか『未知との遭遇』、最近なら『タンタンの冒険』や『レディ・プレイヤー1』とか、思春期真っ盛りの子どもに刺さる映画をたくさん撮ってる。
もちろん、子どもも観られるからと舐めた映画は撮らず、真摯に向き合っているからこそ、こんなに名作が多いんだなと。
そ~んなことを思った次第です。
以上、個人的なスピルバーグ映画ランキングでしたっ!