
今回はamazonプライムビデオで配信が始まった、『ザ・ボーイズ』1話~3話の感想です。
ここ最近は海外ドラマの配信が豊富でして。ディズニープラスでは『オビワンケノービ』が始まり、Netflixでは『ストレンジャーシングス』。
U-NEXTの『ピースメイカー』は相変わらず面白いし、この後には『ミズ・マーベル』も控えております。
そんな感じで、映画以上の盛り上がりを見せているドラマ界隈の中でも、『ザ・ボーイズ』は特異な存在ですよね。ヒーロー映画が流行っている今の時代だからこそ、余計にウケる作品といいますか。
タイムリーなネタもあったりするんで、そこんとこも楽しみにしながら、感想を書いていきます!
ザ・ボーイズ シーズン3
作品概要
スーパーヒーローたちが活躍している世界を描いた、完全大人向けドラマです。
この世界のヒーローたちは『アベンジャーズ』のような善人ではなく、陰で悪行をくり返しているクソ人間たちとして描かれます。彼らは力を行使し、人の命を顧みず、超自己中なヒーローたちです(もちろん例外もいますが)。
本作はそんなヒーローたちに鉄槌を下すべく、非能力者たちが結集した「ザ・ボーイズ」が活躍するというストーリーです。非能力者たちが絶対的な力を持つヒーローたちに、どう立ち向かっていくかがメインストーリーとなります。
このドラマ最大の特徴はエグすぎる残虐描写。1話目の時点で人体がバラバラになっていますし、シーズン3でもその作風は健在。そして、正義側に見える「ザ・ボーイズ」のメンバーたちも、なかなかのワルたちが集結してまして。
ヒーロードラマの顔をしているのに、正義の味方がほとんどいないという状況です(笑)
『ミズ・マーベル』と同時期に配信されることに可笑しさすら感じてしまう、はちゃめちゃなドラマ。大いに楽しみましょう。
「ザ・ボーイズ」の視聴はアマプラで!
『ザ・ボーイズ シーズン3』1話~3話 感想
スタートから過激すぎる
ヒーローたちは人体をバラバラにすることがお好きなようで、開始早々笑ってしまうくらい下品なシーンが。
身体を小さくできる最低最悪な“アントマン”的なヒーローが、男性の尿道に侵入。前立腺を刺激するつもりが、内部でくしゃみをした際に元のサイズに戻るという、「そりゃそうなるわな!!」ってシーンでもう引きこまれました(笑)
『エンドゲーム』公開時は、「アントマンがサノスの肛門に入り込み、元のサイズに戻ったら勝利確実じゃん?」とかネタにされてましたが、そこからインスパイアされたのかな? 彼がアッセンブルしたら、サノスは間違いなく……
とにかく、モザイクだらけではあったけど、まさか尿道を内部から見ることになるとは思わなかったよ。
人によってはこの時点で離脱するでしょうが、すでに2シーズン超えている僕からすれば「帰ってきたわ……」と、むしろ喜ぶよね。
「これがザ・ボーイズ!」
その他にも何かと人体をぐちゃぐちゃにするのが好きなようで。残虐で気持ちの悪いシーンがこれでもかと用意されていますし、前シーズン以上の過激さを感じました。
当然、ホームランダーもさらにクズになってまして。一周まわって、この自己中さは笑えてきてしまう。
単なる大口叩き野郎ではなくて、その気になれば本当にアメリカを滅ぼせる力を持っているから、余計に恐ろしい。
シーズン3ではホームランダーがついに開き直り、「私を破滅させたらアメリカも道連れだ」的なことを言うんですよ。これまで世論だけがホームランダーに対抗できる唯一武器だったのに、それすら通じなくなるという。
ただ、今回はホームランダーを殺せる武器を探すことがメインストーリーになりそうですね。実在するのか、見つけたとしてもホームランダーに効くのかも不明ですが……。
人はどこまで行けるのか
このドラマは能力者であるセブンと、非能力者であるザ・ボーイズの対立がメインで進んでいきます。
非能力者は当然力ではホームランダーたちに勝てません。さまざまな手を使ってヒーローたちに立ち向かっていくのですが、今回はブッチャーが能力を手にしてしまうと。24時間限定ですけど、明らかにホームランダーを意識した能力を手にしていて、第3話の時点でちょっと道を誤りはじめているんですよね。
ブッチャーはとにかくヒーロー嫌いで、ひとりでも多くのヒーローを殺そうとしていました。これまでは一般人なわけですから、ひとりのヒーローを倒すのに綿密な計画を立て、実行してきたわけです。
そんな彼が、ヒーローの力を手にしてしまったら。もちろん、簡単に倒せるようになりますが、私欲のために能力を使うヒーローと何が違うのかって話になってくるわけで。
ここで重要なのが、ライアンに対してかなり酷いセリフを吐いたこと。もちろん、ライアンを危険に晒さない意図があったでしょうが、ライアンしてから見るとブッチャーもホームランダーも変わんないんですよね。さぞ自分勝手な大人に見えていたことでしょう。
「ホームランダー化もありそうだね」
酷く憎んでいたはずのホームランダーに1歩ずつではありますが、近づいていってしまうブッチャー。
まだ3話の時点で先の展開を予想するのは野暮だけど、「悪を追いつめるために悪にもなる」という皮肉的な展開が期待できそうです。
これはブッチャーだけでなく、ヒューイにも言えそうですよね。恋人であるスターライトを、危険と知りながら敵の本拠地で仕事をするよう、命じてしまう。
恋人を殺され、ヒーローを敵視していたヒューイが、今度はヒーローを倒すために恋人を危険に晒す。
なんとも皮肉のきいたストーリーだろう。もちろん、どこかのタイミングで切り替わってくれるのでしょうが。
皮肉はほかにも
『ザ・ボーイズ』は現代社会を風刺した作風も魅力のひとつ。過去には搾取される女性たちや性暴力の闇、権力者たちに命を奪われていく一般人が描かれてきました。
シーズン3では、能力を失いつつあるA・トレインが、自身のアイデンティティを前面に押し出す手段を取りました。明らかにダサいコスチュームも含め、はたから見るとあからさま過ぎて逆効果なのですが、本人は気に入っているようで。
「A・トレインはどんな運命を辿るのか…」
また、セブンのメンバーを決める際にもセクシーさを重視したり、人気度を重視したり……。現実にヒーローチームはいませんが、メディアが大衆受けを狙うのはよくあることで、それを僕が消費していると思うとちょっと後ろめたさも感じてしまう。
最後になりますが、ヒーロー映画が乱立し、ドラマやアニメまで制作されている現代。僕はマーベルもDCも大好きだし、今後も発展してほしいと思っていますが、『ザ・ボーイズ』はそんな現代のエンタメ業界に一石を投じる作品であると思う。
そして大手スタジオは観客の意見を聞き入れ、さまざまなサプライズを用意したり、○○カットを公開したり……(僕は好きだけど)。そんな作品が多い中で、『ザ・ボーイズ』は決して家族ウケは狙わず、我が道を行っている。そこに痺れてしまうわけですよ。
もちろん、『ザ・ボーイズ』が生まれたのは、ヒーロー映画があってこそなのですが。
最後に
やっぱり『ザ・ボーイズ』は面白かった!一挙配信してほしいのですが、仕方がないですね。
これからは毎週金曜日、もしくは土曜日に感想記事をアップしていくんで、引き続きよろしく。
以上。
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