
ついに最終回を迎えた『ミズ・マーベル』。
賛否は分かれそうなところですが、MCUドラマとしては、かなり挑戦的なことをした作品でした。
ドラマ開始前から、『ザ・マーベルズ』に登場することが決まっているので、どのような終わり方で自作に繋げていくのか……。
その辺に注目して、以下感想。
※この記事はMCUおよび、マーベル作品すべてのネタバレが含まれています
『ミズ・マーベル』4話
あらすじ
アメリカへと戻ったカマラは、ブルーノとカムランがピンチであることを知ります。両親にも認められ、新しいスーツももらったカマラは、ふたりを助けに行きますが、そこにはダメージコントロール局が。
学校へと逃げ込んだ3人は、仲間たちと合流し、ダメージコントロール局と戦っていくのですが……。
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『ミズ・マーベル』6話 感想
詰め込みすぎじゃね
50分ほどの時間の中に、詰め込まれたものは、
- ミズ・マーベルスーツのお披露目
- 親友との仲直り
- ダメージコントロール局との戦い
- カムランの暴走
- カムランの帰還
- 大団円
- ミズ・マーベルの誕生
- 次回作(『ザ・マーベルズ』)への布石
と、ドラマ1話とは思えないほどの詰め込み模様!当然、駆け足感は否めないし、不満も結構あったりします。
特にカムランの心情の変化は、もう少し深く描くべきでした。彼にはカマラへの恋心と、母親を失ったことの喪失感。さらにはダメージコントロール局への怒り、突如能力を持ったことへの焦り。そして、自分の命を助けるのが敵対しているレッドダガ―。そんな感じで、彼はMCU史上でも稀にみる複雑な精神状態にあります。
これだけの要素を詰め込んだカムランというキャラクターにかける時間が短すぎる。
「スピード感半端ない」
カマラはタイムトラベルまでして、自身のルーツを見つけてきたのに、カムランはササっと終わらせる。なんなら、カマラと本格的に敵対する展開にもできたのですが、時間が足りませんでしたしね。
カマラの親友・ナキアについても、一瞬で仲直り。カマラに命を助けられたゾーイなんて、「なんで深夜に学校いるんだよ!」って話ですからね。周囲の人間たちも一瞬でカマラを受け入れるし、コミュニティがあるとはいえ、不自然ではあります。とにかく、やるべきことはダダっと終わらせて、急いで完結させた印象を受けました。
結局、腕輪の謎も明らかになりませんでしたし、これは『ザ・マーベルズ』に引き継ぐことになるようです。おそらくクリー人が手にしていたモノなので、宇宙であれやこれやするのでしょう。
第6話は正直微妙なエピソードでしたが、『ミズ・マーベル』というドラマを通してみると、かなり挑戦的な内容でした。ジョン・ヒューズ感全開のスクールドラマから始まり、ムスリムコミュニティの物語を描き、ついにはパキスタンまで進出。ポップな演出を反映したかのような、カマラの能力もビジュアル的に楽しいですし、締め方以外は楽しく継続できたドラマだった……かな?
考えたい今後のこと
さて、次にカマラが登場するのは『キャプテン・マーベル』の続編、『ザ・マーベルズ』です。これはドラマ開始前から発表されていたことでしたが、最終話のラストには、カマラと入れ替わる形でキャロルが登場。自身の写真や絵が飾られるオタク部屋に、少し困惑した様子でした。
キャロルが直前までどこにいたかは定かではありませんが、カマラが宇宙に移動したとするならば、これまで以上の脅威に巻きこまれることになりそう。宇宙といえばニック・フューリーも活動の拠点としてますし、『ザ・マーベルズ』にはモニカ・ランボーも登場。カマラのさらなる活躍が楽しめるでしょう。
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とはいえ、僕が気になる問題は腕輪やキャロルの点ではありません。
僕はこのドラマを観ていて、カマラやカムランなど新しい能力者に対する描き方が、『X-メン』のそれだなと思ったんですよ。問答無用で能力者というだけで敵視されるとか、偏見があるとか、カムランの「まともに生きられない」の言葉とか、どことなく『X-メン』の香りを感じ取ったのは僕だけではないはず。
そんな中で、ブルーノの口から衝撃的な事実が明かされました。それはカマラが“突然変異”だということ。MCUではなかなか登場しない言葉ですが、ミュータントを暗に意味していることは明らかですよね。
そして、アニメ版『X-MEN』オープニングのアレンジがBGMとして差し込まれる演出も完璧。ぜひ下記の動画を観て、もう一度『ミズ・マーベル』を観なおしてほしい。
そんな感じで、ようやく『X-メン』の合流も見えてきたMCU。この流れでいくと、カマラもミュータントということになり、「X-メン」への加入も考えられるはず。
ただ、現時点ではミュータントに該当するキャラクターがいないんですよね。ほとんどのヒーローが後天的に能力を身につけていて、カマラのように先天的に“突然変異”と明言されたキャラクターはいません。しかし、まだ我々に“紹介”されていないだけで、実は歴史の裏で暗躍していたという「エターナルズ」のような展開にできなくもない……か。
もしその手段を使うならば、説得力を持たせてほしいところ。サノスが一度人間を消滅させたことで、“なにか”が起きてしまったと理由づけることも面白そうですが。
最後に
シリーズがさらにさらに広がっていくMCU。
しかし、『ソー ラブアンドサンダー』が微妙だったこともあって、ちょっと熱が冷め気味。
次に観られるのは『シー・ハルク』なんですが、ちょっと過剰にMCUが供給されすぎてるなと。
……嬉しいけど。
以上。
『ソー ラブアンドサンダー』の感想はこちら
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