
今回は『チャイルド・プレイ』シリーズ初のドラマ作品となる、『チャッキー』の感想です。
『チャイルド・プレイ』といえば、AI殺人マシンに変化したリメイク版も話題になりました。
コメディ要素はなく、ひたすら恐ろしいチャッキーを描いていくもので、僕は新しいシリーズとして大いに歓迎したのですが……
これはチャッキーじゃねー。
チャッキーはどうしようもないクズで、息を吐くように嘘をつき、人形なのに人間臭い、チャールズ・リー・レイじゃないと!
オリジナルシリーズが好きな僕としては、リメイク版に取りこまれるんじゃないかと心配した矢先に、チャッキーのドラマ化が決定!しかも先に放送されているアメリカでは大ヒットしたようで、すでにシーズン2の制作も決定しています。
これは期待しかできないなってことで、以下感想。
※『チャイルド・プレイ』シリーズのネタバレを含みます。まだご覧になっていない方はご注意を
チャッキー
あらすじ
いじめられっ子のジェイクは、人形を使ったアート作品を作っている最中に、ヤードセールで売られていたチャッキーと出会います。
チャッキーには80年代に射殺された殺人鬼・チャーリーの魂が入っていて、ジェイクの父親を殺害してしまうのでした。
ジェイクはいじめっ子のレキシーにチャッキーをけしかけ、殺害を経過しますが、失敗。
チャッキーの恐ろしさを知ったジェイクは、レキシーや恋人のデヴォンと協力し、チャッキーを追いつめていきますが……。
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『チャッキー』感想
俺たちのチャッキーが帰ってきた!
『チャイルド・プレイ』本流シリーズとしては、『チャッキーの狂気病棟』以来の作品となり、実に5年ぶり。
リメイク版のチャッキーは人間味のかけらもありませんでしたが、本作のチャッキーは序盤からキュートでサイコなキャラ全開!自ら手を下すだけでなく、主人公のジェイクを殺人に加担させようとしますし、サイコ度は過去作以上といえるかも。
しかも、伝統的な『チャイルド・プレイ』の構成を踏襲しておりまして。最初はただの人形として登場し、人形が動いていることを演出で示唆していき、続いて一部のキャラだけがチャッキーの正体を知り、最後はドカーン。これがドラマ1話の中でもしっかり再現されているから、シリーズファンにとっては面白くないわけがないんですよね。
個人的にはナンセンスなギャグだと感じてしまった、『チャッキーの花嫁』『チャッキーの種』2作品ほどのエグめな描写もなく、チャッキーの割には大人しかったのかなと(十分グロイけど)。
「これが観たかったんだよね」
その一方で、ドラマというコンテンツ内でできる、新しいことにも取り組んでいます。一話一話の“引き”が尋常じゃなく、映画を希釈した作品ではなく、ドラマならではのストーリーも展開させたのが評価のポイントかと。
ジェイクの交友関係や、ロマンス描写など、これまでの『チャイルドプレイ』にはなかった、深い人間ドラマも楽しめます。
ジェイクに関しては、序盤でレキシーに向けられる憎悪が明確に描かれていて、それと同時に子供時代のチャールズにもフォーカスしていきます。両者の決定的な違いを描いたところで、デヴォンとのロマンス、敵対していたレキシーとの友情がメインとなっていき、一種のジュブナイルドラマへと進化する。
さらに、終盤では『チャッキーの狂気病棟』のような、カオスな展開に。具体的には、“チャッキー大量発生”ですね(笑)
「その設定、狂気病棟だけじゃなかったのかよ!」とツッコみたくなるレベルのカオスさ。当然、過去作のキャラクターも登場しますし、1作目の主人公・アンディが成長し、チャッキーと戦えるようになって、ジェイクたちを助けるという熱すぎる展開。
最近のホラー映画界隈では、『ハロウィン』にジェイミー・リー・カーティスが復帰したりしましたが、それ以上に熱い展開が待ち受けていました。
そんなわけで、序盤こそシリーズ初心者の方でも楽しめますが、中盤以降は完全にファン向け。シリーズは見ておいて損はないでしょう。
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個性的過ぎるキャストたち
ジェイクら子役たちの演技も素晴らしい物でしたが、ブラッド・ドゥーリフをはじめとする、大人キャストたちの演技が強烈すぎました。やっぱりというか、必然ですが、ティファニー役のジェニファー・ティリーですよね。
ティリーが演じた役は、シリーズ屈指の人気キャラですし、彼女がいなきゃ『チャイルド・プレイ』は始まらない!あの個性的な笑い声を聞いた瞬間、僕の身体の何処かに眠っていたスイッチが入って、妙な安心感と懐かしさと幸福感で満たされていきました。
「名優と言われるだけあるね」
しかも、彼女のキャラクターを改めて考えると、
ジェニファー・ティリーが演じていたティファニーが人形にされ、今度はジェニファー・ティリーが本人役で登場し、自分が演じているティファニーに身体を乗っ取られる……という複雑怪奇かつ、映画史上類を見ない奇異なキャラクターを演じているんですよね。
つまり、今作では殺人鬼・ティファニーを宿した状態の自分自身を演じるという、わけのわからない設定。俳優本人からしたらめちゃくちゃ混乱しそうだけど、そこはオスカーノミネート経験のあるジェニファー・ティリー。迫力だけで視聴者にツッコむ隙を与えない!
さらにメタ的な部分でいえば、ニカを演じたフィオナ・ドゥーリフは、チャッキー役のブラッド・ドゥーリフの実の娘です。彼女は父が演じるチャッキーに身体を乗っ取られているので、親子の共演どころか、親子が一つの肉体に入ってしまった演技をすると(笑)
チャッキーとは「女のヤルとき簡単だぜ」と下品な会話もしていますし、これが父娘の会話と思うと、笑えてくる。
僕としては、『チャッキーの種』に登場した娘のグレンダも登場してほしかったけど……。爆弾を送ってきたそうで、名前だけは出てきました。
また、アンディはある程度の活躍を見せたけど、2から登場しているカイルは特に見せ場がなかったですね。爆破に巻きこまれて死亡したようだし、今後の活躍に期待できなくなったのも残念。
ラストにはティファニー(人形版)も登場したけど、シーズン2以降は本格参戦ってことで良いんだよね?今後のご活躍をお祈りいたします。
最後に
最近ドラマが大渋滞を起こしていて、寝不足も必至なのですが、『チャッキー』は飽きることなく楽しめました。
もはや一晩で一気見することが勿体なく感じちゃったしね。
シーズン2も感想書くので、そのときはよろしく。
以上。
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