【ネタバレ】アニメ『サイバーパンク エッジランナーズ』感想 クソゲーと評されても愛してきてよかった

『サイバーパンク エッジランナーズ』が驚くべき神アニメだった。

時を遡ること2年前。当時の僕は『サイバーパンク2077』の発売を心待ちにしていました。もちろん、発売後もあと1歩でサイバーサイコシスになるんじゃないかってくらい、没頭していたのですが……

世間での評価は笑っちゃうくらい散々だった。

バグだらけでPS4じゃまともに動かない。PSは購入者に返金する始末。「未完成のゲームを売るな!」と多方面からお叱りを受けたりもした。

確かにバグも多かったけど、サイバーパンクに対する強烈な憧れがあった僕にとっては、神ゲー以外の何物でもなかったのに。

それから時は流れ、『サイバーパンク2077』自体も忘れられつつある中で、ついに傑作が誕生する。

 

それが『サイバーパンク エッジランナーズ』である!

 

※この記事は『サイバーパンク エッジランナーズ』のネタバレが含まれます

 

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少年漫画だが、パンクでもある

このアニメ自体、サイバーパンクとは遠いところにある、少年漫画のような設定だなと。当初はそう思っていました。

デイビッドは訓練された大人ですら使いこなせない、サンデヴィスタンを使いこなし、高速移動というアニメ的にも面白い能力者です。

王道すぎるボーイミーツガールから始まり、ルーシーの夢を叶えるために、身を削って戦っていく。

エッジランナーとしての成り上がりも少年漫画な展開だし、「あれ?ジャンプ系主人公かな?」と思うわけですよ。

それが後半に行くにつれて、徐々にシリアスになっていき、少年漫画のはずだったデイビッドの物語が『サイバーパンク2077』に飲みこまれていく。

ナイトシティが生ぬるいわけがなかった。全力で権力に抗おうとすればするほど、身を滅ぼしていく、地獄のような世界だった。

そうだった、そうだった。『サイバーパンク2077』はそういうゲームだったよ。

サイバーサイコシスなんて、ゲームだと敵でしかなかったんですけどね。こんなにも彼らに感情移入するとは思いませんでした。

『サイバーパンク2077』は過剰すぎる情報が、加減なく押し寄せてくるゲームだったわけだけど、このアニメではかなり抑えめ。緩やかに、必要最低限の情報を視聴者に与えるのみで、頭がパンクするほど過多になることはない。

「サイバーパンク」ものとしては、賛否分かれるところであるとは思う。『サイバーパンク2077』はVというより、世界そのものが主人公だったわけだから。

アニメではミニマルなストーリーになっていて、世界の奥深さをもっと知りたいならゲーム本編を遊びましょ。

TRIGGERとサイバーパンク

このアニメの制作が発表された当初、制作がTRIGGERと聞いて、意外に思った人もいると思う。僕自身も「え、TRIGGER?」と戸惑いすら感じてしまった記憶がある。

TRIGGERは『サイバーパンク』というよりも、もっとポップで、万人ウケするアニメのイメージ。僕の中ではボンズとか、Production I.Gかなって勝手に思っていたんで。

そんなわけで、若干不安視していた部分もあったんだけど、ふたを開けてみれば完璧も完璧。

サンデヴィスタンを使うシーンなんて、これ以上ないくらいのクオリティーでしたし、ネットランナーが活躍する電脳世界の描写も画期的。

もちろん、サイバーパンクらしいキャラクターたちの気持ち悪さも健在で、意外にもサイバーパンクとTRIGGERの相性のよさを実感できる作品だった。

ゲーム内にある聖地

本作最大の驚きが、かつて住んでいた(と錯覚している)ナイトシティが舞台であること。

いや、ナイトシティが描かれるのは驚きでもなんでもないんだけど、「ここ知ってるぞ!」とか、「行ったことある場所じゃん!」とか、見慣れた景色がしっかり舞台になっている点は、プレイ済みの人にとっては涙するレベル。

例えるなら、昔住んでいた街が、ドラマの中で突然登場した……みたいな。

となりに友達がいたら、「ここ俺の地元だぜ!」って自慢したくなるやつ。その感覚が『エッジランナーズ』では定期的に訪れるのだ。

舞台だけで十分満足なのに、音もゲームを踏襲していて。はっきりと同じ世界、ゲームと地続きの世界であることがわかる、これ以上ない凝った作りでした。

ちょっとナイトシティ行ってくる

世間では未完成だクソゲーだの言われてましたけどね。

僕は『サイバーパンク2077』を愛してきてよかったと、心から思っていますよ。

結局のところ、『エッジランナーズ』の一番の魅力は、レベッカがかわいかったことですかね。

とりあえず、このままナイトシティに行ってアダムスマッシャーぶっ倒してくる。